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10月17日(金)
![]() 秋明菊。 新刊書が一冊出来上がる。 俳誌「未来図」(鍵和田ゆう子主宰)同人の廣瀬澄江さんの句集『甲斐』である。担当の愛さんに、「この句集についてのなにかある?」って聞いたところ、「うーん、そうですね。女らしい装丁は嫌だ、っておっしゃってました。」ということで、とても雄々しい(?)一冊となった。出来上がった時にあまりにもいい色合いの渋さなので、本を抱くようにして「いいわあ、この色合い、何度見ても癒されるう…」とうっとりして言うと、「それはそうですよお、色はyamaokaさんが決めたんじゃないですか」と、愛さん。「あれっ?そうだっけ!」とつらつら考えるに、ああ、そうかもしれない、装丁の君嶋さんに、カラーチップを渡して、「こういう色をご本人はお気に召すと思うわよっ」って半強制的にお願いしたような気がする。君嶋さんの素晴らしいところは、そういうこちらの希望をとても快く聞いてくれることだ。正直なところ、私はこの句集のような色がほんとに好きだ。そう、年配の女性の渋い和服の色合いなのだ。家が呉服屋だったこともあって、小さい頃から着物の色や柄を目にして育ってきたためか、こういう色がとてもわたしには自然なのだ。この句集をみていると、こういう着物を着ていらした実家のお客さまの姿が浮かんでくる。もはや、日常の世界からうしなわれつつある日本の伝統的な色なのだ。 ご本人の廣瀬さんも大変気にいってくださった。(ヤッタネ…)。この句集には主宰の鍵和田氏が序文をよせている。「どの句にも作者の心が通っていて、奥が深く、余情がひろがる」と。 屈強な山従へて雲の峰 廣瀬さんが住む甲斐の風景だ。「甲斐の国ならではの大きな自然は本書の随所に詠まれている」と序文にあるように、 何処に出るにも山越ゆる朧かな 根の国のいろありとせば牡丹の芽 炎天の石のひとつに父眠る 「あとがき」によると、山口青邨に10年師事し、青邨亡きあと飯田龍太に亡くなるまで師事し、そのあとの六年後に今の師・鍵和田ゆう子に出遭ったとある。 炎天の師を恋ふ人を我が師とす さて、「今週のねんてん」は、塩見恵介さんの句集『泉こぽ』より。 柿を見て柿の話を父と祖父 ふらんす堂から歩いて30秒ほどのところに自然食品のお店がある。今日はお昼に出たついでにそこで柿を買った。適当にやわらかく水っぽくてあまーい柿だ。いまはまだわたしの足もとのバッグのなかにひっそりとある。 俳人の井上弘美さんにお願いして京都新聞の記事をファックスしてもらう。 綾部仁喜句集句集『沈黙』について、小川軽舟さんが書いている。「人生の細部に強いイメージ」と題して、「細部」を視座にすえた興味ふかい俳句論である。句集『沈黙』における「妻の手」、そして、最近刊行された井上弘美さんの句集『汀』(角川SSC刊)にもその「細部」の目はおよび、この二人の俳人が師弟関係にあるということも暗示的だ。 「綾部の作品は石田波郷門らしく潔い韻律に貫かれてきた。この句集も『沈黙』と題しながら、作品から聞こえる声には張りがある」と。 三月の咽切つて雲軽くせり 神奈川新聞では、金子敦さんの句集『冬夕焼』が、森田緑郎さんによって紹介されている。「まずは瀟洒な装丁、集を開けば繊細な詩心が随所にまぶしく見える」と。 春雨の雑木林に銀の猫 ところで、このブログを書き終えたいまも、スタッフの真紀さんとカトさんは一心に仕事をしている。「ふらんす堂通信」を校了にするためだ。昨日も、九時すぎまでがんばったらしい。 「家に帰ってのむビールがおいしくってさあ」 とカトさん。ビールをぐいぐい飲むカトさんの目の前で、「ダンナがさあ、皿洗いをやってんのよお」と、うれしそうに昼休みに言っていた。 「アンタ、そりゃまるでオヤジだよ…」と愛さんがつっこむ。 結構ですこと。わたしもあわあわと身に覚えはないわけではあらず…… ニヤニヤして「幸せねっ」って言ってやった。
by fragie777
| 2008-10-17 21:06
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