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3月30日(土) 雷乃発声(らいすなわちこえをはっす) 旧暦2月21日
夕方の仙川安藤タウン。 ずいぶん日が長くなったものである。 その一角に一瞬造花かと思わせるようなひと目のひき方で咲いていた桃の花。 毎年見ているのだが、いつも一瞬おどろく。 わたしはこの先の洋菓子屋さんに用があるのである。 近づいてみれば、まごうかたなき、生気ある桃の花である。 さて、 わたしは花より団子である。 洋菓子屋さんへはチョコレートを買いに向かっている。 トリュフチョコなのであるが、洋酒をきかせた濃厚なチョコで、しかも高くない。 そして、ちょうどこの桃の咲く今頃しか売っていないのである。 これはわたしのあくまでの推測なのだが、 チョコレートって、冬の寒い時期はちょっと堅くなり、夏の暑い時期であると冷蔵庫に入れておかないと溶けてしまう。 しかし、 チョコレートって、冷蔵庫でひやした堅いチョコも、冬の季節の硬いチョコもおいしくないのである。 常温においたチョコレートはちょうどよいやわらかさと風味があって、すこぶる美味である。 ゆえに、 この洋菓子屋さんは、チョコレートがいちばん美味しく食べられる季節のみ作って売っているのではないだろうか。 今日のお夕飯のあとに、ひとつだけ食べるつもり。 ふふふっ。 楽しみ。 桃咲いて熊楠さんと昵懇だ 坪内稔典 昨夕は坪内稔典さんにお目にかかったのだった。 夫人で俳人の陽山道子さんもご一緒に。 句集『リスボンの窓』を上梓されたばかりの坪内稔典さんである。 今日は、東京・池袋で「窓の会」のあつまりがあり、そのためにご上京されたのだった。 「句集の反響はいかがでした?」と伺ったところ、 「ほんとにリスボンに行ったのかって、いろんな人に言われました」って笑いながら坪内さん。 「まあ、そうなんですか。わたしはリスボンの靴屋さんを訪ねてみたくなりました」と。 「どの句が、人気がありました?」って伺うと、 「やっぱりにんじんの句かな」と坪内さん。 たしかに「人参」の句はどれも印象的である。 坪内稔典さんは、かつて愛知県碧南市にある小学校へ俳句を教えにいっておられたのだそうである。 「そこでね、俳句をつくるだけじゃなく、子どもたちと人参をそだてたんですね。そして収穫した人参を子どもたちと食べたんですね。そのとき食べた人参がとても美味しかった。人参ってこんなに美味しいものだったのかって思ったんです。人参に開眼しました」 いまは人参大好きの坪内さんである。 句集中、「人参」を詠んだ句の中では、 友だちはいない人参だけはある わたしは、この句がいちばん好きである。 坪内さんのお話を聞いて、 この句のむこう、孤独を知りはじめた小学生の顔がある。 と同時に、その心に通う坪内さんの心がみえる。 坪内稔典さんと陽山道子さん。 陽山道子さんは、花を育てるのが大好きであるということ。 「でも、庭が狭くて、だから近くの公園にいってそこにも花を植えたりしてね……」と嬉しそうにお話されたのだった。 陽山道子さんは、ふらんす堂より2012年に句集『おーい雲』を上梓されている。 「窓の会」は「晩節の言葉を磨く場」としてはじめられたのであるが、集った人たちは予想に反して?)若い人たちもたくさんいるという。 きっと今ごろは二次会で盛り上がっているのではないかしら。。。。
by fragie777
| 2024-03-30 19:07
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