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3月8日
![]() バイトの松田聡子が急用で休み、加藤泰子は風邪が治らないらしく大きなマスクをしている。「風邪をひいてしまった」とさかんに皆に訴えているわりには、同情されずしょげているけれど、元気である。 「そろそろポップをつくろうと思うんですが」と言うので、「そろそろじゃなくて、今日作ってね」というと少し慌てた様子なので、「だって、編集日記に加藤さんが今日つくるって書いちゃったよ」というと「わ、わかりました」と言って作ってくれたのが、このポップである。器用にあっと言う間に作ってしまった。 こういうポップをつくって一所懸命各書店に送っても、ちゃんと本の傍に置いてくれる書店と全然ポップの行方が分からない書店とそれはもういろいろ。今月あたりから、加藤が営業も兼ねて、各書店におくりこまれた愛すべきポップがちゃんと働いているかどうか偵察に行くことになっている。 夕方、風邪のお母さんを心配して三歳の坊やから電話が入る。 「少し遅くなったけど、もうすぐ帰るからねー」と加藤が言うと、「ウン、じゃあね、バイバイ、バイバイ」と電話の向こうで連呼しているらしい。いいなあ、可愛いなあ。3人の子供を育てて、そろそろ親離れされはじめている川口が、目をうるうるさせて「いいなあ」と本当に羨ましそう。 春の日のふらんす堂の一日でした。 一方、私は、仕事の山の前で必死の形相の一日でしたが…… あらあら、ポップの発行日が違ってますね。4月8日でした。 「天頂」の丸山分水氏来社。 #
by fragie777
| 2006-03-08 19:41
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3月7日
新しいアルバイトさんも決まり、体勢も整いつつあることにほっとする。今日は2冊の句集が出来上がり、その代送があるので朝から慌ただしい時間となる。こういうときに目をかがやかせて張り切るのが川口。手際がよくて、しかも丁寧で美しい仕事をするので本当に安心。 ふらんす堂をはじめたころは一人で夜中まで代送の仕事をしていたこともあり、今はそういう意味では、とても助かっている。(でもそれはそれで楽しかったなあ) 私の方の仕事もたてこんできて、目先5ミリしか見えないようなちょっと切迫した状況。仕事があることは嬉しいけれど、こういうときってミスをすることが多いので、はやまる気持ちを抑えるために私はできるだけゆっくり話すようにこころがけて、気持ちを落ち着かせ、仕事にとりくむようにしている。 3月に刊行する深見けん二句集『水影』(ふらんす堂文庫)もほぼ編集作業がおわり、おおよそ予定通りにいきそうである。栞は歌人の小島ゆかり氏にお願いしたのであるが、深見けん二氏の作品の本質をよく見据え、俳句への理解の深さのきわだつ、優れた文章である。出来上がりが楽しみ。この句集のための営業のチラシもほぼ完成し、明日はひきつづきポップを加藤泰子がつくってくれることになっている。こういうチラシやポップは加藤泰子が素晴らしいセンスで仕上げてくれる。 午後からは装丁の君嶋真理子さんが来社。今日はふたつの本の装丁を仕上げてもらう。私は君嶋さんのことを、ひそかに「無敵の君嶋」と呼んでいる。だって、無敵なんだもの。どう無敵かって、それはまず、装丁についての私の要望をどんな大変なことであっても、「いいですよ」と嫌な顔ひとつせず、じゃんじゃんやってくれる。「ラフ2,3枚お願い」と頼むと軽く5,6枚は作ってくれる。そして平然としている。しかも底抜けに明るく、彼女の悲しい顔や怒った顔はこれまで見たことがない。そして何よりも酒が強い。今日も「ここんとこ控えていても、やっぱり毎日飲んでるんですよー」と嬉しそうな顔。最近は子どもを産みたいと思っているらしいが、私が「そんなにお酒ばっかし飲んでると、アルコールの匂いのする子が生まれてくるよ」と言うと、「アッハハハ‥そうだといいなあ」ですって‥。もうまったく。 「泉」の横山悠子氏来社。 (山岡喜美子) #
by fragie777
| 2006-03-07 23:15
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3月6日
このブログを見ているという人何人かから、「自転車によく乗っているんですね」と言われ、ちょっと驚いている。確かに自転車に乗って出勤することもあるのだけど、歩くこともあるし、車のときもある。私としてはできるだけ、歩きたいのであるが、今年にはいってからはどうもさぼり気味。ある人によれば、私は自転車をすっ飛ばして仕事場に行っているイメージらしい。そんなことはなくて、それなりにいい感じで今だったら梅の花などの咲き具合を見たりして、自転車をこいでいるのである。そう、自転車は大好き。 装丁家の北見俊一さんから、19歳になったふらんす堂にバースディ・カードをいただいてしまう。多分北見さんがつくられたのだと思うが、とっても素敵なもの。それはエレガントな麗人が花束を籠にいれて、自転車をさっそうとこいでゆく…、ひ、ひょっとしたら、この麗人って、わたし?……、ひゃー、すごい。北見さん、わたしはこんなに素敵ではありません。でも、でも、とても嬉しいです。有難うございました。 数日前にぽえむぱろうるの閉店のことをこのブログで書いたのであるが、何人かの方から問いあわせをいただいた。俳人の石島岳さんからはお電話をいただき、「ぽえむぱろうるに行ってみたけど、まだ通常通りにやっていますよ」と。いい加減な情報を流してはいけないので、担当者の小林さんに直接電話をして確認をする。小林さんいわく、「閉店することは決まっているのであるが、はっきりした日は未定」とのこと。 ちなみにこの小林さんは、ぽえむぱろうるで27年間働いて来られたとのこと。ふらんす堂も大変お世話になりました。 ぽえむぱろうるの情報については、分かるたびにこのブログに書く予定である。 (山岡喜美子) #
by fragie777
| 2006-03-06 19:18
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3月3日
今日は雛祭、星野立子忌、そうしてわたしにはわすれられないもう一つの記念すべき日なのである。それは、ふらんす堂の誕生日なのである。いまから19年前の1987年の3月3日に「ささやかに本造りの仕事をしていきます。」とそれまで仕事でお世話になった方々にご挨拶のはがきを出したのだった。 ああ、でもほんの少し前のことのよう。もう19年も経ってしまうなんて。 仕事が面白くて夢中でここまで来てしまったという思いが強い。ここまでふらんす堂を支えて下さった方々の顔が思い浮かぶ。石田勝彦氏、田中裕明氏など、ずっとふらんす堂をささえて下さった方が亡くなり、喪失感は大きいのであるが、石田氏や田中氏を通してあらたな出合いもあり、多くの方に支えられていることをしみじみと感謝する。 どうしたことかしら、なんだかこのところ仕事をしながら、そういう人の気持ちというものに触れたり、感じたりして、めちゃめちゃ感謝していることが多い、ちょっと焼きがまわったかなって思うくらい。まだ、まだ強気でいきたいと思っている山岡です。 #
by fragie777
| 2006-03-04 00:08
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3月2日
![]() ![]() 歩いて仕事場に行く途中、かの失われつつある雑木林のそばを通る。 ショベルカーが、勤勉に働いていて伐採は着実にすすみ、掘り返された土はたっぷりと水をふくんで黒々としている。そこにあざやかなピンクのみつばつつじのような花をつけた木が根元から掘り返されて、痛々しく横たわっている。まるで、ピンクのドレスをまとった貴婦人が倒れているよう。ブルドーザーとショベルカーの音が空を打つ。少しはなれたところに鵯がいて、あたかも抗議の叫びをあげているかのようにはげしく鳴き叫んでいる。なんとも切ない朝の風景。私は黙って傍を通り過ぎるのみ。 雨宮きぬよ氏が主宰する「百燈」が十周年を迎えられた。五周年に引き続き、合同句集をふらんす堂でおつくりさせていただいた。A5判のサイズを三分の一ほどカットした上製本の贅沢な本である。前回に引き続き、中井愛が担当して五周年の本にまけないような美しいものをと装丁の君嶋さんともども頑張ってくれた。題字の「百燈」は金箔なのであるが、黒く見えてしまうのがかなしい。 本が出来上がった当日、俳誌「百燈」の記念号もお送りいただく。 はじめからおわりまで、雨宮主宰の神経のいきとどいた美しい俳誌。表紙の画は、今年の干支の戌を書家が一幅の画のように書いたものであるとのことである。(山岡喜美子) #
by fragie777
| 2006-03-02 19:04
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