カテゴリ
以前の記事
最新のコメント
検索
画像一覧
|
9月8日(月) 白露 旧暦7月24日
小紫の実。 色づきはじめていた。 この紫色は、良き色だと思う。 自然の色はつくづくと美しい。 今日は台風状況を心配しながらスタッフたちは仕事をすすめている。 そう、ひょっとして帰れなくなってしまうんじゃないかっていう懸念もあるらしい。 わたしは結構その辺が呑気なのよ。 だから、まわりがちょっとイライラするみたい。 そんな台風襲撃のなか、遠くよりお客さまがおふたり見えられた。 俳人の岡田マイマイさんと岡田一実さんご夫妻だ。 岡田一実さんには何度かお会いしたことがあるが、夫君のマイマイさんとははじめて。(いや、ひょっとしたらどこかの会で擦れ違っていたかもしれないけれど) 飛行機で来られるので台風で大丈夫かしらって心配したけれど、無事にいらっしゃってホッとしたのだった。 今日のご来社は前々からの約束。 じつは、岡田一実さんには、「篠原梵の百句」をお願いしてある。 今回の上京は、俳句文学館の閲覧室で篠原梵についてもう少し調べたいことがあってのこと、そのついでにふらんす堂にもお立ち寄りいただいたのだった。 昨夜メールにて、すでに80%ほど出来上がっている「篠原梵の百句」を送っていただき、わたしはざっと昨夜のうちに目を通してあった。正直、篠原梵の作品については、いくつかの有名句以外は知らない。まとめて読むのははじめてである。おもしろかった。 岡田一実さんが是非に取り組んでみたいとおっしゃってくださったのでお願いすることになったが、お願いして良かったと思った。 「どうして篠原梵をやってみたいと思ったのですか」と開口一番にお尋ねした。 「いま、『現代俳句体系』(角川書店刊)を片っ端から読んでいるんです。まだ途中なのですが、そこで篠原梵の作品に出会って感銘を受けたんです。」と岡田一実さん。 この『現代俳句体系』は全部で15巻あって、岡田さんは目下その半ばくらいまでを読破したらしい。 「すごくおもしろいです。こんな俳人がいたんだという発見があります。」と目を輝かせながら語る。 ふらんす堂の百句シリーズもずいぶん買って読んでくださっているらしい。 「『森澄雄の百句』(岩井英雅著) を読んで、こんなにいい俳人だったのかと森澄雄の発見につながりました。森澄雄は時間の俳人なんですね」と岡田一実さん。 この篠原梵の仕事が終わったら、すでに次の句集を予定しておられるという。 「新しい句集にこめる思いはありますか」と尋ねたところ、 「篠原梵という平明でありながら実存主義的な俳人を知って、自分の句も梵のような物事の一回性の邂逅の不思議に触れる作品でありたいと思いました。梵と仕事をしてとても楽しかったです」と、新しい句集への意欲をみせる岡田さんである。 そばで、パートナーの岡田マイマイさんは、そんな一実さんをニコニコとみておられる。岡田一実という俳人の良き理解者であり、一実さんの仕事を全面的にサポートをしておられる方だ。 ほかにもたくさん俳句のお話をした。 楽しいひとときだった。 岡田マイマイさん(左)と一実さん。 とてもいい雰囲気なので、もう一枚載せてしまおう。 「篠原梵の俳句は、夜寝る前に読んで欲しいんです」ということ。 いただいたテキストを拝見して、「影と闇を詠んだ句が多い」とっさに思ったのだが、まだまだ奥が深そうである。 「これから、若い俳人の方たちと会って飲むんです!」ってお二人。 お名前を聞けば、わたしも存じ上げている方たちである。 「よろしくお伝え下さい」って申し上げたのだった。 場所は、先日スタッフの文己さんが連れていってもらった荻窪にある「こけら」。 みんなで楽しそうに俳句について語る様子が目にうかぶよう。。。。。 明日、松山に帰られるということ、 どうぞお気を付けて、お帰りくださいませ。 決定稿を楽しみにしております。
by fragie777
| 2023-09-08 18:01
|
Comments(2)
|
ファン申請 |
||