12月20日(水)
写真は柚子、この柚子をまるごと一個つかって鮭のマリネをつくると美味しい。おすすめです。
今日は午前中の11時に営業代行の門田克彦氏が来社。
営業報告とこんごの営業方針についてスタッフを交えて話し合う。って、こう書くとなんだか、いっぱしの出版社っていう雰囲気ではあるが、実態は、「門田さん、今年どうだったかなあ?」ってわたしが聞くと「まあまあですね、『万太郎の一句』が来年までひっぱってくれてるっていう感じですかね」とまあ、こんな具合。川口営業部長のほうから、来年にむけての20周年記念ブックフェアのおおまかな展望が語られ、加藤営業次長のほうから、今月の売上げ書籍の報告がなされる。と、にわか役職名をつけてこんなふうにかくと、自社ビルのある出版社みたいな感じがしますでしょ。実際はみんなで机を取り囲み、「『万太郎の一句』売れて良かったね!」「来年は遅かりし二十周年記念だけど、書店さんにかけあって、ブックフェアをしようよ」「そうですね、万太郎ものを再版にして、ずらっと並べて貰いましょう!」「うん、それがいい、ふらんす堂文庫もね」「じゃ、わたしポップつくりまーす」とだいたい、こんなノリでことが運んでいくのだ。門田さんがおもむろに「あの20周年の栞、書店さんに持っていくとみんなびっくりしますよ。あんまり凝っているんで…」「そうでしょっ、だけどいかにもきれいな本をつくるふらんす堂って感じでしょ」その栞もなかなか皆さんのお手元に届けられない。
今年が20周年なのであるが相変わらずの呑気さで、来年にその20周年を記念して大型書店に「ふらんす堂20周年フェア」なるものをやろうとしているのだ。そこで、しばらく絶版になっていた成瀬桜桃子著『久保田万太郎の俳句』も再版し、万太郎を中心にブックフェアで頑張ろうってことに。20周年を21年目に企画するなんて、すっとこどっこいのふらんす堂でしょう。だいたい15年目とか20年目に気づくことじたい、わたしがある日突然、「あっ、そうだ、今日は!」って言って気づくのだから、気づかなければそのまま通りすぎていくようなもの。すこし20年、20年って言いすぎたかなって思っているくらいなのである。