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3月16日
よく晴れた朝だったので、自転車で家を出る。途中、雑木林だったところを通る。何もない更地となってよそよそしく、あっけらかんとしている。ああ、こんなに狭いところだったんだ、ってびっくりする。雑木林だったときは、野良猫が顔を茂みからのぞかせていたりしていたが、どこまでもどこまでも奥があって、それは暗闇につながっていて、きっと何かがひそんでいると思っていた。夜、帰るときなどは緊張しながら早足で通り過ぎた。今は猫の姿はもちろん、沢山いた鳥たちの姿もない。林を支配していたものをふくめてみんな引き揚げてしまったのだ。 今日は、取次店への書籍の出荷日。トーハン、日販、大坂屋、太洋社の4社にそれぞれ注文の書籍を送り出す。一週間に2回の品出しの日。 装丁の君嶋真理子さんが来社。珍しく胃の調子が悪いとのこと。「飲みすぎかもしれないなあ」と。きっと君嶋さん言うところの水(白ワイン)と葡萄ジュース(赤ワイン)を飲みすぎたんでしょうね。お大事に。 写真はかつての雑木林の猫たち。 ![]() #
by fragie777
| 2006-03-16 19:33
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3月15日
![]() ふらんす堂の向かいのマンションに沿って木瓜の花が咲いている。可愛らしい気品に充ちて、思わず立ち止まってしまう。この赤の色の深さ、好きだなあ。このところとみに忙しく、胸の中でハツカネズミが輪を回し続けているような出口のない終わることない感覚にとらわれてしまっていて、気持ちばかりが焦ってしまう。そういうときに道のかたわらにこんな風に咲いている木瓜をみつけると、ハツカネズミもふっと休んでくれる。肩から力のぬけるひととき。 詩人の川端進さんが来社。前詩集『釣人知らず』で横浜詩人賞を受賞された方である。今日はその次の詩集原稿を持って、白い木綿で編んだ帽子をかぶり、ざっくりした素敵な模様のセーターを着ていらっしゃった。「釣は変らずになさってますか?」と尋ねると、「最近はちょっとあんまり」とのこと。鮎釣りの名人なのだ。今度の詩集は『日々是好日』フランス装で、活版印刷でということになった。活版印刷は大好き。文字の輝き、インク匂い、なんともいえない風合いがある。活版印刷の会社はどんどん減っていって、いまでは東京都内でも数えるほどしかないと思う。しかもいつまで頑張って貰えるか厳しい状況である。当然コストが割高になるのであまりおすすめできないので、活版印刷を希望される方に出会うのはとても嬉しい。(山岡喜美子) #
by fragie777
| 2006-03-15 19:17
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3月14日
![]() 太陽の光はあふれていたのに寒い一日となった。 1999年6月に刊行した青柳照葉さんのエッセイ集『春夏秋冬めしあがれ』の中より2篇が作品社刊の『私の食自慢・味自慢』(監修・嵐山光三郎、全8巻)に収録されることとなった。内田百間、小林秀雄、草野心平などおよそ180人くらいの食にまつわるとりどりのエッセイが収録されるというものである。青柳照葉氏はすでに数年前に亡くなられている。俳誌「山暦」を主宰している青柳志解樹氏の奥様であった。このエッセイ集は、照葉さんが春・夏・秋・冬をこころから楽しみ味わいながら、食べるということに至福の喜びを見いだしている爽やかな文章よりなるものである。ページを開けばこちらの心やからだまで季節の風がとおりぬけていくようだ。照葉さんの季節を味わう喜びの声が聞えてくる。今日は久しぶりでこの本を開き、晩の献立を照葉さんから教えてもらおう。ちなみに収録される作品は「香草と花のてんぷら」「お茶漬」の2篇である。 渡邊真紀がひとり暮らしをいよいよ決行。週末に引っ越しをした。「どう?」と昨日聞くと、「それが暖房がこわれていて」と言う。この春寒の日「それはちょっと辛いね。」今朝、渡邊に会うやいなや「寒いねえ、大丈夫?」と聞くと、開口一番「暖房、気合いで直しました!!」と元気な声が返ってきた。ひとり暮らしは女性を強くするんだなあ、やっぱり。 「若葉」の幸田和喜子氏来社。 「泉」の横山悠子氏来社。 (山岡喜美子) #
by fragie777
| 2006-03-14 19:25
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3月13日
![]() 今日は寒い春の一日となった。きのうの温かさが信じられないほど。 昨年刊行した 『食の一句』 『万太郎の一句』ともに書店でよく動いている。 『万太郎の一句』はそろそろ在庫がなくなりつつあり、再版の準備をしている。著者の小澤實氏に初版の誤りの部分の訂正をお願いしているところ。多くの反響が小澤氏のところにも寄せられたらしい。万太郎の熱心なファンがたくさんいることを再確認する。 『食の一句』も出版当初から反響が大きく、一昨日も中国新聞社より紹介記事が送られてきた。そうして今日は暮らしの手帖社から電話を貰い、「暮らしの手帖」の読者の投稿欄にこの『食の一句』についての原稿が寄せられたということである。「暮らしの手帖」の読者欄はむかしから充実しているページである。今月の25日売りの4月号とのこと、ぜひ読んでみたいと思う。 今年はこのシリーズに坪内稔典氏の『子規の一句』が加わる予定である。 ![]() この可愛い記念切手を目にした中井愛が嬉しそうに「この切手の動物ってそれぞれふらんす堂の私たちですよ」と言う。「ええっ」と覗き込む私。 たぬきが加藤泰子(ごめん)、犬は渡邊真紀(犬好き)、うさぎは川口、あひるは中井愛(自称)そして私は猫(猫好き)ということで。すると新人さんのバイトの斎藤さんが「じゃこの飛んでるロケットはわたしっていうことで」 皆で思わず笑い合う。 週のはじめの忙しい日、みな必死で仕事に追われる顔にやわらかい笑顔が戻ったひととき。(山岡喜美子) #
by fragie777
| 2006-03-13 22:01
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3月12日
春風の吹く一日。花粉症のひとはつらいだろうなあ。 午後から仕事をする。いつもにぎやかなふらんす堂が、ひっそりとしていて淋しい。目の前に積まれたゲラや本などが妙にリアルな存在となって私に迫って来るようで、いやだなあ、休みの日は仕事なんかするべきじゃないってつくづくと思う。 5月にはいったらちょっとまとまった休日をとりたいと思っているので、そう今は少し頑張って、スタッフに迷惑かけないようにしておかないと。 「河津聖恵さんを祝う会」のサイトの作成をすこしずつすすめておきたいと思う。 河津さん、無事に京都に帰られたかしら。 昨日のお祝いの会で思わぬ方に作品をいただけたのは嬉しかった。いつも俳句の会などではお目にかかる、毎日新聞学芸部の酒井佐忠さんと読売新聞文化部の小屋敷晶子さんのお二人である。酒井さんは予定があって出席はかなわなかったが、詩の作品を送って下さった。(会では私が朗読させていただきました)小屋敷さんからは、「折句」といって河津聖恵さんの名を折り込んだ4行からなる作品をいただいた。こんな素晴らしい技をおふたりがもっておられることも、この会がなければ知ることも出来なかったかもしれない。もちろんお二人の作品もサイトにアップさせていただく予定。(山岡喜美子) #
by fragie777
| 2006-03-12 16:23
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