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9月18日(金) 更待月 子規忌
![]() 俳人の行方克巳さんにおめにかかりに、浅草まで行く。 浅草寺の前をとおり、修学旅行生やら外国人観光客にぶつからないように歩きながら、仕事鞄をななめにさげたわたしはまるで異邦人のよう…。 写真はその浅草寺の門。 台風が来ているっていうことをすっかり失念していた。だから、出かける時に日が照っていたので日傘をさして行った。すると、歩いている人がだれも日傘などもたず、その多くが雨傘を持っていることに、(なぜだろう…)って能天気にも思った。仕事をすませ、外にでたときには雨が降っていた。(!!!そう、台風がきていたんだわ…)でもラッキーなことに日傘があった。正真正銘の素敵な白の日傘(雨の日兼用ではありません)、わたしはそれをさして、濡れずにふらんす堂まで帰ってこられた。日傘はすっかり濡れてしまいましたけど…。 わたしにしては上出来な一日となった…。 秋天を仰ぎて用の一つあり わたしの今日の心境そのもののこの作品は、今日出来上がった高野美智子さんの句集『水無月祓』に収録の一句である。「秋天を仰ぎて」という言葉に生活者のさわやかな嘆息を感じる。高野さんは、「泉」(綾部仁喜主宰)同人で、「泉新人賞」「泉賞」を受賞されている方である。第一句集となる。「本書の句の特徴はよく抑制の利いているところである。もう一息強調すればより見所が際立つと思われるのにそれをしない。…しかし、そのためにかえって感動が沈静し、より深く純化して響いてきていることにわたくしは注目する」とは、綾部氏の序文のことばである。 長すぎるものを咥へて春鴉 人は地に還りて鮎は下りたる 膝崩しゐたるこころや暮遅し 「『韻文精神徹底』『句は寡黙であれ』の教えをモットーに精進して参りました」と「あとがき」にある。 手袋の片手にめぐりあへりけり わたし、好きですこの句…。 そしてもう一冊新刊句集が出来上がってくる。熊谷市在住の時田幻椏(げんあ)さんの句集『地貌』である。「朝日俳壇」への投句をよくされていて、金子兜太選ではこの五年間で首席を五度もらうという好成績の方である。第一句集『我貌』は、朝日新聞社から刊行され、この度の第二句集はふらんす堂刊となった。両句集ともに金子兜太氏が序を寄せられている。兜太さんは熊谷市にすみ、熊谷高校出身、時田さんもおなじ熊谷高校出身で、兜太さんの後輩となり、わたしの兄も熊谷高校出身で時田さんと同級生ということから、この度の『地貌』をおつくりさせていただくことになった。「大切な友人なのでよろしく」と兄より言われ、そういう意味ではプレッシャーがおおありだった。 兜太さんと時田さんとは、先輩後輩という間がらだけではない深いご縁があるようで、それは序文にすこし書かれている。朝日俳壇をとおしての玄椏さんの俳句については、「選も幻椏俳句に甘くなってはいけない、と自戒していた。しかし、好句は好句、それに内面に篤く、韻律がいかにも個性的で、(略)選ばないわけにはいかない…」と序文にある。その兜太氏がえらんだ句をいくつか紹介してみると、 青揚羽樹下草上の羽一枚 指笛の澄みて枯野の天辺に 澄む空を水色と言ひ息白し 煤逃げの常なる考や窓をふく 建築業を生業としながら、「2000年から一日一句を原則として作句に努めてきた」とあとがきにあるように、俳句への情熱は生半可なものではない玄椏さんなのである。 余計なことながら、兜太さんの奥さまで俳人でいらした金子皆子さんは、熊谷女子高校出身でわたしのはるか先輩に当たられるということをこの句集の制作過程で知った。皆子さんがご存命のときにそのことをお話したかったな…。 ねそべりて手紙を開く子規忌かな 田中裕明 今日の毎日新聞の「季節のたより」に坪内稔典さんが選んだ一句である。解説に子規の手紙を紹介している。長塚節から栗をもらったとき、「君がくれた栗だと思ふとうまいよ」とだけ書いたとある。「これなど名文中の名文ではないだろうか」と坪内さん。 ふーむ…。 そうかもしれない…。
by fragie777
| 2008-09-19 21:18
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