7月23日(月)
ふたたび蜘蛛。昨日の鬼蜘蛛のすぐ近くにいた蜘蛛で、葉のみどりとの対比が美しく、こちらのまったく勝手な思い込みであるけれど、清潔な感じがして触れてみたくなるような気持になった。「もう少しカメラをしぼって撮ると、もっとクリアに撮れるよ」と友人に言われたのであるが、わたしはあまり虫などの模様がはっきりしているのを好まない。だから、これでいいの!(すみません、自己満足で…)
今日の読売新聞の長谷川櫂氏による「四季」にふらんす堂で『秘色(ひそく)』という句集をだされた渡辺乃梨子さんの作品が取り上げられ紹介されている。
羅の水のごときを畳みけり 渡辺乃梨子
羅はうすものと読みます。俳句をなさっている方はおおかたご存じであるけれど、世間一般は知らない方のほうが多いんじゃないかしら。うすものという言い方もきれいだけれど、「水のごとき」とは…。わたしは今日はグレーの木綿のTシャツを着ているのだけれど、こういうのはうすものとは言いがたい。やっぱり紗(しゃ)などの夏物の着物でしょうね。夏の着物はことさらに涼感をよびますが、あれは本人はサウナ状態で歩いているようなものです。経験上…。着物から解放されるとき、長襦袢などは身体中の汗を吸いとったかと思うほど、ぐっしょりと汗で濡れています。まさに水のごとき…、イカーン、こんな風に書いたらせっかくの作品をそこねてしまいます。つくづく思うのですが、夏の着物は人(他者)に涼感を与えるためのみにあるんじゃないかって…。(つまり本人はちっとも涼しくないってこと。)