ふらんす堂編集日記 By YAMAOKA Kimiko

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ツンデレ……。

10月29日(水)

ツンデレ……。_f0071480_18254941.jpg


今朝の空。
歩きながら、行く秋をしみじみと思う。

新刊句集が一冊できあがる。
「北にお住いの方の句集をおつくりするのは、なぜか楽しいです」とは、担当の愛さんの弁。ちなみに愛さんは道産子である。
俳誌「百鳥」(大串章主宰)同人の小山内巌さんの句集『竹の春』だ。同人仲間の太田土男さんのこころ温まる跋文によれば、本格的な俳句の出発はおそく、63歳のときだという。師の大串章の作品「父の骨冬田の中を帰りけり」「柱時計と炬燵と母を遺しけり」に出会ったことによるという。小山内さん自身も、六歳のときに父上を亡くされている。
 かりがねや早世の父まなかひに
今年で76歳になられる小山内さんは、津軽におすまいだ。
 雪国の子の青空へ駈け出せり
校正を担当したKさんが、この句集を読んでとても感動したらしい。その律儀さ、朴訥さ、つつましやかさ、爽やかさ、それが若いKさんのこころにドスンと響いた。
「あたし、この句集好きだなあ、この人すばらしいよ」って、愛さんに告げたらしい…。
 大雪をなんのなんのと笑ひけり
 肩書きも名刺も無くて年新た
 竹の春一から学ぶことのあり
「これからも一日一日を大切に、この道を精進して行きたいと思っております」
と「あとがき」にあり、最後に次の一句がおかれている。
 今年竹これが遺句集かもしれぬ

まさに「心涼やか」な句集である。


船団ホームページは、ふけとしこさんによって『相島虚吼句集』(今井妙子編著)の作品が紹介されている。「大阪の俳人シリーズ」のいちばん新しい句集となる。
 此の頃や菊に灯して二人きり
「明治中期に子規を知り、虚子を知り、『ホトトギス』に拠った」とあるように、関西俳壇の基礎を築いたひとりでもある。ジャーナリストとして出発、新聞を創刊したり、政界への進出をはたしたり、時代を背負う明治の知識人のひとりとして活躍した人物であるということも興味ふかい。「ふらんす堂通信」で、俳人の村上鞆彦さんが、この大阪の俳人シリーズの書評を連載してくださっているのだが、この度の『相島虚吼句集』については、虚吼が柿の句を多く詠んでいることにふれ「柿といえば、子規である。子規は柿を好んで食し、また柿の句を多く遺した。そんな柿を詠むことで、虚吼は志半ばで若くして逝った同年生まれの友を追慕していたのではなかっただろうか」とあり、なるほどそういうこともあるかもしれない、と思う。



わが家のヤマト姫。(大島弓子さんの『グーグーだって猫である』では、「タビ」として登場)
「ツンデレ」の気むずかし屋さんだ。

ツンデレ……。_f0071480_19175995.jpg


「もう、10月もあとわずかだよ……」
と、今朝洗濯物を干しながら、そばにいるヤマトにつぶやいた。
by fragie777 | 2008-10-29 19:28 | Comments(0)


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