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3月25日(土) 旧閏暦2月4日
花冷えの一日を、飯能市の山里・名栗で友人たちと遊ぶ。 寒かったが、東京よりひと足遅い山里の春を堪能する。 何よりも嬉しかったのは、片栗の花に会えたこと。 ひっそりと咲いていた。 堅香子にまみえむ膝をつきにけり 石田郷子 わたしも石田郷子さんのように膝をついて片栗を恭しく見つめたのだった。 もとよりここを案内してくれたのは、名栗の住民の石田郷子さんである。 こんな人住まぬ廃屋(?)のそばに咲いていたのだった。 石田郷子さんは、この家を指さしながら、 「わたし、この家がなんとなく好きなんだ。ふふふ」って笑った。 そういうのっていいな、って思う。 半分壊れかけた家をみたり、這いつくばって片栗をのぞき込んだり、そんな時間がわたしはなぜか愛おしいのだ。 ヘンかもしれないけど。 そして、ちかくには、 地獄の釜の蓋が。 「地獄の釜の蓋」をはじめて見るというKさん。 「蓋をとってはダメよ、地獄に落ちちゃうからね」ってわたしは注意してあげた。(?!) Kさん、地獄の釜の蓋を食い入るように見て、「なぜこんな名前が、、」と。 別名「キランソウ」。 きらん草古代紫展げけり 後藤比奈夫 名栗は今日一日、靄がたちこめて幻想的な風景である。 名栗川に沿って歩いていく。 杉林と桜。 夏は螢が飛び交うところだ。 好きな場所である。 過去へと呼びもどされていく、そんな不思議な感覚がある。 そして、わたしはいつも友人たちに遅れてしまう。 ぞんぶんに濡れた桜。 名栗川にいたたった一羽のマガモ。 仲間たちに取り残されて「残る鴨」となってしまったのだろうか。。 残りしか残されゐしか春の鴨 岡本 眸 そしてわたしは、ここを通る時かならずと言ってよいほど、道路にむかって意味なくかかっている鏡に自分を映すことにしている。 あはっ。
by fragie777
| 2023-03-25 22:43
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