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5月31日(金)
![]() いつか通ったことがあるような懐かしい道。 この日、わたしはこの道を歩いて行ったのだろうか…… 夕方のふらんす堂では、イケメン王子の話となった。 「モナコの王子が美しいですよね」とスタッフの緑さん。 「ええ、美しいですよね!」と即スタッフのPさん。 「どんなだったけ?」と不覚にも私。 「ネットでモナコ、王子、画像で検索をするとすぐ出て来ますよ」とPさん。 で、 やってみた。 おお! 出て来た。 う、うつくしい! 金髪の長髪がこんなに似合う男子がいるだろうか。 (やはりグレース・ケリーの息子だけある。横顔など母によく似ている) いったい名前は何と言うの? アンドレア・カシラギ王子とある。 そっか、アンドレア王子か、名前もいい響きをしているなあ……。 なになに? 頭もよくてスポーツも万能だって、出来すぎだよ。 出来すぎで悪いってことは全然ないわ。 あーあ、癒された。 さっ、 新刊紹介をしたい。 私家版の合同句集である。 合同句集『白の会』、合同句集『白の会』第二輯に続く、合同句集『萩の会』である。 ![]() 倉橋羊村氏のご指導する「白の会」が「萩の会」と名前を変えて続いて来たが、会員の高齢化と倉橋羊氏のご都合などもあって、二五年目にして会は解散することとなった。この合同句集はその記念としての刊行である。 白百合学園を卒業された女性12人による合同句集『萩の会』である。 それぞれ二句ずつ紹介をしたい。 岩井庸子 踊り手の顔の見えない風の盆 友と会ふ心はづみて秋袷 掛川憲子 ともる灯もなき路地裏の桜散る いまさらの幸福論や月の窓 倉橋幸子 バス停の小さき軒や燕来る 合掌の屋根葺き替へて月涼し 後藤貞子 端居して思はぬ人や通夜の客 重ね着のうす紅梅や源氏香 渋谷絢子 人波の一人となりぬ酉の市 フランネルもう秋といふ肌ざはり 清水由利子 片陰を選びて人の黙し行く 濃き薄き躑躅波打つ根津神社 下村喜久子 一湾を充す汽笛や年明ける 読み了へて虫の闇なり明月記 野村トミ子 春愁ひ亡父の句集のうす埃 今日がある事の幸せ若葉風 峯島孜子 江戸風鈴風を分け合ふ路地の家 菜の花や老い支度とは捨てること 向井弘子 春雨や庭ゆるやかになじみゆく 水鳥や光りて動く薄氷 弓削麗子 束ねられ鶏頭脈を打つ気配 端居して噂話を背なで聞く 渡辺良子 生き死には神のみぞ知る寒椿 鬼の歯のごとき夏山妙義山 全員が白百合学園出身者で、しかもほとんどが同級生であり、趣味も同じくする人達なので、学生時代の延長のような親しい雰囲気だし、会場が帝国ホテルの三田クラブということで出席しやすいという好条件に恵まれたため、俳句の教室としても申し分なかった。私は俳句雑誌「波」の主宰者なので、普通なら「波」に所属することになるが、この会は俳句の結社に入らず、自由な雰囲気で会が続けられたのは、専門的な修業を望んだ集まりではないためで、結社の外にあって、自由に俳句を学んで戴くことが目的だったからである。だが単なるお稽古ごとで終ってはつまらないので、現俳壇のすぐれた作品を紹介したり、秋櫻子ゆずりの近接ジャンルの勉強もして戴いたりしたので、私なりに充分やり甲斐を感じて、いつの間にか二十数年が過ぎてしまったと、いま懐しく回顧している。(略)帝国ホテルで月に一度、三時間ほど俳句について語らせていただいたことは、私にとっても忘れ難い経験である。萩の会がここで打ち切りになることは、さびしいことに違いないのだ。生涯のかけがえのない思い出とさせて頂きたい。 倉橋羊村氏の序文である。 造本、装丁ともども前合同句集と同じようにというのが会の皆さんのご希望であった。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() この句集の担当は愛さん。 出来上がるまでに何度も自由が丘にある倉橋先生のお宅に伺ったのだった。 参加者のお一人倉橋幸子さんは、羊村夫人である。 愛さんは倉橋ご夫妻に歓待されていろいろと愉しいお話を伺ったということである。 共同通信社発信の新聞の月評に、片山由美子さんが「読み継ぎたい集大成」と題して三句集を紹介している。 『鷲谷七菜子全句集』(角川書店刊)、村越化石句集『籠枕』(文学の森刊)、そして『八田木枯全句集』(ふらんす堂刊行)である。 『鷲谷七菜子全句集』については、 春愁やかなめはづれし舞扇 ふりむかぬ人の背幅や雪もよひ 野にて裂く封書一片曼珠沙華 作風は初期から古典的な美意識に貫かれ、俳句のおける「もののあわれ」を追求しつづけたといってもよいであろう。(略)2005年に第7句集『晨鐘(しんしょう)』で俳壇最高の賞といわれる蛇笏賞を受賞するが、07年に断筆を表明、創作活動を断った。昭和、平成と、女性俳句を牽引してきた鷲谷の存在はきわめて大きい。 村越化石句集『籠枕』 裸木の瘤あるをこそ知己となす 見ゆるごと蛍袋に来てかがむ 手に団扇ありて夕風呼びにけり 9冊の句集およびそれ以前と以後の作品から自選した900余句を収録。ハンセン病患者として長い療養生活を余議なくされた村越を支えてきたのは俳句であった。病は完治したが、両方の視力を失ってしまった。しかし、作品は澄み渡っており、心願というものを思わずにはいられない。 『八田木枯全句集』、 鞦韆をゆらして老を鞣しけり 白桃や死よりも死後がおそろしき さざ波はかへらざる波春ならひ 生前に刊行した6冊の句集とその後発表した作品、角谷昌子らによる作家論などを収める。八田は青年時代に「ホトトギス」「天狼」で学んだが、長い空白を経て、虚実に遊ぶ幻想的な作風に転じた。70代以降の作品は俳味にあふれ、自在である。 「いずれも、次の世代に読み継いで言って欲しい作品集である」と片山由美子さん。 本日付けの熊本日日新聞では、岩岡中正著『子規と現代』が紹介されている。 明治の青春のエネルギーを体現した正岡子規に脱近代の思想的意義を見いだした文学評論。『虚子と現代』において高濱虚子の花鳥諷詠論と客観写生に自我中心の近代から超脱する世界観があることを明かにした著者は、虚子の師に表現者、思想家としての原型を探っている。客観写生、自然髄順はややもすると主体性に乏しいからである。子規に見られる限られた生の意識、句会の共同性、主体的写生論を通じて、「方法的没我」と「一種絶対帰依の俳句」を提唱している。県内最大の句誌の主宰である著者が抱く造化(宇宙)を詠む覚悟、さらに句作の要諦が窺える。 今日のノルマのブログを書き終えた。 明日は髪のカットに行く予定。 アンドレア王子のようにとはいかないけど、 そこそこわたしに似合う髪形にしてもらうつもり。 イカシタ髪形にしてさ、 梅雨の季節を乗り切ろうっていう気合いよ。 じゃ、 良き週末を。 ▲
by fragie777
| 2013-05-31 20:29
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