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11月17日(金) 旧暦10月5日
小布施・岩松院の冬紅葉。 楽しかった旅の思い出もどんどん薄らいでいってしまう。 ここではまったりと時間を過ごしたのだった。 新刊紹介をしたい。 A4判変型ハードカバー装。 32頁 ふらんす堂にとって始めての絵本である。 作者は左近葉子(さこん・ようこ)さん。第1句集『みおつくし』を左近青風というお名前で2019年上梓されている。 小さな子どもがはじめて俳句に出会うための絵本である。 本文中の俳句、文章、絵はすべて左近葉子さんによるものである。 はじめての絵本ということで、印刷屋さん、製本屋さんにいろいろと教えてもらいながら、すすめたのだった。 編集担当は文己さん。レイアウトとブックデザインは和兎さん。 わたしは傍でみながら、大事なことは相談に応じながら、いったいどんな本になるのかワクワクしながら出来上がりを楽しみにしていた。 カバー。 すっきりと出来上がったのではないだろうか。 表紙。 見返し。 扉。 本文内容は、12ヶ月を2頁ごとに俳句と絵で紹介していくもの。 こんな風に。 まずは一月。 ゆきのあさあしあとつけてこうえんへ 俳句の音のリズムは5・7・5です。 そして、2月は。 文己さんは、「2月の鬼の面の表情が好きです。」と。 まめまきやことしのおにはおにいちゃん 俳句は季節の言葉『季語』を大切にします。 節分の翌日の立春から春に。 こんなふうに2頁ごとに俳句一句と、季節についてや俳句についてのやさしい説明が添えられている。 校正スタッフの幸香さんは、「自転車と夕焼けの俳画が好きです」と。 全部を紹介したいところだが、ここでとどめておきたい。 芭蕉も「俳句は3尺ほどの小さい子供にさせなさい」という教えをしています。 5人のお孫さんに向けたものをというところからはじまった絵本制作でした。 と担当の文己さん。 この絵本をみて、子どもに、孫に、と思った方は是非にご購入くださいませ。 とても楽しい絵本です。 出来上がったご本を手にとられた左近葉子さんから所感をいただいた。 身内と友人に絵本を送り平素の無沙汰を詫びる好機となっております。 小さな子どもに俳句を説明したくて絵本を作ろうと思いました。 三要素として音のリズムと季語と切れ字を選びました。 しかし考え直すとどれか欠けても俳句として成立します。 この定型でありながら自由をゆるす広がりが俳句の魅力と難しさかと思います。 今まで知らなかった絵本の細やかな配慮にも出会うことになりました。 左近葉子さんが描かれた色紙。 この色紙といただいた俳句と文章をもとに、和兎さんがイラストを用意してレイアウトをしたのだった。 さらに著者の左近葉子さんからはお手紙をいただいた。 和兎さんには第一句集『みおつくし』の折にも装丁をして頂き、帯の最後の句が〈手袋を外して書架に指触れる〉でしたので、絵本も手袋のイラストで繋いで下さったのかもと思い当たりました。 今回も形にして頂き、ありがとうございました。 これから「南風」で学んで、第二句集が出せる様になると良いなと思います。 左近葉子さま わたしたちもはじめての試みの絵本づくり、 スタッフたちはとても楽しそうでした。 本作りの新しい経験をさせていただきました。 ありがとうございます。 小さな子どもたちに読んでもらいたい一冊です。 そして、第二句集のお原稿をお待ちしております!! 今日はこれからふらんす堂のスタッフたちは、仙川の一角で行われる「鳥羽先生と読む安部公房」に行くことになっている。 「鳥羽先生」とは、早稲田大学の鳥羽耕史教授のことで、安部公房の研究者である。 今年は安部公房の生誕100年である。 安部公房は亡くなるまで仙川に暮らしていた作家であり、わたしの友人の山口三詠子さんは、鳥羽教授の安部公房の勉強会に行って、教授に働きかけてこのイベントを実現させるに至ったのである。そしてその運動はフランス・パリにまでひろがり、パリでは「生誕100年」を記念して映画「砂の女」が上映されるということである。 スタッフの文己さんは、安部公房を卒論にしたかったほど公房好き、Pさんはこのために安部公房を読みまくっている。そしてスタッフのMさんはすでによく読んでいる。Mさんは都合で行けないらしいが、このブログを書いているいま、私の前で盛んに安部公房について話が盛り上がっている。 yamaokaといえば、学生時代に数冊読んだことがあるが、いまはすっかり離れてしまっている。 人の集まりがすくなければ、行くわ、と言ったのだけど、大丈夫らしい。(そういうもんでもないかもね。ちゃんと読んで行けよ。。) 仙川の安部公房の家はすでになくなってしまっているらしいが、こうして仙川を中心に安部公房が顕彰されていくことは、とても意義ふかいことだと思う。 友人山口さんの尽力に拍手!
by fragie777
| 2023-11-17 18:24
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