2月21日(水)

きのうの続きの雛さまであるが、とりわけ美男の雛をアップで写してみたのである。きっとまた友人で俳人の川島葵さんから、「まったく自分の好みを…」ってあきれられちゃうと思う。ゲバラの写真のときも「まったく唐突に!」て笑われてしまったのである。
昨日から今日にかけてわたしは編集者として至福の時を過ごしたと思う。それは、いま『田中裕明全句集』を刊行するべく編集作業をすすめているのであるが、この
『全句集』には、生前の田中さんと交流のあった方々に、挟み込みのかたちで栞のお原稿をいただくことになっている。刊行委員のかたたちのご意向もふくめてほぼ10人の方にご依頼をしたところでありもうすでに何人かの方からご快諾のお返事をいただいている。しかし、わたしにはこの方々以外にどうしてもお願いしたいかたが二人いた。それはかつて田中裕明さんの句集『花間一壺』の編集担当をしたときに同じシリーズに名をつらね、そのシリーズが縁となって何回か一緒に吟行をされたこともあるお二人だった。そのお二人が田中さんの俳句をきっちりと評価されていることは、その吟行に同行をゆるされた私にはよく分かった。しかし、その後それぞれの歩みをするようになって田中さんとの交流は途絶えたかのように思われたのであるが、わたしには、そのお二人が田中裕明という俳人をご自身の俳人としての歩みのなかでどこかに視座に据えながら今日に至っていると信じていたのである。
そのお二人とは長谷川櫂氏と夏石番矢氏である。刊行委員の森賀まりさんと委員長の山口昭男さんに、このお二人への原稿依頼を申し出て、「お任せします」というお返事をいただくやわたしは早急に万感のおもいをこめて栞のお原稿をお願いしたのである。そして……お二人とも「書きます」とおっしゃってくださった。わたしはどんなに嬉しかったことか…。しかも、驚くべきことにお二人の原稿はこのブログを書いている今すでにわたしの手もとにあるのだ! 長谷川さんはお願いした日の夜中にメールでくださり、その後事実関係の確認をし、ひるまでには原稿を入手。一方夏石さんは本来の締切の3月末日より一週間ほど日にちがほしいということで早急にゲラをおくり今日そのゲラを目の前にするや一気に書いてしまったと、やはりお昼には原稿を入手。おふたりの原稿はそれぞれ田中裕明さんへの思いにみちて、いまここで語ることが出来ないのがくやしいくらい。おふたりとも超多忙で断られるかも知れないと思いながら、一昨日の夜にお願いし、今日の昼にはすばらしい原稿を入手しているという編集者冥利につきるスリリングで興奮した昨日今日となった。いや仕合せな時間というべきか。
長谷川櫂さま、夏石番矢さま、ありがとうございました。