9月28日(木)
昨日とはうってかわって秋晴の一日となる。
さあ、今日は忙しい。代送が鈴木貞雄氏句集『遠野』と吉川智子さん句集『五大陸』の二つの分で1000冊近く、そうして各社取次店4社への搬入、『季語別今瀬剛一句集』の最終の読みあわせと、朝からみんな気合いが入っている。昨日からの代送、読みあわせにつづく今日でみんなかなり疲れ気味。しかも「ふらんす堂通信」の準備もはじまった。ゆっくりできるのは昼食時間のほんのひととき。お弁当を持ってきている者、近くのお弁当屋さんに買いにいく者、みんなそれぞれ。一つのテーブルを囲んでおしゃべりしながら昼飯を食べる。わたしはといえば、みんなにまじらず隣りの部屋の自分の机でひとりで食べる、なぜかといえば、一人が好きなの、というわけでもなく、みんなの笑い声などを聞きながら、きままに食べて、そのあと大きな声では言えないんだけど机の横の抽出しを少しあけてそこに足をどっこいしょとのせて、昼寝をするの。(い、いいのかなブログにこんなこと書いちゃって)ほんの10分でも寝ると昼過ぎに眠くならなくてとても快適。もう若くありませんもの。こういうちょっと寝が大切なんです。
今日は東京会館で永方裕子氏が主宰する「梛(なぎ)」の10周年のお祝いの会があり、3時半には出かけなくてはならない。スタッフたちが一生懸命代送をしているさなか、「じゃあ、みんなご苦労さま。行って来まーす」と出かける。うちのスタッフは川口をはじめにほんとうによく働く。ありがとう。
写真はその会に向かう途中の都営三田線の車中の風景。ふっと目の前のつり革を見れば、な、なんとつり革がネクタイをしている! うむ、これはどういうことかともっとよく見れば、どうやらどこかの広告らしい、さわってみればちゃんとしたネクタイ地でできている。このいっぷう変わった景色に誰も反応もしておらず、まじまじと見て写真に撮ったりしているのは、どうやら私だけらしい…、だってつり革がネクタイしてんのよ! それも全部のつり革が。信じられる? 電車が動かなくなった夜中過ぎに、いったいどれだけの人たちが動員されてこのネクタイをつけたのかしら? それを考えただけでも気がとおくなりそう……。このネクタイをしめたつり革諸君は是非写真におさめてあげなくてはと、どう、みんなきりっとして勤勉そうだなあ。
秋うらら浮桟橋のひとり鳴る 永方裕子