カテゴリ
以前の記事
最新のコメント
検索
外部リンク
画像一覧
|
7月30日(火) 旧暦6月25日
ウバユリ。 池田澄子さんに伺うことがあって、お電話をしたのだがなんだか話がはずんでちょっとおしゃべりをしてしまった。 池田さん、「わたし、最近、電話で話すことってあんまりないよのね」とおっしゃる。 「電話よりメールだったりLINEだったり、それはそれでいいんだけど、電話って声がきけて相手の顔がうかんだりするじゃない、それがいいのよね」と。 「ああ、たしかにそうかもしれませんね、こうして池田さんとお話しているとお顔がうかび、声の表情がわかりますもん」と申し上げたら、 「わたしだってそう。あなたの顔を浮かべながら話してるのよ」って。 LINEやメールに慣れてしまうと、電話をするってちょっと気合いというか勇気がいるんだよなあ。。。。 新聞記事を紹介したい。 7月29日付けの「中日新聞」で、加藤かな文さんが、竹腰素句集『水無月の鹿』をとりあげてくださった。抜粋して紹介をしたい。タイトルは「刺激的な五・七・三のリズム」と題して、まずマブソン青眼句集『縄文大河』について触れている。 「(略)『縄文大河』には444句が収められており、そのすべてが五七三調。わたしたちの見慣れぬ姿をした作品を紹介しよう」と記し、俳句をあげている。そのうちのいくつかを紹介すると、 月面の傷に地球の記憶 冬の虹怒濤と怒濤を結ぶ せせらぎに聞き入る蝿がひとつ 郷愁とはピアノに移る青葉 一読して気づくのは、切れ字「かな」「けり」の不在。(略)それらの2音を句末から引くことによって五七五が五七三になる。内容を伝達する上では、その2音がさして重要でないことを私たちは知っている。あえて言えば無意味なる2音。そこに深遠なるものがあるように感じてもいる。本当にそうなのか。私たちを立ち止まらせる刺激的な句集だ。 そして、竹腰素句集『水無月の鹿』について、 「はるもにあ」「山河」同人の第1句集。竹腰氏は詩集をもつ詩人でもある。俳句形式と正面から向き合い、佑季定型を順守する。全くそれを不自由とは感じていないようだ。詩人ならではの言葉の感性を発揮し、穏やかで静かな俳句が並ぶ。 ひとつ囲にふたつ蜘蛛棲む秋の空 木枯や手毬のやうな小鳥の巣 標本の虫の眼赤し冬舘 初蝶の交はりあはく離れけり なめくぢり何に深入りするでなく 直感をいそのままに詠み、読者の胸に一瞬で届く言葉、俳句の力がみなぎる句だ。 今日の毎日新聞の坪内稔典さんによる「季語刻々」は、鈴木しげを句集『普段』より。 蟬の穴十王(じゅうおう)在(おわ)すところまで 鈴木しげを 「十王は冥土にいて、死者の罪の軽重を判断する10人の判官。えんま大王はその一人だ」と坪内さん。この句にならんでいる「ぶつかつてまた死にまねの黄金虫」も同時に紹介し、「作者は当年82歳だが、セミやコガネムシを相手に夏を過ごしている。いいなあ」と坪内さん。 昨日、「ふらんす堂通信181」に掲載の俳人の方々の句を紹介したが、本当に皆さん、一様に「虫」を詠んでおられる。蟬、蚊、螢、蟻、蝸牛、等々、季語だということもあるけど、俳人は小さな虫が好きかもしれない。うらやましがっている坪内稔典さんだって、『リスボンの窓』にはたくさんの小さな虫たちが登場する。 カマキリの青色が乗り湖西線 坪内稔典 桜咲く蟻のうんこを見ましたか 〃 なんと、「蟻のうんこ」まで詠んでいるではないですか、坪内さん! 今日はお二人のお客さまがあった。 「春燈」同人の宮崎洋さんと浅木乃映さん。 浅木乃映さんは、宮崎洋さんの奥さまである。 この度、宮崎洋さんが、第1句集を上梓されるにあたって、お二人でご来社くださった。 担当は文己さん。 いろいろな句集をご覧いただき、装幀、造本などをお決めになられたのだった。 宮崎氏は長い句歴の方であるが、第1句集となる。 宮崎洋氏。 今年の11月には刊行をされる予定である。 11月10日がお誕生日である。 暑い、暑いと鳴いていた烏。
by fragie777
| 2024-07-30 18:47
|
Comments(0)
|
ファン申請 |
||