カテゴリ
以前の記事
最新のコメント
検索
外部リンク
画像一覧
|
3月20日(木)春分 旧暦2月21日
わが家の日向水木が咲いた。 玄関のドアーをあけると目に飛び込んできた。 咢にほのかなピンクがまざり、優しい黄色である。 土佐水木にくらべて全体的に小ぶりでかわいらしいところが気に入っている。 この花を見るのも今年最後となる。 引越しは助っ人たちの活躍で、ほぼ五分の四ほどは終えた。 勝利(?)は近い。。。 あらゆるものが取り払われて白い壁が呆然とある、そんな家にいるのもあと10日あまりである。 今日は田中裕明・森賀まり共著『癒しの一句』より、3月19日づけの句、森賀まりさんの鑑賞より。 春の夜のわれをよろこび歩きけり 日野草城 作者日野草城は明治三四年(一九〇一)東京上野生れ。大正一〇年二〇歳にして「ホトトギス」巻頭を占め、昭和四年には同人に推された。掲出句は昭和二年作。「ホトトギス」でもっとも異彩を放っていた頃の作品である。 作者の息遣いが聞こえてきそうな若々しい一句である。冬の夜は寒くて屋内に閉じこもることも多いが、春の夜気は、外に出ても空気がやわらかい感じがする。少し昔「歩く」ということはもっと自然なことだった。 「われをよろこぶ」という語はいかにも楽し気で、弾む気持ちが歩く早さでつのってくる。作者はこの後、新興俳句運動の先頭に立ち、昭和一一年にはホトトギス同人を除籍されている。戦時体制の中でいったんは俳壇を退くが、戦後は病を得て療養生活を送る中で俳句を続けた。死の前年ホトトギス同人に復帰、掲出句は句集『花氷』所収。(春の夜・春) わたしも広くなった家をすこし歩き回ってみようかしら。。。 なんだかむなしい足音がしそう。 やめとこ。。。 まだ、段ボールにつめずに残してある本。 #
by fragie777
| 2025-03-20 20:22
|
Comments(4)
3月19日(火) 旧暦2月20日
今朝の雪にはおどろいてしまった。 わが家の庭にもこんなに雪がつもった。 ことしはじめてである。 雪ふるなかをワイパーをはげしく動かしながら、車でおそるおそる出社。 (帰りは車でかえれるかしら…) 仕事をしているうちに、雪はいつのまにかやんで辺りはすっかり明るくなって、 雪が降っていたことなんて感じさせないくらい。 夕暮れの空。 雪の跡なんてどこにもない。 やはり、春の雪である。 まぼろしの白き船ゆく牡丹雪 山川蝉夫 牡丹雪地に近づきて迅く落つ 鈴木六林男 春の雪きらりきらりと眼がありぬ 斎藤 玄 うつつにしもののおもひを遂ぐるごと春の彼岸にふれる白雪 斎藤茂吉 明日は春分の日。 祝日である。 じつはさっきまで休みであることを知らなかった。 俄然仕事をするつもりでいた。 「明日は休みですよ。間違って出社しないでくださいね。みんな休んでますから」と云われ 「ええっ、明日っておやすみ!?」って驚いたところ、 「やっぱり来るつもりだったんですね」と呆れ顔のスタッフたち。 淡雪のつもるつもりや砂の上 久保田万太郎 この「淡雪」の心情だったのだけど、、、 明日が休みということなので、引っ越しの準備を頑張ろう。 お正月のために生けた千両がまだ元気である。 #
by fragie777
| 2025-03-19 19:01
|
Comments(0)
3月18日(火) 旧暦2月19日
武蔵野に咲いていた辛夷。 今季はじめて見あげた。 この野趣感がすごくいい。 好きな花である。 昨日、京王プラザで行われた俳人協会賞の贈与式について、ご報告をします。 詳しくは、俳人協会のホームページにてご覧いただくのが一番よろしいと思います。 受賞書籍は、以下の通り。 第39回俳人協会評論賞は、小川軽舟著『名句水先案内(角川文化振興財団)、村上喜代子著『大野林火論ー抒情とヒューマニズム』(コールサック社)の二冊。 第39回俳人協会評論新人賞は、中本真人著『新潟医科大学の俳人教授たち』ーブックレット新潟大学82ー (新潟日報メディアネット)の1冊。 受賞者のご挨拶などは、抜粋にて紹介します。 石田郷子氏。 名栗の話をさせていただきたいと思います。『万の枝』の背景になったというか、舞台になった山里なんですね。最近ムーミンのことで脚光を浴びている埼玉県飯能市にあります。そこの旧名栗村、いまは名栗地区と呼ばれています。名栗川というのは入間川の源流になります。幕末に打ち壊しという百姓一揆が起こった村です。なんと、俳句が盛んだったそうで、昭和30年頃までのお堂に奉納してある俳句がいっぱい残っております。水原秋桜子先生、石田波郷先生もいらっしゃっているような縁のある土地だというのは引っ越してから知りました。名栗というといかにも自然に満ちあふれている山里というイメージをもたれると思うのですが、実際にはそんなことはなくて、山が全部杉で覆われている状態なんですね。川も年々細っている、という状況です。そういう環境という問題を目の当たりにして暮らしております。そういう気持ち、危機感を持った気持ちというのを本当は『万の枝』の句の底流に流れているんですが、まだ伝えきれていないだろうなと思っています。これから目指していくとしたら、そういうことを言わなくても感じ取ってもらえるような、そういう俳句を作っていきたいと思っています。 今回、俳人協会賞という大きな重い賞をいただいて、そのような思いをあらたにしております。 谷口智行氏。 山桜の季節になりました。熊野人は「山桜は二度咲く」というふうに信じてきました。早咲きの山桜と遅咲きの山桜がふたつあるとずっと信じてきたんですが、近年、ある学者によって、早咲きの山桜は別種ということ分かりました。熊野桜と命名されています。熊野の人間はそれを聞いたからといって別に驚かない。「ああ、そうなんだな」と。句集のあとがきに「しみじみと、ひたすらに、意味を消す」と書きましたけれど、まさにその通りで、植物学的な意味などどうでもよくて、それが熊野人らしいと僕は思います。そこに文字とか形ではない自然信仰というものがあったとすれば、別種と分かってもそれはかまわない訳です。 今回の受賞は僕にとっても、主宰する運河にとっても喜ばしいことですが、この賞が自分の作品を保証してくれるなんて思っていません。萎縮もしません。変な自信をつけたりもしません。「しみじもと、ひたすらに」それを受け入れていきたい。自分の信条や行動を律してやっていきたいと思います。しみじみと、ひたすらに、俳句の神様に感謝いたします。ありがとうございました。 浅川芳直氏。 僕の句集は欠点だらけの句集であります。今の俳壇的には上手な句、それから何か新しいものがある句というのは、僕らの同世代の中には流れているように思います。みどり女先生の言葉に「下手でも真面目な句」というのがあります。僕も「下手でも真面目」というのを目指しております。 西山睦先生、蓬田紀枝子先生をはじめ「駒草」のいろいろな先人の方々の影響を受けながら学んでおります。欠点だらけの不器用な句集ですが、そういう句集に賞をいただけて嬉しく思います。 新しくなくても古くならない句を作りたいと思います。これからも不器用なんだけれども、誰かの心に響くような俳句を作っていきたいと思います。 桐山太志氏。 賞の選考経過において、『耳梨』については「安定感があって、正攻法は良い」というお褒めの言葉もいただきましたが、反対に「型にはまりすぎてないか?」や「新しみに欠ける」など、という評もいただきました。確かに自分でも自分の作品は硬いな、と思っていますが、先ほども藤本美和子先生からも「型をこれから極めて下さい」という励みになる言葉をいただきました。鷹に入ってから俳句を始めました。基本の型というのが大事な道しるべとして疑わずにまっすぐす進んで来ましたので、それを極めながら幅広い句を詠んでいって懐の深い俳人になりたいな、という贅沢な野望を抱いています。 新人賞というのは期待込みの賞だとお思いますので、これからも精進していきたいと思います。 小川軽舟氏。 今回の『名句水先案内』という本の私的な動機は、さまざまな俳句感によってつくられている多彩な句集を読ませていただいて、その中から私なりに選び鑑賞するということで、自分の選を鍛える。皆さんの胸を借りて武者修行に出たという私的な動機がありました。雑誌の連載を書き進めながらも、この句でいいんだろうか、この解釈でいいんだろうかということを常に思い悩みましたけれど、最後は一読者として、私に喜びを与えてくれる俳句を選び、鑑賞できたつもりでございます。 そういう意味では、取り上げさせていただいたすべての俳句、作者の皆様に心から感謝を申し上げたいと思います。おそらく、書いてある内容には突っ込み処が満載だと思いますが、突っ込んでいただくことによって、2010年以降の俳句が更に鍛えられ、深まっていくんだと思います。その契機になる本ということで、ご評価いただけたんであれば、それに勝る喜びはございません。 本当に大きな賞をいただきまして、ありがとうございました。心から御礼申し上げます。 村上喜代子氏。 私は林火の晩年の弟子です。6年間師事していましたが、地方に住んでいたため、直接な指導も受けておりませんが、たった6年ですが、林火との機縁を感じます。 林火は根っからの詩人でした。臼田亜浪に師事したことで、誠の精神を学びました。 いつも「まことまこと」と言っていました。それから虚子を研究することによって、句に骨格を与えたんですね。そしてさらに芭蕉の軽みを目指した人、というふうに私は理解しております。俳句や俳壇に新風を吹き込んだひとでもあります。 林火に出会えたことは本当に幸運なことだったと思います。 中本真人氏。 現在の新潟大学医学部にあたります、旧制新潟医科大学で教授をつとめた俳人達、中田みづほ、高野素十、浜口今夜、及川仙石を中心に師の高浜虚子との関わりなどをまとめました。高野素十の俳句の業績につきましては、あらためて申し上げるまでもないかと思います。新潟医科大学におきまして、素十は法医学教室教授を務め、戦後は短期間ですが学長も務めました。中田みづほは、「まはぎ」を通して長きに亘り新潟の俳句界を指導しただけではなく、特に脳外科の分野で先駆的な業績を上げました。浜口今夜と及川仙石につきましては、素十の瑞穂の同僚として、その理解者としてその活躍を支えました。本年は中田みづほ没後50年にあたります。そのような年にみづほについて書かれた拙著が賞を受けることになりましたことは、非常に意義深いことと思っております。今回の受賞を励みとして、文章はもちろんのこと、実作にも一層努力したいと考えております。 受賞者の皆さま。 俳人協会賞のご受賞おめでとうございます。 こころよりお祝いをもうしあげます。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() #
by fragie777
| 2025-03-18 18:24
|
Comments(0)
3月17日(月) 旧暦2月18日
雑木林のなかに一輪のみ咲いていた椿。 こんな風に。 ひとつだけ見つけたときは、きっうれしくなる。 嬉しいお知らせがひとる。 中村和弘句集『荊棘(おどろ)』が、第17会小野市詩歌文学賞を受賞。 第40回詩歌文学館賞とのダブル受賞である。 中村和弘さま。 ダブル受賞のご受賞おめでとうございます。 こころからお祝いをもうしあげます。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() なおこの小野市詩歌文学賞の短歌部門では、黒木三千代歌集『草の譜』(砂子屋書房)が受賞。 黒木三千代さま。 おめでとうございます。 こころからお祝いを申し上げます。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 今日は午後3時より、京王プラザホテルにて、俳人協会賞の授与式があり出席する。 たった今戻ったところである。 ふらんす堂からは、スタッフのpさんと文己さんが一緒に出席。 たくさんの俳人の方にお目にかかったのだった。 このレポートは明日あらためてこのブログで紹介したいと思う。 いまは、家にかえってわたしはアイスクリームを食べながらこのブログを書いている。 アイスクリームの冷たさが疲れた身体にはとてもいいのである。 美味いなあ。 ひとつだけちょっと笑ってしまうようなことが。 あるご高齢の俳人の方とお話をしていて、 「ところで、お母さん、まだお元気?」ってわたしに聞かれる。 「えっ!」と返事に窮していると、 「お名前はなんといったかな、yamaoka kimikoさんだったかな」と。 「あらまっ、それってわたしなんですけど」ってお答えしたところ、 その先生、一瞬絶句され、 「ええ、あなたが、、」とさらに驚かれた。 「はい、私です」 「本当に、、」と目を丸くされる。 (いくらR女だって、いったいどれほどのR女と思っておられたのかしらん) 喜んでいいのか、がっくりしていいのか、ちょっといや、かなり複雑な気持ち。 そのお方は超真面目でおっしゃったことだけはもうしあげておきたい。 イカレタR女かもしれないけれど、 まだまだ元気なyamaokaなのである。 ![]() #
by fragie777
| 2025-03-17 22:57
|
Comments(0)
3月16日(日) 旧暦2月17日
昨日の野遊び。 木瓜が咲いていた。 近くには赤い木瓜も。 行く先々にカルガモがいた。 カルガモの雄と雌だとおもうのだけど、どちらが雄でどちらが雌かわかります? カルガモはほかの鴨たちに比べて、雌雄がとてもわかりにくいんですって。 たぶん、右が雄で左が雌。尾羽の色が濃くてはっきりしているのが雄らしい。雌のほうが全体に淡いとも。 すぐにわかっちゃう方がいたら、 ほめてさしあげます。 ![]() ちょっと見ただけではわからないということ。 う~む。 たしかに。 今日の朝日新聞の「風信」に、田島健一著『平成の一句』が紹介されている。 1月1日の「元日やまつさらの空賜ひたる」(桂信子)から12月31日の「除夜の鐘僧の反り身を月光に」(山田弘子)まで、1日につき1句、1年分の365句を紹介。 今日は、ブログを家で書いているのだけど、あたらしいパソコンのWindows11に向かっている。かなり勝手がちがうこともあって、たとえば、FnとCtrl キーの位置が変わって、Ctrl キーを打ったつもりが、Fnキーを打ってしまってえらいこっちゃ現象となり大慌てをしたりする。コピーしたものが消えちゃったりして、もう慣れるまでたいへん。 ということで、写真をとりこむことからはじまって、難儀をしてしまった。なんせ、R女だからね。 やれやれ。😥 実はこの3月に家を引っ越します。 ということで、その引っ越しの準備もあったりして、わたしはたいしたことはしないのだけど、もうヘトヘト。 ![]() 今日ははやく寝ることにします。 昨日の野遊びは寒かったけど、でもいい気持ちだった。 友人たちははるか先へ、 いつも、そう。 #
by fragie777
| 2025-03-16 21:19
|
Comments(0)
|
ファン申請 |
||