ふらんす堂編集日記 By YAMAOKA Kimiko

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俳句と人生は、よき師よき友との交わりに恵まれ、、

7月31日(月) 旧暦6月14日




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暮れてゆく仙川の鴨たち。


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7月もきょうでおしまい。

そして、暑い。


先週だったかしら息苦しさで目がさめたことがあった。
うまく呼吸ができず、壁がせまってくるような圧迫感があった。
どうしちゃったんだろう。。。
精神的にも不安な状態。
まず自分を落ち着かせ、気功法で胸の気を発散させ、水を飲み、そのあと逆腹式呼吸をしてなんとか落ちついた。
そしてふたたび眠ることができた。
翌朝、スタッフにそのことを言うと、「それって明らかに熱中症ですよ」って言われた。
(う~む。そうかもしれない。。。)
ということで、クーラーを付けっぱなしで眠ることにしたのだった。







新刊紹介をしたい。


野口山月句集『雁の棹(かりのさお)』


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四六判ハードカバー装帯有り 220頁 二句組

著者の野口山月(のぐち・さんげつ)さんは、、昭和20年(1945)茨城県土浦市生まれ、現在も土浦にお住まいである。
平成8年(1996)年、茨城「鑛」俳句会入会して、笹目翠風に師事。平成18年(2006)「若葉」に入会し、鈴木貞雄に師事。平成25年(2013)「若葉」同人。平成29年(2017)「さつき会」に入会し、渡辺健に師事。おなじ年に「珊瑚の会」入会。現在は、「雛」(福神規子主宰)、「わかば」(遠藤風琴代表)、NHK学園俳句講座に投句中。 
本句集は、平成18年(2006)から令和3年(2021)までの作品を収録した第1句集である。
本句集には、「若葉」の主宰であった鈴木貞雄氏が序句を寄せておられる。

 胸奥に山河に沁みぬ雁の声    貞 雄 

句集名「雁の棹」を念頭においた一句である。

 雁の棹月へ月へと浮き沈み

の一句がある。


本句集の担当は、文己さん。

 自画像の子規の眼の春を待つ
 無患子の落ちては弾む石畳
 眼差しの優し三師の若葉晴
 紫陽花の藍に染まりし観世音
 水仙の香を愛づるごと子を育て
 狼座空に君臨して晩夏


 自画像の子規の眼の春を待つ

子規が描いた自画像は、たいへん有名であっておおかたの人が知っている。とくに俳句を作っている人は。ああ、あれねってすぐに思い出すものだ。ほかにも自画像はあるようだが、でもきっとあの自画像だ。作者の野口さんは、この自画像をじいと見て、その眼(まなこ)が春を待ち望んでいると捉えたのだ。太い眉と大きな力つよい目、シンプルであるが線がシャープで力がみなぎっているそんな自画像だ。ことに目がいい。やや斜視ぎみで、世界のあらゆるものを見尽くそうとしているそんないい意味での貪欲さを感じる。その目を「春を待つ目」として作者の直観は外れていないと思う。旺盛な生命力を死の直前まで持続しつづけた子規の生涯、この一句は、命のはじまりの春を待ち続けた子規の一生へのオマージュである。

 水仙の香を愛づるごと子を育て

わたしも好きな一句である。「水仙の香を愛づるごと」くに子育てをした、という意味がどういう子育てであるか、具体的には今一つわからないのであるが、水仙の花と子育てというつながりが、とてもいいなって思ったのだ。水仙の花は好きな花だ、香りも押しつけがましくなくていい。春へとむかう冬の寒さのなかできっぱりと咲く水仙は、なかなか凜々しい花である。冷気を切り裂くようにその香も匂ってくる。きっと、ある峻厳さをもって子育てをされたのだろう。しかし、厳しさのみならず、優しい甘やかな愛情もそそがれたのだろう。子育てを「水仙の花」をもって表現したところが斬新である。

 老いは老い若きは若き花筵

お花見をするにあたって、若者は若者で、老人は老人で、それぞれの茣蓙を引いて盛り上がっている。目にみえるようだ。この句、多分老の側になる野口さんが詠んだ一句であるので、「老いは老い若きは若き」の措辞は、屈託がなく気持ち良い割り切り方がみえていていいのだが、もし若者が詠んだ一句とすると、やや残酷さが加味されるように思ってしまうのだけれど、どうだろう。考えすぎか。この句「花筵」であることが、とてもいい。地面に茣蓙をひいて花見を満喫している明るさがある。「老い」も「若き」も一つ地面でつながっている。そして、桜は老いも若きもへだてなく散りかかるのである。「若き」もまたいずれは、桜の下で老いていくのである。そんなことも思わせる一句だ。
 
 臆すなく恋を吐露して星の竹

作者の野口さんが自選に選ばれている一句。
七夕竹に飾られた短冊を読まれて、おお!って思われたのかもしれない。短冊にはいろんなことを願って書く。もとより織姫と彦星の恋の話であるから、恋の成就の願いも書かれるだろう。その願いがかなり大胆だったのだろう。やや驚きながらも、好ましく思っているのだ。上五中七の「臆すなく恋を吐露して」の表現が巧みであると思う。「臆すなく」で、作者のちょっと驚いた思いも見えてくるし、やや古き時代を生きてきた作者であることもわかる。こういう時代になったのかという、そんな作者の呟きも聞こえてきそうだ。あるいは、短冊には、「〇〇くん、すきー」とか、きわめて単純な言葉が書かれていたのかもしれないのだが、一句にしたときに「臆すなく恋を吐露して」というちょっと奥ゆかしい表現になったのかなあ、なんて思うとそれもおもしろい。


校正のみおさんは、「〈春燈や杜氏の部屋は四畳半〉の句がとても好きです。」と。



本句集名「雁の棹」は霞ケ浦の南端に菱食雁の越冬地がありそこで作った句によるものです。原句は「雁の棹月へ月へと浮き沈み」でした。この句をNHK俳句の誌上句会に投句したところ、有馬朗人氏・宮坂静生氏の両選者が秀句としてお選び下さいました。励ましの一句となりました。
なお、雁の越冬地の様子をお目にかけたく、稲敷市の環境課並びに「雁の友の会」の皆様方に、会報のお写真を化粧扉に利用させて頂くなどご協力を戴きました。厚く御礼申し上げます。
末筆ですが句集名の墨書は柳生愛香師範の揮毫によるものです。ご多忙の折お手を煩わせました。



「あとがき」を抜粋して紹介したのであるが、野口山月さんは、装釘に大変なこだわりがおありだった。
「雁」の写真をつかうこと、題簽をつかうこと、色など等々。

装釘は君嶋真理子さん。


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題簽は金箔で。

「カバー装丁は夕方から夜に暮れていく空の雰囲気をということで君嶋さんが表現してくださいました。」と担当の文己さん。


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表紙の布クロスは、やや渋めむらさき。

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金箔おし。


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扉。
写真は野口さんのご希望によるもの。


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花布は金。
栞紐は、むらさき。


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そして、野口山月さんのもう一つの大きなこだわりは、函装のものを100冊ほどおつくりするということ。


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こちらは黒メタル箔で、全体は渋い仕上がり。


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カバー装のもの。


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函装のもの。


ご上梓後のお気持ちを伺ってみた。

〇初めての発刊
分からないこと。知らないこと。ばかりでした。ふらんす堂の編集係さんと一門一答メールやテレホンに助けられました。
〇校正のこと
文法や言葉の働きについて、見逃してしまうところを完璧にしかも的確なアドバイスをいただいた。
更に句の並べ方も季節順に徹底してくれた。私の勝手な判断を排してくれたのは、良かった。校正係さんに感謝します。
〇句集の装丁
題名の墨書はかねてからの願いでした。柳生愛香師範には短期間に数編の書を書き挙げて下さった。感謝申し上げたい。その書が台字となり金箔・黒箔・空押しを装うことが出来た。句集の情緒や風格を高める効果をあげた。
ふらんす堂をはじめ印刷、製本等の技術の確かさ連携の良さは比類ない。
暑さの折御自愛ください。



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野口山月さん。





 初帚塵なきちりを掃き浄め


野口山月さま、
第1句集のご上梓おめでとうございます。
心よりお祝いを申し上げます。





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by fragie777 | 2023-07-31 20:05 | Comments(0)


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