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5月22日(木)
![]() 長野県・姨捨の早苗田。降りたった姨捨駅より望む。 田蛙のこえが足元まであがってきた。 今日はふたたび、春奈さんが、午後から書店営業におもむく。 朝のミーティングで、カトさんがイラストレータを駆使してつくった書店用チラシをみなで目をとおしながら、営業について話し合う。 ちょうど、今日は一冊見本ができあがってきていた。 松本秀一さんのエッセイ集『ペーパーウェイト』である。ご本人の手もとには多分あすとどく予定のものだ。 「ああ、きれいな本になりましたねえ」と、わたしが本をかかげると、スタッフたちが口をそろえて言う。 「ほんとよねえ」と、わたしは本をほれぼれと眺める。そして、 「ねえ、春奈さん、この一冊を持って行って、書店に営業して来てくださらない!」と思いたって言う。 この『ペーパーウェイト』は、内容も読みやすく、スローライフ的なゆったり感があり、一読後こころがのびのびしてくるような一冊である。読んでいてたのしい。 「一冊でも置いてもらって、手にとって貰ったら、それは嬉しいじゃない」と私が言うと、つかさず、愛さんが、 「新宿の南口にある紀伊国屋書店別館に行くといいですよ。あそこは奇麗な本ばかりそろえてあるから…」 よし、妙案と、この一冊も持っていくことに。 (ご本人がまだご覧になってないので、ちょっと反則かもしれません。松本さま、お許しを…) 夕方、春奈さんがもどってきた。ちょっと興奮したおももちで、 「カトさんがつくってくれた○○リスト(ここは営業秘密ね)が書店さんに好評でした。みなさん、とても分かりやすいと誉めてくれ、注文をいただきました!」 じつはこの○○リストは、優明美さんがデータ化してくれたものをカトさんが、わかりやすいチラシにつくりなおしたものであり、この件について、わたしがやったことは、「あらまっ、すごい」とか、「やるじゃーん!」とか叫ぶだけで、あとはスタッフたちがどんどんやってくれたのだ。 そして、『ペーパーウエイト』。 「新宿の紀伊国屋の別館に行ってきました。竹田さんという男性の担当者のかたが、この本を手にとってじっくりながめ、『こういうきれいな本は平積みにしないと意味がないから、平積みにしましょう』と言って、五冊注文してくれました!!」 「まあ、良かったわねえ。愛さんが言ったように南口別館に行って良かったわねえ」とここでもわたしは、能天気に喜ぶばかり。 「お目にかかった竹田さんという方はとても本が好きらしくて、本への造詣のある方のようでした」と、春奈さん。 若いスタッフの春奈さんが、こうしてがんばってくれることで、版元と書店の距離がどんどん近くづいているように思えるなんだか嬉しい昨今である。 今日の増殖する歳時記は、三宅やよいさんによって、小倉喜郎さんの句集『急がねば』より、「魚屋に脚立などあり夕薄暑」が紹介されている。ほかに「アロハシャツ着てテレビ捨てにゆく」「自販機の運ばれている桐の花」などがあげられており、「え、なぜ」という問いが読み手の想像力をかきたててくれる楽しさをもっている」句集であると。坪内稔典さんもその帯に「不思議にしておかしい」と書かれているが、ご当人もちょっぴり不思議な人だった。 だって、「急がねば」っていうタイトルをつけながら、「けっして急ぎません」ってことあるごとにおっしゃっていたのだ。なにゆえ句集名に「急がねば」?っておもうことしばし…であった。
by fragie777
| 2008-05-22 19:48
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