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7月28日(日) 旧暦6月23日
キツネノマゴ(狐の孫) 気づかずに通り過ぎてしまいそうなほど、地味な花だが、 こうして写真に撮ってみるとなんとも愛らしい。 神代水生植物園にて。 今日の朝日新聞の岸本尚毅さんの「俳句時評」は、若い俳人たちの句をとりあげて評するとともに「第15回田中裕明賞」についても触れられている。 抜粋して紹介したい。タイトルは「若い俳人たち」。 まずは鈴木総史句集『氷湖いま』。 ひさかたの雨を抱きたる梅の花 時鳥まぶしき雨を葉は抱へ 鈴木は一九九六年生。「俳句甲子園」を契機に俳句を始めたというが、若くして精度の高い叙法を体得している。 「田中裕明賞」受賞の二人の俳人の句集『夜景の奥』(浅川芳直)句集『日々未来』(南十二国)については、 九二年生の浅川は宮城県名取市生まれ。〈鳥帰る廃線といふ道しるべ〉は東日本大震災で被災した船か。 八〇年生の南は〈わが裸裸鏡に映る素朴なり〉と詠む。裸が夏季。鏡に映るありのままの己の姿を「素朴」と形容した言葉のセンスの柔軟さに驚く。 そして、候補となった俳人ふたりをあげて作品を紹介している。 〈春うらら白壁ところどころ剥げ〉は九二年生の中西良太の『木賊抄』より。 98年生の野名紅里の『トルコブルー』の〈空き家にも等しく雨や合歓の花〉と〈秋雨や砂場へ続くすべり台〉は、雨の表情の微妙さが目を惹く。 以上は若手のほんの一端である。彼らはそれぞれ持ち味が違う。競い合いながらも、オンリー・ワンとしての自身の作風を模索しつづけるだろう。今後の展開がただただ楽しみである。 俳人の津川絵理子さんが俳句文学館での調べもののために上京されたのを機に、今日お会いする約束をしていた。 四ッ谷龍さん、森賀まりさんもお誘いして新宿でランチをご一緒した。 こんな風にお会いするのはなかなかできないこと。 沢山お話をして、楽しい時間を過ごしたのだった。 右より、森賀まりさん、津川絵理子さん、四ッ谷龍さん。 目下津川さんには、「鷲谷七菜子の百句」をお願いしており、その資料調べのための今回のご上京であった。 俳誌「南風」の古い号をあたって、鷲谷七菜子の句集に収録されていない句などにも当たられたようである。この「百句」のためにたくさんの時間を費やして向き合ってくださっている。 すでに二百句は選んでおられ、それをどういう風に編集していくか、「解説」を先に書いていくか、「百句鑑賞」を先にするか、思案中であるようだ。 今日は四ッ谷龍さんや森賀まりさんにお目にかかったということもあって、お話はつきず、 どこかでお茶を飲みましょう、と新宿をウロウロとしたのだが、どこも満席で、 猛暑の新宿。 結局、わたしたちは新幹線にのって帰られる津川さんを品川の駅までお見送りすることにしたのだった。 そして、 話は弾み、、時間はどんどんと経って、 ほんとうに楽しいひと時であった。 津川絵理子さんはいろんな本を読まれているが、 「結局、夜寝る前には俳句を詠むのが一番よく眠れます。それも尾崎紅葉とか明治期の俳人の句をよむと眠りの質がいいみたいなんです」と腕にしてあるアップルウォッチを示しながら言われたのが、興味ふかく印象的だった。 森賀まりさんもなかなか津川さんとこんな風にお目にかかる機会はこれまでなくて、嬉しそうにお話をされていた。 四ッ谷龍さんとは、帰りは新宿までご一緒である。 「わたしのこれからの課題は、田中裕明と飯島晴子です。それぞれについて誰も語っていないことをどうしても書いておきたいことがあるのです。」と、熱心に語られたのだった。
by fragie777
| 2024-07-28 21:06
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