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1月22日(火)
![]() 梅のつぼみ。 って書いて、なんだか可愛いなあ…と思う。 俳人の山本左門さんから夕方電話をもらう。(あらっ)って思って受話器をうけとると「今、授業を終えたとこなんや」(大学の先生でいらっしゃる)なんだか電話の向こうが賑やかな感じがする。そして彼がふたつの単語を口にした。それを聞いたとたんわたしは、大慌ての大汗ものに。大事な約束をすっかり忘れていたのだ。昨年に電話をもらったときに、わたしは左門さんとふたつのことを約束したのだった。ひとつは、Bさんが句集をつくる予定があるから是非にBさんに連絡をするように、ということ。(こちらはさっきした)もうひとつはこれはどうしてそうなったかよくわからないのだが、りんごとヨーグルトが主食であるという左門さんに、わたしがおいしいりりんごを送ってあげる、って言ってしまったのだ。そして本当にそのときはおいしいフジを送ってあげようって思ったのだ。しかし…、受話器を置いたとたん、わたしはそのりんごのことをさっぱり忘れた。わたしもりんごは大好物で毎日のように食べるが、ごめん、左門さん、あなたのことは一秒たりとも思い出さなかったわ…。で、今日の電話で思い出した。 「ひどい人だよ、待ってたんだよ、ボク」って苦笑しながら言う。「アハハハハ、ごめんなさーい。すっかりわすれちゃった…」「もう、いいよ」「ううん、こんどはきっと送る」しっかし、りんごとヨーグルトが主食の中年男なんて、かっわいいよね。 そのあと、映画の話になって、なんと左門さんはイタリアの監督パゾリーニが好きだという。「へえーっ、わたしも好きよ」などなどそれぞれが好きな作品のことなどはなしながら、わたしの大事な住所録(人よんで黒革の手帳)の山本左門というところに「りんごとパゾリーニ」って記して、ひそかにプッと笑っちゃった。 ほんとは、山本左門さんからある本を紹介され、今日はそのことについて書こうと思ったのだけど、それはこのつぎ。アマゾンに注文したので、それが届いた時に。 さて、ふらんす堂は今日は二冊の句集の代送がある。俳誌「狩」(鷹羽狩行主宰)の同人・伊藤節子さんの句集『航雲』と俳誌「半夜」(藤本草四郎主宰)同人で、「船団の会」に所属しておられる橋場千舟さんの句集『視線』。おふたりとも女性である。 伊藤節子さんは『結葉』(ふらんす堂刊)につぐ第二句集。「色づきて数を増やせし庭の柚子」「遠く来て手のひらほどの熊手買ふ」。鷹羽狩行氏が帯を寄せておられ「安定した力量」と記す。海外詠もおおく、スペインにも行かれているようだ。いいなあ、スペイン…。一度行ったことがあるが、忘れられない。もう一度絶対に行きたい。「プラド美術館」は世界中でわたしの一番すきな美術館である。(というほどたくさん美術館をたずねているわけではないが…)「あとがき」に「わたしの住んでいる辺りは羽田から北へ向かう飛行機の通りみちになっているようで、秋から冬にかけてはとりわけ美しい航雲が見られ、詩心、旅心を誘われます」とあり「航雲」の命名の所以がわかる。 橋場千舟さんは、大阪・堺市にお住まいの方で、『視線』は第三句集となる。喜寿をむかえられる方とは思えないほど若々しい作品を書かれる。「ふうはりとくらげの骨の青かりき」「わつと来て母の日に食ぶハンバーガー」坪内稔典氏の帯には「わたしの心身はきれいになって少し華やぐ。千舟の俳句の言葉に染まるのだ」ですって。ご本人は、「今までとは少し趣きの変った橋場千舟句集に出逢えるのを楽しみしている」とあとがきに書かれている。橋場さん、どうでしたか? ちがった句集となりましたでしょうか?
by fragie777
| 2008-01-22 20:11
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Comments(5)
はじめまして。
「パゾリーニが好き」と公言するのはなかなか勇気が要りますが、私も実はピエル・パオロ・パゾリーニが大好きです。映画監督の中では群を抜いていますね。「ソドムの市」は生理的に受け付けませんが、たとえば「奇跡の丘」などは、キリストの時代にカメラを持ち込んでドキュメンタリーを撮ってきたような迫力があります。艶笑3部作なども、夢の中にカメラを持ち込んで夢を撮影してきたような不思議な趣があります。エピソードとエピソードの唐突なつながり方なども文字通り夢を見ているようです。 同好の士を見出して嬉しいです。 第2句集は是非ふらんす堂さんでお願いしたくなりました。いつになるかわかりませんが、その節はよろしくお願い申し上げます。
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晩聖さま。
コメントをありがとうございます。 実はわたしはあの「奇跡の丘」によって、パゾリーニのファンになった のです。 大学生のときにはじめてみて、衝撃を受けました。 これまでのどんな宗教映画よりも宗教的でした。 モノクロのぶっきらぼうとも言える映像。 多くのプロパガンダの宗教映画とはちがう、 まるでドキュメントのような、緊迫性。 「白く塗りたる墓よ」とイエスが批判した 律法学者やパリサイ人のイメージはわたしにとって この「奇跡の丘」の映画によって刷り込まれてしまったかの ようです。 しかも、パゾリーニはキリスト教社会を皮肉りあざ笑う、無神論者。 ちなみに山本左門さんは「アポロンの地獄」が好きだそうです。 第二句集のこと、 どうぞお心にかけてくださいませ。 わたしもパゾリーニの作品をもっと沢山観ておきます。 (yamaoka)
ごていねいにコメント有難うございました。
「ぶっきらぼうとも言える映像」 「まるでドキュメントのような、緊迫性」 まさに「奇跡の丘」にとどまらず パゾリーニ映画の本質をついたお言葉と存じます。 今後ともよろしくお願い申し上げます。
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