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3月6日(木)
今日の昼休みにながめた空。 「yamaokaさん! 今日のホームページの『家族のうた』で紹介されている短歌、わたしの先生の短歌です!」 帰りがけに、新人スタッフの春奈さんが嬉しそうに言う。 大学時代に短歌をやっていたことは知っていたけれど、指導していただいている先生の名前も聞いていた気がするけれど、つながらなかった。 「あらっ、そうなの!」 「安森敏隆先生です」 「明日はその奥さまの安森叔子さんよ」 「ええっ、そうなんですかあ。わたしはよくお目にかかるんです。お優しい方で…」 いっそう嬉しそうな春奈さんである。 ふらんす堂は詩歌のなかで短歌とはちょっと縁遠かったのであるが、春奈さんの出現で短歌の世界もなんだか身近におもえてくる昨今である。 さて、下の写真はなんだかわかりますか? 書籍にはかならず末尾に奥付というものがつくのであるが、広辞苑にてこの「奥付」をしらべると、「書物の終りにつける、著者、著作権者、発行者、印刷者の氏名、発行年月日、定価などを記載した部分」とある。 写真は、その奥付である。 しかし、貼り奥付といって、本文といっしょに印刷しないで、べつに印刷をしてあとから本文に貼り込むものである。 それだけに手のかかる作業となる。 むかしは、この貼り奥付の本をよくつくったのであるが、最近とんと作らなくなった。 コンピュータの出現によって、印刷革命がおこり、あらゆることが簡素化され合理化されつつあるご時世となった。人間の手が書物の世界からはじきだされつつある。 冊数が少なくてもいい本造りをしたい、というお客さまが現われた。 ご自身の記念として句集をご自身とそのまわりのかただけに残したいとおっしゃる。 わたしは貼り奥付をおすすめしてみた。たいへん喜ばれ、貼り奥付にということになった。担当の愛さんは、「はじめてです。」と言ってはりきっている。 お客さまは、奥付に押す印鑑をいくつも持参された。 この印鑑については、ふらんす堂には、「ふらんす堂の消しゴム作家」とよばれるほどの器用でこういうことが大得意の律子さんがいる。 一枚一枚、精神を集中して、朱肉を練りながら(中国製のおそれおおい朱肉よ)印を押す。 その一枚が、上の写真である。 この奥付に手書きで律子さんがNo.をいれて、それを製本屋さんにもちこんで、本ができあがるのである。 瀬古多江子さんの句集『神の手』。 出来上がりが楽しみである。
by fragie777
| 2008-03-06 19:07
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