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11月13日(火)
雲ひとつない今日の青空。 さあ、何を書こう。今日はたくさんの書いておかなければならないことがある。 午前中に「諷詠」(後藤比奈夫主宰)同人の金田志津枝さんが来社。来春刊行の句集の打ち合わせのためである。お昼をご一緒する。 二冊の本ができあがってきた。俳誌「運河」(茨木和生主宰)の同人の松井トシさんの句集『試筆』。「手拭は霜の畑で見つかりし」奈良の宇陀市の室生村におすまいで、「山の水も、作る野菜も美味で、虫送りなどの行事、家回りの草刈りもわたしの大切な暮しとなっております」とあとがきにある。いい暮しですね…。 もう一冊は岸田将幸さんの第三詩集『丘の陰に取り残された馬の群れ』。キキダダマママキキという一度聞いたら(正確には覚えるのはむずかしいけれど)忘れられない詩人の名をもち、第一詩集、第二詩集で詩壇に新しい感覚の言葉の放射を浴びせ、この第三詩集では岸田将幸という名前をあらたにとりもどして世に問う一冊である。ふらんす堂とのご縁は早稲田キャンパスでおこなわれた「詩のフェスティバル」にわたしがおもむき、そこでその存在を知り、「おいしいカレーをご馳走するわよ」っていうことで仙川に遊びに来られたりして、ふらんす堂刊行の『詩のリレー1』にも第6走者として参加して下さっている。まだ20代半ば、小笠原鳥類さん、手塚敦史さんなどとともに、これからの現代詩をになうべく期待される詩人のひとりである。 今朝の読売新聞には、ふらんす堂刊行の若い俳人の句集が紹介された。ひとりは大川ゆかりさんの『炎帝』俳誌「沖」同人。「紙折れば生まるる影や終戦日」。もうひとかたは田中久美子さん。俳誌「知音」同人。「白地着て風を迎へにゆく日かな」。田中さんは詩人でもある。 増殖する歳時記は、土肥あき子さんによって和田耕三郎さんの句集『青空』が紹介されている。「靴と靴叩いて冬の空青し」。文中にある「静かな、献身的な青」という言葉。それはふっと今日見上げた空…すこし悲しみをふくんだような青い空としずかに響きあっているようにおもえたのだった。
by fragie777
| 2007-11-13 19:37
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