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4月17日(月) 旧閏暦2月27日
雨に濡れたこでまりの花。 こでまりの窓辺に移す机かな 景山筍吉 今日はどうしても「ふらんす堂通信176号」を校了にしなくてはならない。 今朝も愛猫の日向子をお医者につれていったりして、朝の時間はとられてしまった。 5分の3は目をとおしてある。 ほかの仕事はとりあえず置いておき、読む。 巻末にある「voix et bois(声の森)」は、ふらんす堂によせられた感想やお便りを紹介している。 ここを読むのが毎回たのしみ。 思いも掛けない反響がある。 なかに、 「岸本尚毅さんの『虚子研究レポート』を読みついでいます。俳句の詠み方の示唆に富む解説です」とあり、嬉しくなった。 読み物としては地味かもしれないが、虚子に視点をおいて読み解いていく。 坦々としているのだが、虚子をそのこころにおいている岸本さんの思いも伝わってくるし、また、なかなか顕彰されない「ホトトギス俳人」を顕彰していることも意味がある。虚子の選句と岸本尚毅の読み、ホトトギス俳人の発見、こういう連載があるというのも「ふらんす堂通信」の一つの魅力であると思っている。 小野あらたさんの「毎日精進」の連載は人気である。今回は、おなじ結社で句会をともにしてきた後輩たちの句集について、書いている。 小山玄紀句集『ぼうぶら』、岩田奎句集『膚』の二冊。 傍らでともに学んできたものでなければみえないようなところまで感知し、さらに踏み込んだ評となっている。 わたしはたいへんおもしろく読んだ。 また、嬉しいお知らせ。 第15回小野市詩歌文学賞の発表があった。 「短歌」部門で、大辻隆弘歌集『樟の窓』が受賞。 「俳句」部門で、小川軽舟句集『無辺』が受賞。(『無辺』は蛇笏賞とのダブル受賞) 歌集『樟の窓』 定価=2200円+税 小間切れの豚を贖(か )ふため肉色の光あかるき前に立ちたり (イオンモール明和) はなやげる午後の残滓を卓上に置きざりにして夕暮れが来つ (月金は休日) デ・ホーホの絵画の奥に天鵞絨(び ろーど)の触感がある日ざしが届く (「フェルメールとその時代展」) 影として幹たちならぶ森のなかを遠ざかるひと、あれが私だ (夕景) 権力を私わたくししたる者なべて濁りゆく迅(はや)し宜(むべ)にしもあれど (アナトール・フランス「神々は渇く」) (4月の項に収録されている短歌5首紹介) 大辻隆弘さま、 ご受賞おめでとうございます。 心よりお祝いを申しあげます。 句集『無辺』 定価2800円+税 雪になりさうと二階の妻降り来 火の影を踏む白足袋や薪能 人の顔みな百合めきぬ終電車 写真剝ぐやうに八月また終る かあさんと墓を呼ぶ父冬日差す (「自選十二句」より数句紹介。) 小川軽舟さま 蛇笏賞とのダブル受賞、まことにおめでとうございます。 「鷹」の皆さまもさぞ喜ばれていることでしょう。 心よりお祝いを申し上げます。 こでまりの近くに咲いていた花。 「ブラックチョークベリー」というのですって。 実はポリフェノールがたっぷりあって食べられるということ。
by fragie777
| 2023-04-17 18:52
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