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1月25日
それにしても毎日本当に寒い。 歩いて仕事場へ行こうと思い玄関を出るや、いや自転車でと鍵をとりだし、よこにある車に目がいくと、何だかいつの間に車に乗って仕事場をめざしていたという、ふがいないことである。 この寒さは私のちっぽけな気合いなど、いとも簡単に吹き飛ばしてしまう。 今日は支払日ということもあって、午前中は銀行から銀行へと仙川の街を忙しく歩きまわる。 仕事場に戻ればもうお昼。 「ふらんす堂通信107」が出来上がって寒い北風のなかを到着。 さっそく発送にとりかかる。 川口、加藤泰子が腕まくりして、頑張っている。 「寒い」などという言葉は禁句。 「ご苦労様」と言って神妙に作業のかたわらを通りすぎるのみ。 3時のおやつは、昨日ご来社下さった俳人のきちせあやさん、横山悠子さんからのおみやげの美味しいクッキー。渡邊真紀が淹れてくれたプーアル茶とジャスミン茶のブレンド茶を皆で美味しく飲みながら一息つく。ふらんす堂の今のはやりはどうやら時代小説らしい。中井愛と加藤の間ではもっぱらその話し。 中井のおすすめは池波正太郎、藤沢周平など、加藤は平岩弓枝をこれから買い続けるべきかどうか、中井に相談。「ウーン、微妙」というのが中井の答え。私は藤沢周平を少し読むくらいで時代小説はあまり読まない。時代小説の範疇ではないと思うが、司馬遼太郎は大好きである。もっともこれは、中井も加藤も同じ意見らしい。 (山岡喜美子) #
by fragie777
| 2006-02-18 00:48
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1月22日
1月20日に東京會舘で午後5時より角川賞の授賞式があった。 第51回角川俳句賞に原雅子さん、第20回俳句研究賞に対中いずみさんが受賞されたのであるが、原雅子さんは少し前にふらんす堂から『日夜』という第1句集を刊行されている。一方、対中いずみさんは田中裕明氏に師事されていた方で、「ふらんす堂句会」にも参加されていたというお二人ともご縁のある方である。 私はお二人にお祝いを申し上げたく思い、もちろん出席したのであるが、原雅子さんにはあまりにも沢山の人たちのなかですぐにお目にかかることができず、ウロウロしているうちに二次会へと行ってしまわれたらしい。 お祝いをきちんと申し上げられなかったことが残念。 対中さんには沢山お目にかかれ、しかも田中裕明夫人の森賀まりさんにお会いできたのは思いがけない喜びだった。もと「ゆう」の方々もいらしていて、昨年ふらんす堂から『雪月』という優れた句集を出された満田春日さん、昨年12月に『霜天』という充実した句集をおつくりさせていただいた加藤喜代子さん、そしてそのお孫さんの中村夕衣さんなどなどにお会いできたのは本当に嬉しいことだった。 対中いずみさんの受賞を天上の田中さんが何よりも喜んでおられると思う。 対中さんが新しく所属された俳誌「椋」の代表石田郷子さんも加わり楽しい受賞の会のひとときだった。(山岡喜美子) #
by fragie777
| 2006-02-18 00:47
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1月19日
今日は朝からふらんす堂通信の校了に向けて、おおわらわ。 コンピュータが不機嫌で大変な思いをしながらも、どうにか校了となり、遅くまで残業することもなくて良かったと思う。 みな、帰宅の足取りはさぞ軽いことでしょう。 本当にご苦労さまでした。 何しろ寒さ厳しい今日この頃のこと。 夜はゆっくりとお風呂に入り、充分に疲れを癒して下さい。 また明日から頑張って仕事に励みませう。 ファイトッ!! (山岡喜美子) #
by fragie777
| 2006-02-18 00:46
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1月11日
今日は寒さが少しやわらいで、道行く人の顔にもどことなく優しさがただよっている。 去年の暮にお電話をいただき、約束をした俳人の古舘曹人氏に会いに麹町の和菓子のお店「鶴屋八幡」まで出向く。 2時ちょっと前に着くと、すでに氏は来ていて、お目にかかるのは氏の句集『日本海歳時記』を刊行して以来ということになるので七年ぶりかもしれない。 「もう、僕は八六歳です」と言われたのには驚いてしまう。ご本人も言われるように、大変お元気そうである。 今日は、氏のエッセイ集のことでの打ちあわせなのであるが、その前に話題はやはり俳句のことになる。 氏は、俳句をつくることを止められてもう10年以上経っているが、やはり俳句の修練の方法についての話しとなる。多捨多作という俳句の修練の方法において氏がかつていかに厳しい方法をご自身に課しておられたか、ということは一部の人しか知らないかもしれない。 「季題を目の前にして、2時間で100句つくるのです」 「考えてはいけない、季語をいれること、五七五であること、この二つのことだけを心がけて、次から次へつくる。つくり書き留めたら、忘れること。そうして次をつくる」 「いわば、捨てるためにつくるのです」 「そうして100句もつくったらそれをもう一度見ていくと、10句くらい句が残るのです」 そういうふうにして、句を生みだして来た、というのである。更に驚いたのは、この方法で俳句をつくろうと思ったのは、七〇歳になった時であるということ、何十年と俳句をつくり続けて来て、七〇歳になって新しい課題を自身に課す、そのことに私は驚いてしまう。 氏が、七〇歳にして、その俳句のつくり方に如何にして目覚めたか、それは蕪村を研究した結果であるということ、蕪村がやはりそのようにして俳句を作った、それが本来の「写生」であると、氏は語るのである。 お目にかかって、あっという二時間という時間が経ってしまったのである。(山岡喜美子) #
by fragie777
| 2006-02-18 00:45
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1月13日
2002年にふらんす堂のホームページで連載した石田郷子さんの「野をうたう」を今年は刊行すべく、スタッフの中井とともに編集作業を昨年からすすめている。 俳句に詠まれた野の草花を1日1句というかたちで紹介したものであり、ずいぶんと珍しい草花の俳句などもあり、連載当初から好評で、楽しい読み物であった。 すでに再校ゲラの段階となって石田郷子さんの手元にある。 365句に対応している草花すべての写真を揃えたいと思い、石田郷子さんの友人で、俳誌「椋」に所属している俳人の川島葵さんに写真をお願いした。川島葵さんはもう何年も、野山の写真を撮りつづけている方で、自然を守る会などのボランティア活動もしている。 今日はその川島さんに仙川まで出て来て貰って、一緒に食事をしながら打ちあわせをする。 365種類の草花の写真を揃えるのは、ちょっと難しいということになり、どうしても揃えられないものはブックデザイナーの君嶋真理子さんにカットをお願いすることにした。 この「野をうたう」は、オールカラーの本にしたいと思っている。 ふらんす堂としては、この試みは、清水の舞台どころか、東京タワーのてっぺんから飛び降りるような、無謀なこわいものしらずの試みなのである。でも、きっと内容の充実した美しい本になると思う。絶対にそうしたい。 今日からいよいよ「ふらんす堂通信」週間で、通信107号に向けて、皆テンションがあがっている様子。 とくに中井愛は、中心になって頑張っているのであるが、どうもコンピュータのマッキントッシュが上手く作動しないで、ときどきパソコンに向って呪いのことばを吐いている。他のスタッフの加藤や渡邊に慰められたり、励まされたりで、なんとか折合いをつけている。 そのかたわらで校正の得意な川口がひたすらゲラと向きあっている。 みんなご苦労さま。 (山岡喜美子) #
by fragie777
| 2006-02-18 00:44
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