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7月9日(水)
木槿の花が咲く季節となった。 一年の月日がなんとはやいんだろう‥。 こちらは白い木槿。 この花をみるといつも、ああ、海に行きたいなあって、思う。 なぜ、「海」なのか、自分でもよく分からん‥‥。 さて、詩集が二冊できあがってきた。 一冊目は、この白木槿のように、白を基調とした峯澤典子さんの第一詩集『水版画』である。 峯澤典子さんは、2008年度の「ユリイカ」の新人として詩人の松浦寿輝さんによって選ばれた力のある新鋭詩人である。この度、ご縁があって、ふらんす堂で詩集を刊行させていただいた。 オンラインショップの書影では、この本の美しさがちっとも反映されていないのがとても残念。色はほのかにブルーを感じさせ、パール箔のそこはかとない透明な存在感とすこし冷たい用紙の手ざわりがいい。 詩人の小笠原鳥類さんが、さっそくにこの詩集について、メールを下さった。 「今日、峯澤典子さんの詩集『水版画』が届きました。白い、光を反射する本でした。岸田将幸詩集の白は肉の白であったとするなら、峯澤さんの詩集の白は氷や雪でした。本を開くと、柔らかい雲のような雪の静かな移動があるようで、いにしえのひらがなの動きもありました。表紙の題名が青いのも、夜の雪の影の青で、7月であることを忘れました(今日は少し涼しかったかもしれないです)。厳しくて優しい、穏やかで美麗な夢を正確に提示するような本です。」 峯澤典子さんもさっそくに喜びの声を聞かせてくださった。 「昨日発送していただいた詩集 受け取られた何人かのかたがたから さっそくメールをいただきました。 大海に流した小瓶を思いがけない人が拾ってくださるようにも思え、 ありがたく、驚いております。」 「大海に流した小瓶を思いがけない人が拾ってくださる」という言葉がとても素敵ですね、峯澤さん。 もう一冊は、前詩集『十姉妹』につぐ、かべるみさんの詩集『羽』である。友人であられる画家佐中由紀枝さんの写真をカバーに用い、装丁は君嶋さんのこちらも美しい出来上がりとなる。 「わたしは生活の波間から月を見上げるように、詩を書いています」 というあとがきの言葉が、そのまま詩の作品となって、そっと息をしている。 前詩集『十姉妹』で、詩人の清水哲男さんが栞の文章を寄せていて、そこに、 「読み終わってみると、いつしか作者は姿を消していて、”大きな不思議”だけが残る‥」と書かれているように、この度の『羽』にも「不思議」がひそんでいる。 「ふらんす堂通信」の編集期間に突入した。 ふらんす堂はこの季節になると、いよいよみんなのボルテージが上がってくる。 ただでさえ熱い仕事場はいよいよ熱気がましてきて、それはそれは、火花が散るほど。 そこへ持ってきて、わたしたち編集室(といえば聞こえがいいが、)のクーラーが壊れた。 小型扇風機をフル回転させて、なんとかがんばってきたが、明日には、素ん晴らしいクーラーがやってくるのだ。 みんな、明日のそれをたいへん楽しみにしている。 こういうものにケチってはいけないというワタクシyamaokaの精神を発揮して、 な、なんとわたしたちの美肌をもたもつような仕掛けがある、(つまり湿気をたもちながら冷却する)、あるいは、あまりにも湿度がたかいときは、部屋の温度はそのままに除湿をするという、気の利いた優れものがやってくるのだ。 ‥‥んっと、それにしても、こんなに人間に親切でいいんだろうか‥‥
by fragie777
| 2008-07-09 19:33
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