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8月26日(火)
朝おきて板の間にふれた素足が冷たい。身体がぞくぞくっとした。(八月の気温じゃないよ…これは。)そのうえ八月っていうのはなかなかやっかいな月だ。身体がぱっくりと口をあけた暗闇につながっているような、胸のうちに赤目の小鬼を棲まわせているような、身体がどこかでぶれてちぐはぐな感じだ。そう、心拍数だって拍車がかかっている。 そんなときに今日の「増殖する歳時記」で土肥あき子さんの文章にふれ得心した。 武井清子さんの句集『風の忘るる』より、 八月のからだを深く折りにけり を紹介し、鑑賞している。「八月が象徴するあらゆるものに繊細に反応する」身体。 この不思議な作品がもっている深い奥義に、土肥さんの鑑賞の触手は到達している。 昨日の朝日新聞の「俳句時評」で俳人の五島高資さんが、金子敦さんの句集『冬夕焼』と仙田洋子さんの句集『子の翼』の作品を紹介している。 咳をして遥かな星を震はせる 金子 敦 子の寝息よりもしづかに流れ星 仙田洋子 「いずれもビッグバンから現在まで広がり続ける時空にあって、直観的あるいは体感的共有感覚を介した造花と生命の交感が詩性の核心にある」とは五島高資さんのことばである。 新刊句集が一冊出来上がる。岡野かほるさんの句集『小浜菊』だ。句歴四十年にしてはじめての句集である。俳誌「鶴」(星野麦丘人主宰)へ投句を続けてこられた方だ。ご序文を寄せた鈴木良戈さんによると、岡野さんが「鶴」に最初に投句したのが、昭和44年10月号で石田波郷の最後の選になる号だという。波郷選によって二句入選しておられる。 美しい和服姿でご来社された岡野さんにふさわしい総クロス背継表紙の贅沢な本となった。ご主人がお医者さまだったことよりその御縁で、鈴木良戈さんが序文を、そして跋文を「野草友の会」の高村忠彦さんが書かれている。 月見草いよいよ暗くなりにけり 小浜菊活けて八十誕生日
by fragie777
| 2008-08-26 20:01
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