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12月13日(土) 旧暦10月24日
寒い一日となったが、やや太り気味なので、自転車で仙川沿いを走って井の頭公園まで行ってみる。 仙川の翡翠。 ほんとうに久しぶり。 仙川は水が涸れつつあり、翡翠がいつものところで見られなくなってしまった。 「セミちゃん、ひさしぶり!」って声をかける。 「なあに」っていう感じでこっちを向いた。 (ホントよ) 仙川の翡翠とは心が通じ合ってんだ。。。 並んでいたハクセキレイもこっちをみてる。 どっちもかわいい。 久しぶりに自転車にも空気をいれてあげた。 すると、 どうだろう。自転車が生き返った。 ぴょんぴょん跳びはねるようにすすむ。 いままでのあの重たさはなんだったんだ。 わたしの身体もこんな風に空気をいれることができたらなあって、一瞬おもった。 昨日は鈴木六林男(1984~1990)の忌日だった。 牡丹雪地に近づきて迅く落つ 『荒天』一九四九年刊 「深夜の手」より。当時の社会状況などを背景とした硬質な俳句と並行して、作者には自然の情景を観照した審美的と呼びうる作品の系譜がある。この一句と同時期には〈風の日の牡丹を切つて暗きに置く〉の叙情句も。モノトーンの空から、とめどなく舞い降りてくる雪の片。地表近くになって純白に輝きながら、あっけなく視野から消えてゆく。それを作者は、「地に近づきて迅く落つ」と感じたのだ。かつて六林男は、〈俳句は考えたことではなく、感じたことを書くもの〉と語っていたが、この一句は、まさに、その鮮明な実践ではないだろうか。 寒鯉や見られてしまい発狂す 『國境』一九七七年年 誰に見られているのか。誰が見ているのか。そう容易に読み解けないにも拘らず、どこか硬質で妖しい美を投げかけてくる一句。この「寒鯉」に作者の自画像を投影し、秘すべき何かを感受することもできよう。だが、下五の「発狂す」という変容は過激である。作者は、中七に「見られてしまい」を解読不可性さえ帯びた表記として置くことによって、〈写生〉という方法に倚りながらも、その特権的な眼差しを切断する劇薬と呼ぶべきものを仕掛けたのではなかったか。俳句という詩型が到達しうる臨界であると同時に、ひとつの謎を現前させた一句。 ひと筋の傷のようなる初明り 未刊句集『五七四句』二〇〇〇年~二〇〇四年 生前最後に発表された十句(「俳句α」二〇〇四/〇五年十二・一月号)の中の一句。なかには〈蜿蜒(えんえん)とカラオケ俳壇去年今年〉、〈憲法を変えるたくらみ歌留多でない〉など、作者らしい現今の俳壇や社会状況への辛辣な批評性を潜めた作品も含まれる。掲句の「ひと筋の傷」という措辞には、決して清算できない傷ましさが滲むものの、その一方、画布を切り裂き新たな美を呈示したルーチョ・フォンタナのような鮮烈さも感じさせる。しかしその新年の「初明り」を心中のみで見たまま、二〇〇五年を迎えることなく逝ってしまった。享年八十五歳。 そして、高橋修宏著『暗闇の目玉ーー鈴木六林男巡る』の「あとがき」より。 本著は今年度の小野十三郎賞を受賞している。 鈴木六林男の想い出として忘れがたいこと。そのひとつだけを記すとすれば、やはり二〇〇二年、わたしが現代俳句評論賞を受賞した現代俳句協会名古屋大会のことである。 受賞作は、「鈴木六林男─ その戦争俳句の展開」。そのこともあってか、わざわざ大阪から駆けつけてくださったのである。 六林男先生が、セレモニー後の懇親会の会場に姿を見せたとき、まず声を上げたのは、当日の記念講演を行った金子兜太氏であった。 「おっ、六林男が来たぞ」。 兜太氏にうながされるように六林男先生は椅子に座り、続いて小川双々子氏が丁寧に迎えた。 そばにいたわたしは、計らずも三人の輪の中に入ってしまい、まさに関西、東海、関東における戦後俳句の巨匠たちの中で対座してしまったのである。 そのときである。兜太氏がわたしに向かって、 「君、六林男の〈暗闇の眼玉濡さず泳ぐなり〉という俳句があるだろ。俺は、あの句に刺激を受けて〈暗闇の下山くちびるをぶ厚くし〉を作ったんだよ」。 と、語ってくれたのだ。わたし自身、「ああ、そうなんですか」ぐらいしか応えられなかったうに思う。 ただ兜太氏の卒直さに驚くと共に、六林男への友情と競争心を垣間見ることができた一時であった。 今見ている映画(中国ものではなくってよ)、ヨーロッパ映画なんだけど、 『彼女は都合のよい女だった」 という男のセリフの回想シーンで見ることを中断して出かけたのだけど、この後の展開がどうなるか、 これから帰ってみるつもり。 二十一世紀の映画だったら、もう絶対男はえらい反撃に遭うと思うんだけど、いったいどうなるんだろう。 ヨーロッパ映画なんで痛快な終わり方はしないと思うのよね。。。 屋根の上をねぐらにしているアオサギ。 仙川沿いにて。
by fragie777
| 2025-12-13 18:21
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