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7月8日(水) 温風至(あつがぜいたる) 旧暦5月24日
なんとやはり二番子(にばんご)が生まれていた! カメラを向けると、親鳥が威嚇するようにわたしの身体すれすれを飛んで巣を覆うようにした。 そして、ふたたびわたしを威嚇しながら飛び去っていった。 二番子は、どうやら3羽らしい。 なにかの解説に、二番子は一番子よりも全体的に身体小さいとあったが、どうだろう。。 巣立ちまで楽しみである。 昨日は、澤好摩(1944~2023)の忌日、 そして今日は、髙柳重信(1923~1983)の忌日である。 知・情・意という語があるが、澤好摩においては、実のところ「情」こそが「知」や「意」を上回っているように思う。ともすれば一般論になる言語の技術を打ち破りつつ、句に「情」があふれる。一句は、知の構成としてもたらされると同時に、そこを突き破って詩情が露出する。そのやわらかさ、せつなさが澤好摩の同心円の軸にあることを見逃してはならない。 鳥渡る棒高跳びの棒残り 澤好摩 かなぐすり風に減りゆく川の沖 〃 身を熱のはなれてゆけり雨の山 〃 春闌けてピアノの前に椅子がない 〃 五官を以って感知する「不在」の手応え、その捉えがたきことがらを捉えようとする人間のせつなさ、そうした情が通奏低音として集全体を貫いている。見えるように書いていながら読者に伝わる「見えざるもの」のありよう、それが澤好摩の詩情の根幹にある。(『現代俳句文庫64澤好摩句集』収録の「澤好摩について 山田耕司」より) 乱世にして晴れわたる人の木よ 『山川蟬夫句集』昭和55(1980)年 「雑」に収録。「人の木」をどう読むか。「高柳重信の造語」(澤好摩)とあって確定しづらい。澤は「戦乱に巻き込まれて何もかも失い、呆然と立ち尽くす人間と、そういう中に残って立つ木とは、何と似通った存在」と読む。一方、夏石番矢は「人間の浄く潔い魂の象徴のような大木」と読みが分かれる。乱世といえども人界のことである。その世界に超然として「人の木」は存在する。これが「国破れて山河あり」のような自然に還元できる世界観ならばよく知るところである。しかし、「人の木」 は、どうも未分化一体の存在のようである。根底に、時流を超えた自然、人間の普遍性を信頼する思いがあるか。(林桂著『高柳重信の百句』より) 昨日、行われた東京四季出版主催の「七夕まつり」について、Pさんのレポートで紹介したい。 * * * 2026年7月8日、ホテルグランドヒル市ヶ谷にて、月刊「俳句四季」主催の「七夕まつり」が開催されました。 七夕まつりでは、第25回俳句四季大賞、第13回俳句四季特別賞、第14回俳句四季新人賞、第9回俳句四季新人奨励賞、第26回「俳句四季」全国俳句大会の贈呈式が行われました。
片山由美子句集『水柿』(ふらんす堂刊)が第25回俳句四季大賞を受賞されました。
![]() スピーチをする片山由美子氏
この度は四季俳句大賞の選考にあたり、私の句集『水柿』を丹念にお読みくださいました選考委員の皆様に、まずは心からお礼を申し上げます。 『水柿』は第7句集ですが、句集をまとめるときはいつも作りためてあった作品を前に安澹たる気持ちになります。 気を取り直して選別にかかり、何とか一冊にまとめるのですが、「これは」という句が一体あるだろうか、という思いは、最後まで消えません。 そんな句集を手に取ってくださった方が、一句でも共感してくださるのはとてもう嬉しいことです。今回の句集の中では、「木も草も夢を見むとて枯れゆくか」この句を取り上げて、批評してくださる方が結構多かったと思います。 発表当時、「百鳥」の望月周さんがこの句の鑑賞をしてくださり、お会いした時に「とても好きだ」とおっしゃってくださいました。ちょうどその頃、書道のグループ展に出す作品の句を選ばなければならなかったので、これを書くことに決めました。 そんなこともあって、今回の選考座談会でも、この句に触れていただき嬉しかったです。 他にも「水草生ふみづからに問ふこころざし」「たましひの触れ合ふ音か春の雪」「空蝉や永久の眠りは眼をひらき」といった句をご推奨いただき、「ひょっとしたら名句かもしれない!」思ってしまいました。 句集における死生観ということも指摘していただきました。 この前の句集『飛英』の冒頭には、チベットで作りました「鳥葬の空水葬の川初景色」という新年なしからぬ句を置きました。チベットの人たちの死に対する思い、これに驚かされたことによります。 自分が70代になり、何人もの親しい人を見送り、次第に生死を意識するようになった……それは確かです。ことさらそれを詠もうというふうに思っているわけではありませんけれども、無意識のうちに俳句にもそうした思いは反映されるのだと思いました。 私はことさら「新しいことを詠まなくては」とは考えていません。私の俳句の素材はすでに過去に詠まれているものが多いかもしれません。ただ、俳句というのは、それを自分はどう表現するかといういわば言葉の芸だと思っています。結社の流れから言って、写生派として育ってきたわけではありません。吟行は嫌いではありませんので、結構出かけますけれども、何かを見ればどんどん句ができるということはありません。 見たものをそのまま言葉にすれば、俳句になるとは思っていないので、見たものが自分の中のどんな言葉を引き出してくれるか、それと想像力の駆使、それにかかっていると思っています。写生派ではなく、かといって机上派でもなく、あえて言えば、言葉派ということになるでしょうか。これからもその言葉の力を信じて、俳句を作り続けるほかはないと思います。この度は本当にありがとうございました。
片山由美子さま、おめでとうございました。
![]() 第13回俳句四季特別賞を『多神』(東京四季出版)にて受賞された内村恭子さん
人も水も静かに梅雨の水族館 内村恭子
![]() 第14回俳句四季新人賞を受賞された加那屋こあさん 青空を栞のように冬鷗 加那屋こあ
![]() 第9回俳句四季新人奨励賞を受賞された柊木快維さん あたたかな雨やこの世を降るかぎり
他に、稲葉守大さん・押見げばげばさんも受賞されましたがご欠席でした。
![]() 第26回「俳句四季」全国俳句大会、大賞を受賞されました大島幸男さん
![]() 選者、主催者の方たちと記念撮影 俳句四季大賞の選者を5年間務められた、渡辺誠一郎氏、岸本尚毅氏、井上弘美氏。対馬康子氏はご欠席でした。 第26回からは選者がかわられるということです。
皆様おめでとうございました! こころよりお祝いをもうしあげます。 * * * ほかに「七夕まつり」のイベントとして、毬矢まりえさんによる記念講演があった。 タイトルは「時空を超える『源氏物語』~紫式部からA・ウェイリー、芭蕉へ」 毬矢まりえさんは、妹さんの詩人・森山恵さんと『源氏物語 A・ウェイリー版』全四巻(左右社刊)を訳して日本に紹介するというすばらしい仕事をされた俳人である。 この講演がとても面白かったとPさん。 今回の賞については、「俳句四季」七月号に詳細が掲載されています。 ![]() 「俳句四季」七月号 カラー写真が豊富で美しい俳句総合誌である。 Pさんは、この会に、スタッフの優子さんをともなって参加した。 句集『水柿』の販売もあったので助っ人として。 はじめて俳句の会に参加した優子さんに「どうでした?」って聞いてみたところ、 「高橋睦郎氏のご挨拶がとても良かったです」ということ。 よくわかんないものを写真に撮っていた。 なんだろう。。。 紐?かな
by fragie777
| 2026-07-08 18:52
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