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12月16日(火)
![]() ときどき会う「情けなさ」が売りの犬。 この日はどうしたことかよく吠えた。顔に似合わず、あまりにも雄々しく吠えるのであたりにほかの犬がいるのではないかと思ってしまったくらい…。 昨夜は仕事場より家にもどる道すがら、犬ならぬ猫によく会う晩だった。 そういう日ってある…。ある家の門のまえで家猫のりっぱなのが、わたしをじっと見ている。 「あらあ、どうしたのお…」と言うと、別のところから、ニャゴニャゴつぶやくような声がして、ちがう猫が薄暗がりよりこっちを見ている。どうやらその家猫に用があるみたいだ。 「はやく行けよお…」って鳴いているみたいだったので、「ウンじゃ…バイバイ」って言ってそさくさと立ち去った。 すこし歩いていくと今度はさっと猫が横切っていく。トラ猫だ…。 さらに歩くと雑木林だ。林は薄明るく、そこには不敵な面構えの黒白猫が、誰かが置いていった餌をこっちをにらみながらガツガツと食べている。目が異様に光っている。なかなかすさまじい。 もう少し歩く。このへんにはわたしが「白雪姫」とよんでいる真っ白な野良猫がいるはずだ。 ……ああ、いた、いた。かなり向こうの方にまるくなってじっとしている。夜風が寒いせいか、かたまったようになっている。わたしのお気に入りの猫! 「あらあ、いたのお…、寒いねえ」などとわたしも猫語でニャゴニャゴとそれはもうけたたましく話しかけながら、どんどんとそばまで近づいていった。すると……、 ムムムムム!! あらあいやだ。 なーんだ! それは猫にあらず、 ゴミで丸まったスーパーのゴミ袋でした。 わったし、おもわずまわりを見回しちゃった。 ゴミ袋に猫なで声ではなしかけているおばさんをみている人間がいないか、どうか…。 だ、だれもいない…。良かった!! ま、ゴミ袋に話しかけたって、おまわりさんに捕まるってことはありませんが…。 今日はすこしホッとしている。(しかしそうは言ってられない現実が迫ってはいるのだが…) 「昼寝の国の人ー田中裕明全句集を読む」をどうにか校了にできたのだ。 ううむ、やはりこのわたくしめは、さすがである。驚異的な集中力でなんとか帳尻をあわすことができた。まあ、その手腕を褒めてやろう、と悦に入りたいところだが、実はまわりにたいへんな迷惑をかけているのだ。 「カトさん、ごめーん、ここ直して…」ともう10回くらいスタッフのカトさんに言った。 「ミっちゃん、ごめーん、レイアウト変えるよお…」と印刷会社の山本さんに何度レイアウトをやり直してもらったか…。そのうえ、 「これはね、お金をもらってつくる本じゃないからね、売らないといけないからね、請求しちゃだめだよ」などと理不尽なことを言っているのだ。そんな寝言は昼寝の国で言えって……、いいえ!案外本気で言ってたりして…。ミっちゃんは「ハイよ…」などと言うから、わたしはますますズにのってレイアウトを変えたりする。 そんなこんなでまわりの涙と協力があって、どうにか「昼寝の国の人」は年内に出来上がりそうである。そう、田中裕明さんの忌日までには…。 ああ、出来栄えはどうだろう…。 ドキドキである。
by fragie777
| 2008-12-16 19:57
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Comments(3)
お疲れさまです。
仕上がりが楽しみです。 裕明氏に触れるきっかけとして、広く紹介されることを願います。
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校了とのことよかった、です。
「却下」の表紙もすてきですがなるほどと思いました。 ふらんす堂さんの本は手に持っているとだんだん増幅されていくようなつくりだなと感心しています。 楽しみに暮れを待ちます。
珂瀾さん、
楽しみにしていてください。 みなさんの原稿をふたたびゲラで拝見しながら、 ああ、これはなんと充実した一冊になるのだろう……って 思ったのでした。 まりさん、 コメントありがとうございます。 装丁のレイアウトのこと、まりさんならきっとわかってくださるかも、って思ってました。 手にとって、どこか人を呼び込むような「ゆとり」のようなもの。 あるいはそこから何かはじまっていくような予感を感じさせるもの、 それでいて、押しつけがましくないもの、 ホントにいろいろと考えてしまいました。 ふっと優しくそこにある…… そんな本になれば、田中裕明さんらしい… ああ、でもどうでしょう。 すごく、心配。 でもいまさら引き返せないぞ。 って、思っております。 (yamaoka)
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