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9月9日(土)草露白(くさつゆしろし) 旧暦7月23日
秋蝶。 今日出会ったもの。 さっきまで、人と会っていた。 ひさしぶりにすこし酔ってしまった。 頭の中心がぼーっとして、気怠くていい気持ち。 それでもブログを書こうとして、パソコンの前に座ったのはいいけど、しばらく寝てしまった。 まだ、頭が自分の思うようにいかなくて、ぼんやりしている。 今日の朝日新聞の読書欄をみていて、フーンそうなんだっておもって思わず知人にラインでおくってしまった記事。 坂本龍一の著書『ぼくはあと何回、満月を見るだろう』について、画家の横尾忠則の書評の一節より。 「芸術的創造はそれ自体が反社会的で、平和的理念を内包しているので、あえてプロパガンダ的行動を起こす必要がないというのが僕の考えである」 そうか、自身の創造行為をこうとらえているアーティストもいるのだ。 そして、ふっと虚子のことが頭をよぎったりしたのだった。 今日は、髙柳克弘著『芭蕉の一句』より、今日の日付の一句。 菊の香や奈良には古き仏たち 松尾芭蕉 「杉風宛真蹟書簡」より。 奈良には、菊の香の清雅な香にふさわしい蒼古たる仏たちが鎮座ましましている、という句意。九月九日、奈良にて重陽の節句を迎えた際の作である。俳諧における菊の香の本意である。「昔なつかしき心」(『俳諧雅楽集』)を生かした句。典型的な取合せの句といえるが、現代俳句でいうところの二物衝撃よりも、もっと内に秘めた情感を重んじている。その発想のもとには、菊が時雨や霜のために色褪せる姿と、剥落する仏像のイメージとの、響き合いがあっただろう。季語=菊の香(秋) 有名な芭蕉の一句を、深く鑑賞したものである。 本著をしるした時、髙柳さんはまだ20代ではなかったろうか。 老熟した精神を感じさせる鑑賞である。 これは蝶ではない。
by fragie777
| 2023-09-09 21:07
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