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3月3日(月) 雛祭 立子忌 旧暦2月4日
東京に雪が降っている。 窓を開けて、写真に撮ったのだけど、分かるかしら? 商店街に降る雪は、すぐにとけて水になる。 東京は30日ぶりの雨となって、それがいつしか雪に変わった。 東京の大地が雨で潤うことをずっと望んでいたyamaokaにとっては恵みの雨である。 翡翠をはじめとした仙川の鳥たちもすこしホッとしているだろう。 今日は、雛祭であり、星野立子の忌日である。 そして、なんと、ふらんす堂の創立記念日なのだ。 今日でふらんす堂は38歳となりました。 今日までふらんす堂をささえお引き立てくださった皆さまに、改めて感謝を申し上げます。 なんとか細々ながら、ここまでやってまいりました。 これからもどうぞ変わりませず、お心にかけてくださいますようおねがい申し上げます。 野に咲く花なずなを皆さまのお心に。 3月1日づけの読売新聞の「俳句とことば」では、森賀まりさんがふらんす堂刊行の句集を二冊とりあげてくださった。 大木あまり句集『山猫座』と藺草慶子句集『雪日』。タイトルは「句集 その人のその時を映す」 抜粋となるが紹介をしたい。 (略)句集を編むとき、作者はその時間と向き合い、何かを消失し、また何かを見せようとする。しかし、どのように作ろうとも、句集には個々の作品の俳句からは見えないものが浮かび上がる。それは、その時点に立つ俳人のすべてである。 大木あまりの句集『山猫座』は、どの句においても一度対象の側にたち、決して他人事と見ていない。「囀に割り込む鳩の声さびし」では、春の明るさにふと低音を差しはさむ鳩も、「竹林の堆肥に雨や曼珠沙華」の雨に打たれる堆肥でさえ、わが身をかえりみるように静かだ。(略)「天使にも悪魔にも編む毛糸帽」は、冬帽子でなく「毛糸帽」であることで、急に人間臭くなる。本著は終章へ進むほどかろやかだ。 藺草慶子の「雪日」は失われてゆくものを詠みながら、同時に力強さを感じさせる。「青立ちの稲穂に山雨しぶきけり」は、かつて繰り返し訪れた村を詠んだもの。消えゆく風土を一章として記す。また、「見つめたる火に照らされて除夜詣」は看取りと介護の日々を映す一句である。抱えるものはひととおりでないのは当然だが、その生の源流を見ているようだ。この句集もまたすべてを示している。 上記の二冊のほかに、三村純也句集『高天』(朔出版)については、「東山暮れゆく水を打ちにけり」「長き夜の船場の昔語りかな」「重陽の名残の鱧を喰ひにけり」などの句をあげて、「読み進むうちに、当地の色濃いやりとりが綿々とつながり、時が流れていくようだ。」と。 今日はお客さまの多い一日となった。 午前中は、董振華さんができたてほやほやの新刊をもってパオのお土産とともにご来社くださった。 董振華さんが、精魂こめて力をそそいだ編著『語りたい俳人 師を語る友と語る…24の証言(上・下)』(コールサック社刊)が発売となったのである。(監修者は高野ムツオさん) 二冊を手にして、喜びの董振華さん。 この二冊をなすためにどれほどの時間と労力をそそいだか、董振華さんのご尽力のたまものの二冊である。 とても良い本であると思う。 問い合わせはコールサック社へ。 夕方は、お二人のかたが来社。 目下句集制作中の大塚凱さんとグラフィックデザイナーの三橋光太郎さん。 句集名は、「或(ある)」 今日は時間をかけてじっくりと打ち合わせ。 担当はPさん。 打ち合わせ中の、大塚凱さん(右)、三橋光太郎さん(真ん中)。 どんな1冊となるか、ワクワクドキドキである。 昨日の雀たち。 雀たちは今日雪になることを知っていただろうか。
by fragie777
| 2025-03-03 20:06
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Comments(4)
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創立38周年、おめでとうございます。
ますます良い本を!!
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