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9月16日(土) 旧暦8月2日
残暑がまだまだ厳しい今日、国立の里山・谷保を友人たちとあるく。 葛の花。 まさに盛りだった。 遅れがちなわたしに友人が「ほらっ」って指さしておしえてくれた。 最初、なんだかよくわからずに 「これって山葡萄?」なんて言って、 「葛の花だよ」って突っ込まれて、笑われた。 葛の花か。。。 そう、濃厚な香りが鼻をつく。 見入っていると呪縛されたかのように身体しびれてきそうな花である。 人の身にかつと日当る葛の花 飯島晴子 晴子は葛の花について、「私の大好きな花で、毎年の夏、山で葛の花の匂いのなかを歩くのを楽しみにしている」「濃艶な葛の花の先には必ず滅びがあり、しかもそれはだれもが知っていることのような」気分の複雑さに魅せられる、と記している。 茂りに茂った真葛原の細道を進んでゆくと、急に強い日射しが降りかかる。纏っている衣のなかまで刺し貫くような直射は、生身の儚さを浮彫りにする。かりそめの肉体は、天日に射竦められて一瞬後には姿を消し、葛の花が爛々と揺れているばかり。(『朱田』) そして、 これは、 何の鳥? 電線にずらりと並んだ秋燕である。 誰も気づかなかったのだが、鳥と仲良しのyamaokaだからさ、すぐにわかった。 「ほら、秋燕よ!」って今度は教えてあげた。 たくさんの数の秋燕が武蔵野の空を元気に飛び回っていた。 秋燕とは帰燕(きえん)とも呼ばれ、つまりは帰っちゃう燕のことである。 こんど、わたしたちがここにやって来た時にはもう姿を見ることはないだろう。 今日はわたしたちにお別れを告げるかのように、空からやって来ては天高く翻っていた。 わたしは、 「燕さん、さよならね。元気で帰ってまたやって来てね」と声にはださず、燕に語りかけたのだった。 燕たちはきっと聞いていたと思うんだ。 頂上や淋しき天と秋燕と 鈴木花蓑 秋の暑さがつづいていても、周りの風景はすっかり秋となっていたのだった。 紅い鉄柵の上にとまった赤とんぼ。 どちらも負けじと赤い。
by fragie777
| 2023-09-16 21:19
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