5月28日(月)
写真は、武蔵野の雑木林の木々のねもとにおびただしくあった蛇苺。
風がつめたい一日となったが、ふらんす堂は大忙しで熱気にあふれたひと日となった。いま、わたしは夕食をおえ、ほっとひと息したところでこのブログを書いているのであるが、まだ昼間の緊張感から解き放たれていない。身体がどこか硬直していて、くつろがない、昼間の高揚感が残っているのだ…。本当に忙しい一日であった。だいたいいつもそうなのであるが月曜日は電話も多くしなくはならないことが山積しているのであるが、今日はまたいちだんとみんなテンション高く、仕事をする姿もきびきびしていた。そう、ふらんす堂はいつも呑気でみんなで笑いあって仕事をしているだけじゃない…。草原を走るカンガルーやのどかに木にぶら下がっているコアラのことを夢想しているばかりじゃなくってよ…。やるときはやる!!のです。午前中は営業代行の門田克彦さんが来社。6月に刊行される新刊の書店への委託やら品出しについての打ちあわせをする。「どう、本はいま売れてるのかしら?」とわたしが聞けば「そうですね。2,3月はいまいちでしたが、5月はいいようですね」と言う。「ええっ、どうして?」と聞けば、「ゴールデン・ウイークにまとまって本を読もうといお客さんが多く、まとめ買いをしていく人が多いらしいですよ」「へえ…」「しかも都内の大きい書店に地方からやって来て、沢山買っていくという人もあると聞いてます」(そうなのか…)それは毎年のことであるということだが、わたしのなかでははじめて意識されたことである。たしかに5月になって本の動き方がよくなったような気がする。ゴールデン・ウイークにお金をつかって海外旅行をしたりするのでなく、ささやかに本を読んで過ごそうという人がいるかぎり、書店も版元もなんとか生きのびていけるのかもしれない。それにしてもいまの若者は本を読まなくなった。携帯にはお金を使っても、本を買ったりはしない。電車に乗って携帯をじっと眺めているあっちこっちの若者諸君に(おまえら、ちっとは本を読めよ!…)といつのまにか心のなかで叫んでいるわたしがいる。