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7月11日(火) 旧暦5月24日
羽を開いたところを採りたいとおもったけれど。。 美しい蝶であり、飛ぶ速さもスピード感がある。 おはぐろ蜻蛉の姿も見られた。 羽をひろげると鮮やかな色が。 朝、新聞をひろげてなにげなく紙面をみていたら、ある女性週刊誌の広告の文字が目に飛び込んできた。 「邪道の孤独」! なんだこれは。。。 「ジャドウノコドク」って ちょっと笑ってしまった。 最近取りざたされているある歌舞伎役者に付されたキャッチコピーである。 このことについては、わたしは言うべきことばを持たないが、 この「邪道の孤独」というコピーはなんだか気に入ってしまった。 「ジャドウノコドク」ね。 「邪道」の反対語は「正道」か。 自身の立つ位置を正道ととらえたときにそれをはみ出すものを邪道というなら、正道からみた邪道であるから、あくまで相対的なものである。 立場(視点)をかえれば正道もまた邪道となり得るものだ。 ナザレ人イエスだって、ユダヤ教の律法学者からみたら、邪道に立つ者であったのだ。 孤独とは邪道にたつものの特権かもしれない。正道となったら「孤独」である特権を失ってしまう。 そんな風におもったら、この「邪道の孤独」という言葉が慕わしいものに思えてきてしまったのだ。 人間とうまれたからには一度はそんな風にレッテルをはられ、後ろ指をさされてみたい。 へんかな、わたし。。。 俳人の小川軽舟さんが、7月6日付けの讀賣新聞の関西版の夕刊で取材をされている。 「日常の不確かさ まなざし深化」「蛇笏賞と小野市詩歌文学賞 輝く」と題して。 抜粋して紹介をしたい。インタビュアーは中井道子記者。 (略) 「私たちの世代は、明日はもっと日本がよくなると信じている親に育てられ、『人類の進歩と調和』がテーマの大阪万博も経験した。ここ10年ほどの激しい世界の変化に無力感を覚えることもあります」 同じことの繰り返しに見える日常も、どこへ向かうかわからない混沌の上に成り立っている。その実感が、事物に対するまなざしの深化につながった。 〈人の顔みな百合めきぬ終電車〉は、疲れ切ってうつむく乗客を白く高貴な花にたとえ、読み手を奇想の世界に誘う。〈露の玉風吹けばみなきよろきよろと〉は、葉に宿った水滴に、限られた時間をけなげに生きる命を見出している。 「俳句を作るのは、決して絶望はしない、ということではないでしょうか。どんな状況にあっても人間には悲しさ、優しさ、いろんな心の動きがある。それを事物に託し、世界が懐かしく見えるような句が作れたら」 (略) サラリーマン生活は、時間の制約があっても句の源泉だった。「それもあと数年。今後何をテーマとするか。芭蕉のように漂泊の旅に出たいとも思うけど、なかなか事情が許さないでしょうね」と言い、上品に笑った。 ほかに〈日に茂り月に茂りて廃市たり〉〈水底に欠茶碗あり蜷の道〉などの作品が紹介され、中井道子記者の作品の鑑賞が深い。 よい記事である。 「俳句を作るのは、決して絶望はしない、ということではないでしょうか」。 励まされる言葉である。 目下「ふらんす堂通信177号」編集期間中である。 朝のミーティングで、後記やコラムを書いていないのは、わたしだけらしいということがわかり、今日は、まずそのことを優先して仕事をしたのだった。 今回も記事が盛りだくさんであり、読ませるものが多い。 校正はこれから。 週末にドカッと机の上に置かれる予定。
by fragie777
| 2023-07-11 18:24
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