ふらんす堂編集日記 By YAMAOKA Kimiko

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はじまりは、漱石の俳句から。。。。。

3月8日(金)  旧暦1月28日


はじまりは、漱石の俳句から。。。。。_f0071480_17501776.jpg

ご近所に咲いていた花ミモザ。


はじまりは、漱石の俳句から。。。。。_f0071480_17502148.jpg

ヨーロッパでは春を象徴する花であるとのこと。(今知ったにわか知識)
で、
しかも、3月8日の今日は国際女性デーでミモザの日であるということ。(これも今知った)
「今年の国際女性デーには、男性から女性へ感謝を伝える他、女子同士で応援しあったり、そして頑張っている自分自身へ、「幸せの黄色い花・ミモザ」を贈ってみませんか?」ってあるのだけど、どなたかyamaokaに「ミモザの花」を送ってくださっても良くってよ。
うそ! うそ!
冗談です。129.png



たまたま今日はミモザの写真でもアップするかって思ってアップしたのだけど。
驚いちゃった。
あまりにも出来すぎ!?

この花ミモザは、信号待ちをしているときにチャチャって撮ったもの。
だからすこしピンボケね。
お許しを。。



今朝の東京は雪が積もっていた。
カーテンをあけて、びっくり。
三月の雪 である。





新刊紹介をしたい。


折島光江句集『助手席の犬(じょしゅせきのいぬ)』


はじまりは、漱石の俳句から。。。。。_f0071480_17503040.jpg
四六判クータ-バインディング製本カバー装帯有り 230頁

著者の折島光江(おりしま・みつえ)さんは、1948年東京都生まれ、多摩市在住。1996年「炎環」に入会し、石寒太主宰のもとで俳句をはじめる。現在「炎環」同人。現代俳句協会会員。本句集は25年間の作品を収録した第1句集である。序文を石寒太主宰が寄せている。タイトルは「「エク」と夫と睦まじく─ 折島光江句集『助手席の犬』の豊かな世界」。
抜粋して紹介したい。

折島家に「エク」が来た。一九九四(平成六)年の春のこと。ちょうどこの日は春分の日。英語で「スプリング・エクイノックス」。そこで「エク」と名付けたという。

 助手席の犬睡りをり春の雲

題になった句だ。
二年後の春。住いの京王永山駅前で「多摩毎日文化教室」の「俳句と遊ぼう─漱石の俳句」という講座がはじまった。光江さんも参加することにした。それが石寒太の俳句入門である。私は、すぐに俳句をつくりはじめるのは、なかなかむずかしい。夏目漱石の俳句に親しんでもらい、それを手がかりにそれぞれの参加者にご自分の俳句をつくりはじめてもらおう、そう考えたのである。
 
 冬の蝶我が影の縁ただよへり
 やはらかき真夜のありけり梅匂ふ
 体ごとぶつかつて来し春立てり
 朧の夜ひかがみ触るる指の先
 極月のひとりの食事ようく噛む

彼女の句には、頭でつくった想像の句はほとんどない。自分の目を信じ、自分の心に触れた句しかつくらない。それが彼女の俳句。だからどの句も手堅い把握が表出されている。

「助手席の犬」という句集名からもわかるように本句集には「犬」がときどき登場する。犬の存在は大きい。
本句集の担当はPさん。

 体ごとぶつかつて来し春立てり
 初夏のつむじふたつのをのこかな
 麦の秋ちひさきいのちをはりけり
 手の蝉を鳴かせてゐたる男かな
 爽やかやクレープの円たたまるる

 
 体ごとぶつかつて来し春立てり

序文でもふれられており、帯の一句ともなった一句。印象的な句だ。句集の文脈からすると、愛犬が思い浮かぶが、そうでなくてもいい。小さな子どもでも、あるいは別の生き物でも、要するに命あるものが全力でぶつかってきたのだ。そのよこざまの運動の衝撃というか命の躍動を身体全身でうけとめたとき、春を体感したのである。それを「春立つ」という動きのある季語を配したのが巧みであるとおもった。命と季節のぶつかり合い、そんなエネルギーの衝突を感じさせるのも草木山河が目覚める春ならではのこと。省略をきかせた大胆な把握だ。〈麦の秋ちひさきいのちをはりけり〉この句もまた、愛犬を詠んだ句かもしれないが、そうでなくても命を悼む句としてありうる。

 手の蝉を鳴かせてゐたる男かな

わたしもこの一句はおもしろいとおもった句である。なんだろう。たまたま目の前の男性が蟬をつかまえて、その蟬が鳴き出したことを詠んだ一句なんだろうとおもうけど、「鳴かせてゐたる」という措辞がさも男が蟬を鳴かせているかのようで、その男と蟬の関係がリアルにみえてきて興味ふかい。上五の「手の蟬」という簡潔な表現もいい。蟬を詠んだ句はたくさんあるが、「手の蟬」を詠んだ句は、しかもそれを鳴かせている男を詠んだ句はない。蟬をこういう観点で詠むこともおもしろいと思った次第。男の手のなかで大泣き(?)をしている蟬とそれを慌てずにじいっと見つめている男。意味のある世界から抜け落ちてただただそこにいる世界。蟬と男の実存のみがリアル。

 鶯や町にひとつのパン工房

この句はわたしが好きな句。小さな町なんだろう。パン工房がひとつしかないなんて。しかし自家製パンを丁寧につくって売っているパン屋さんであり、(あの〈「魔女の宅急便」に出てくるような)町で人気のパン屋さんなのだろう。そんな小さな町に季節になると鶯の声が鳴きわたる。いい町ではありませんか。鶯を聞きながら、町の人はパン屋さんにパンを買いにいく。さながら鶯は小さな町をはばかることなく統べるようにして鳴くのだろう。この句「パン屋」さんでなく、「パン工房」という言葉によって、そこでパンをつくる人たちがみえてくる。町で自慢のパン工房なのだ。

 少年の膝のかさぶた栗の花

この句「少年の膝のかさぶた」を詠んでいるのがおもしろいとおもった。活発な男の子なんだろう。膝をすりむいて怪我をしてそれが治ってきて大きなかさぶたになった。決して見栄えがいいもんじゃない。半ズボンをはいているやんちゃ盛りである。本人は膝にかさぶたがあるなんてこと意にも介していないだろう。あるいはさっぱりと忘れているか。それともガキ大将の勲章とでも思って自慢のかさぶたか。思えばいまはあんまりこんな風に膝にかさぶたをつくっている男の子なんて見かけなくなったけれど。この句「栗の花」がいいと思った。「栗の花」って決して美しい花じゃない。鼻につく独特の匂いがあるし、ちょっと花とは思えないような形態をしている。わたしは栗の花の臭いを嗅ぐとケモノの匂いって思う。そんな栗の花の野趣は、膝のかさぶたとよく響き合う。この男の子、栗の季節になると毬などはものともせずに栗を落として栗をわがものにするんじゃないだろうか。祷る、少年の未来に幸多かれ、と。

 古本屋街居所わかる夫の咳

これもおもしろい一句。ご夫君といっしょに古本屋街に古本さがしを楽しみに出かけられたのだろう。そんなご夫婦もいいな。そして古本屋さんが並んでいる通りにきて、「別別に本を捜しましょ」っていうことになった。これは正しい。おのおの読書の趣味もきっと違うだろうから、本をさがすもの一緒なんてうっとうしい。お互いに興味のある古本見つけを楽しみながら、どこかで落ち合うっていうのが懸命な判断。ということで別れてきたものの、風邪をひいていた夫のことがちょっと気になる。そんな時に別別に本をさがしているはずの夫の咳が聞こえてきた。あらら、大丈夫かしら、咳はあのへんか。あああそこにいるのね。で、一句ができたのである。古本屋街であるからこその一句とも。古本屋もずいぶん数がすくなくなり神田などもけっこう閑散としている。そんな古本屋街での出来事だ。


多摩毎日文化教室の「俳句と遊ぼう」という講座に何の気なく通い始め、遊びのつもりで俳句を作っていたのですが、それがいつの間にか遊びから本気になって作句する自分がいました。俳句というものを作ることが日々の習わしになっていったのです。その過程では、迷ったり行き詰まったり、やめようと思ったりした時もありました。でも時々満足のいく句ができると嬉しくなり、楽しくもあり、更によい句をと俳句に関わっているうちに、気がついたら、二十五年の月日が経っていました。そして、その足跡を何らかの形で残したいという思いがふつふつと湧いてきたのです。
今回、句集としてまとめるにあたり、これまでの句を読み返してみますと、その時々のことが蘇ってまいりました。その時の景色、その時ご一緒した方々などが思い出されるのです。俳句というのは、そういう力があるのだと改めて思ったことでした。
「俳句と遊ぼう」の講師は石寒太先生でした。おかげで「炎環」というおおらかで活気のある結社に巡り合えたのは、とてもしあわせだったと思います。
 

「あとがき」を抜粋して紹介した。


本句集の装釘は君嶋真理子さん。


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緑色をメインに明るい一冊となった。


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わたしはこのカバー表紙をみたときに、どこかに犬が隠れていそう、って思った。


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見返しと帯はあかるい黄緑。
これがメインカラーである。
早春の色。


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メインカラーは背のクータの部分にも使われている。


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わかるだろうか。



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 しやぼん玉こはれ未来の端にをり


これから光江さんは、まだまだ壁にぶつかりつつ、自分のスタイルを少しずつひろげ、あるいは崩しながら、いままで見過していたものをしっかりと見留めて句にしていくことだろう。(石寒太/序)





上梓後のお気持ちをうかがってみた。

(1)本が出来上がって・・・
こんなに素敵な本になるなんて思ってもみなかったのでたいへんうれしく思います。校正などふらんす堂の方には、すっかりお世話になってありがたく思いました。ふらんす堂から本が出せて幸せです。

(2)初めての句集に・・・
いまから思えば、25年前に俳句を始めて、途中挫折しそうになったりもしましたが、続けてきてよかったと思います。こんな句集ができたのも、寒太先生、一ノ木さんはじめ皆さまに支えられてのことです。多くの方に読んでいただければと思います。

(3)句集を上梓されて・・・
これからも心に留まったことをきちんと五七五に表現していきたいと思います。
今回の句集の中には、似たような句もあったりしてそこのところは、ちょっと反省しています。今後は出来れば、より広く、今までの型を破ったり、さらに自由な句作りができればいいなあと思っております。




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折島光江さん。

昨年10月25日にご来社のときに。




折島光江さま
第1句集のご上梓おめでとうございます。
第2句集刊行をめざして頑張ってくださいませ。
また、ご縁をいただけますように。



 朧の夜ひかがみ触るる指の先     折島光江







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山茱萸の花。
















 

 

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by fragie777 | 2024-03-08 20:11 | Comments(0)


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