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10月29日(日) 霎時施(こさめときどきふる) 旧暦9月15日
白萩。 名栗に咲いていたもの。 秋晴れの良き日となった。 今日は俳句の記念の会がふたつあった。 一つは俳誌「泉」(藤本美和子主宰)50周年記念祝賀会。 もう一つは俳誌「諷詠」(和田華凜主宰)900号記念祝賀会。 yamaokaは、「泉」50周年に出席し、スタッフのPさんは「諷詠」900号に出席。 「泉」50周年の記念会は、東京・八王子にある京王プラザホテルで行われた。 祝宴の前の藤本美和子さんと井上弘美さんによる対談「先師の作品にみる泉の系譜」は是非に拝聴したく、時間に間に合わせて伺う。 司会は陽美保子さん。 石田勝彦、綾部仁喜、関戸靖子の作品をそれぞれ15句選んで、藤本美和子さんと井上弘美さんが批評するというもの。 これは大変おもしろかった。 一句についてお二人とも語ることが山ほどあって、語り切れない様子だった。 それは師の思い出を語るものではなく、あくまで師の作品についての論評である。 当然そこには俳句に向き合う姿勢や俳句観などがおのずと作品を通してかたられるわけで、お二人の対談を聞いていると俳句においても指導においても厳しい師をもったことの素晴らしさが作品評より見えてきて、とても刺激的かだった。作品評であるから、当然文体や叙法、あるいはいかに作品を鑑賞するかということにも話は及び、今日の会の出席者の方は、ほとんどが「泉」の方たちなので、対談によって先師の作品を学ぶということになる。良き勉強の場となったのではないだろうか。この対談については、活字に起こされるということなので、読まれることをおすすめしたい。 ご挨拶する藤本美和子主宰。 「泉」は韻文精神をその志としてかかげていますが、それをわたし自身のことばでもうしあげると、いまの生活を大事にするなかで季節とともに暮らしの歌をつむいでいきたいと思っております。「いま」を詠める一句を仲間と目指したいと思います。 来賓の皆さんとともに集合写真。 藤本美和子主宰、そして「泉」の皆さま 50周年おめでとうございます。 こころよりお祝いをもうしあげます。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 目下、「綾部仁喜全句集」の刊行を目指してすすめております。 これはyamaokaが担当しております。 「諷詠」900号記念の様子は、明日、Pさんのレポートで紹介します。 今日は、尾崎紅葉の忌日である。 明治36年(1903)9月30日に35歳で亡くなっている。 正岡子規と活動期をほぼおなじくし、没年は子規没後の一年後である。 秋の水剣つるぎ沈めて暮れにけり 明治三十六年(一九〇三) 死の一ヶ月前の九月三十日夜、紅葉は眠れぬままに、夜伽に詰める弟子たち(山里水すい葉よう、篠山吟葉(ささやまぎんよう)、北島春石(しゅんせき)と袋廻しに興じた。題は秋の水・やゝ寒・鶏頭・はじかみ・栗・星月夜・鯷(ひしこ)。すでに紹介したように、死の八日前までなお若干の句があるが、題詠によるまとまった数の句作はこれが最後だ。掲句はよく磨かれた刀を秋の水にたとえた成句「三尺(さんじゃく)の秋水(しゅうすい)」を逆転させ、冷え冷えとした水景と、そこに沈んだ剣を幻視する。暮れゆく水面、水底に横たわる剣に、有り余る才を抱きながら斃れつつある紅葉の自己像を見てもよいし、見なくてもよい。 今日の八王子の空。
by fragie777
| 2023-10-29 18:55
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