2月27日(火)

俳人協会賞の授賞式が京王プラザであり、それにスタッフの中井とともに出席する。ふらんす堂から句集『星槎』を刊行された明隅礼子さんが俳人協会新人賞を受賞されたのである。『星槎』は刊行直後から評価の高かった句集である。和服を召された明隅さんはいっそうの気品があり、生後11ヶ月になる坊やを連れてご夫君で俳人の日原傳氏とともに授賞式にのぞまれたのである。式もパーティも終ってバギーカーに坊やを乗せてニコニコしている日原氏に坊やを抱っこしてもいいかとたずねると、よろしいというお許しがでたので、おそるおそる抱いてみる。最近は猫しか抱いていないので、子供の抱き方を忘れてしまったらしく、わたしの緊張が伝わったせいか泣かれてしまった…。あわてて早々に日原氏にお返ししたのであるが、でもすばやくほっぺにキスしてにおいをかいでしまった。ああ、懐かしい…。やっぱりわが家の猫たちとはちがう感触とにおいがした。ご、ごめんなさい。明隅さん、猫と一緒にしてしまって……。(しかし、ここだけの話なのであるが、わたしは時々眠っている娘の低い鼻をあんまり可愛いというか憎らしいのでかじっちゃうことがある…、娘といってももう20歳をとうに越えてますが…)
今日の俳人協会賞の受賞者の方々は、よく存じ上げている方ばかりで、ふらんす堂句会の講師をしてくださっている片山由美子氏は俳人協会評論賞、おなじく仁平勝さんも評論賞、西村和子さんは俳人協会本賞、そうして石島岳さんは俳人協会新人賞。それぞれ2次会があって、中井とともに出席。そこで、飯田龍太氏の訃報を知る。おめでたい席なのであるがと断りを入れられてから鷹羽狩行氏がおもむろに「龍太氏が亡くなられました」と報告。そこにいた方々に衝撃がはしる。わたしはそのあと、角川書店の鈴木豊一氏に龍太氏に関する詳しいことをうかがう。蛇笏、龍太全集を手がけられ、龍太氏から信頼のあつかった名編集者の鈴木豊一氏であるが、さぞやそのお気持ちはと心中察するにあまりある。その鈴木豊一氏がなにを思ったか、かえりがけにわたしに向かって「ふらんす堂は俳句出版の良心です」とおっしゃったのだ。わ、わたしは、鈴木さんなにか悪いものでもお飲みなられたのかと、おどろくとともに、そ、そんなことをおっしゃられるとは…(じ、じつはわたし、やり手ババアを目指しているのです)とはいえず、「ハイ、頑張ります」なんて言ってしまったのだ。こ、こまったなあ、どうしよう……