カテゴリ
以前の記事
最新のコメント
検索
画像一覧
|
12月24日(日)
クリスマス・イヴの朝の空。ああ、いいお天気! 「きょうダビデの町にあなたがたのために救い主イエスがお生まれになった」と子どもたちに教会学校で教えていた学生時代を思い出した。 昨日のこと、自宅のファックスに深見けん二氏より「俳句日記」の原稿がとどいていることに気づく。そこにはこう記されていた。 「いよいよ最後の俳句日記となります。はじめはどうなるかと思いましたが、励ましをいただき何とか終ることが出来ました、不本意な句も多かったですが、このことがあることで、張合いを以て過ごせ、感謝しております。パソコンを開け、編集日記を拝見するのも楽しみでした。何回か変更があり、ご令嬢にもご迷惑をかけました。よろしくお伝え下さい。 来年も、池田さん、高柳さん、そして編集日記を楽しみにしています。併し、現金なことに毎日は開かぬでしょう。 来年は『俳句研究』の連載と、4月号から『NHK俳壇』名句鑑賞の連載があります。その担当は石田郷子さん。続けられる限り楽しみにやろうと思います。 『折りにふれて』も今年中にはともかく、既刊十二月の「太極拳のこと」に併せ、もう一編を書き、お届けして、お願いするつもりです。 年賀状はそれからです。」 そして12月31日までの原稿をいただく。 わたしはこのいつもながらの原稿に添えられている丁寧な言葉に、思わず涙がこぼれてしまう。深見けん二先生はこういう方なのだ、毎日の作品に真剣にとりくみ手を決してぬかない。そしてきめ細やかなこころ配りがある。それに対してわたしはどうだっただろう。おおざっぱで、がさつで、おっちょこちょいで、とそんな風に思ったらいてもたってもいられなくなり、すぐに深見先生へお電話をした。「本当にこちらこそ、いつも(ここで言葉がつまりそうになる)いい加減で粗忽で、ご迷惑ばかりおかけしました。今日かぎりでもうお原稿をこうしていただけなくなっちゃうんですね。とてもさびしいです…」。深見先生の詩歌文学館賞の授賞式の日には、手配してもらった新幹線に乗り遅れ、先生ご夫婦をとても心配させ、連載の途中ではイタリアに遊びにいってしまうし、もうなんというか、きちんとした深見先生から見るとあきれはてるような女なのである。わたしは。しかし、先生はいつも暖かくこうして励ましてくださったのだ。原稿の書き間違いがたびたびあり、ホームページを担当しているのは娘のYなのであるが、その娘のことも許してくださり、(そのことでは「あなた、もっとちゃんとやりなさいよ!」「分かってるよ!」と親子ゲンカばかり)そういう深見先生の暖かいお気持ちを日々感じながら「俳句日記」を連載させていただいたのだ。その仕合せだった一年が終ろうとしているいま、いかに贅沢で素晴しい一年間だったかをこのファックスで思い知らされたのだ。 わたしはいつもそう。その時はぜんぜん気づかなくて、あとでそのことがどんなに大切な時間だったかを知る。そう思うとまた涙が溢れた。深見先生には、丁寧に生きるということを教えられた。わたしはその対極にいる。綱渡りのような毎日。「しかし、編集日記をよむとあなたっていう人は面白い人ですよね。人間完璧じゃないほうがずっといいですよ」と深見先生。お、おもしろいと言ってくださる…、あ、ありがとうございます(汗)、先生。でも……わたしも完璧を目指したい! このやくざな「編集日記」も深見先生が読んでおられると思うと、暴走しそうになるのをかろうじておさえていたのであるが。先生の目がなくなると思うと……。(ああ、イカン、イカン)
by fragie777
| 2006-12-24 17:34
|
Comments(0)
|
ファン申請 |
||