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3月2日(木) 旧暦2月11日
![]() 間もなく北へ帰ってしまう仙川のオナガカモの雄。 こちらは雌。 渡ってきた鴨のなかでは一番早く帰ってしまう。 帰る前にもう一度会っておきたいのだけれど、会える時間があるかしら。。。 今回はたくさんのオナガカモがやって来た。 胸の白さが際立つうつくしい鴨である。 こちらはヒドリガモ。 旅立ちはずいぶんゆっくりである。 祝日のやうな静寂、枝かげのひとつところに鴨ら游(あそ)びて 大辻隆弘 共同通信配信の各新聞に神野紗希さんが、連載「俳句はいま」で「揺るぎない「もの」を詠む*岩田奎「膚」など」と題して俳句時評を寄せている。優れた批評なので全文を紹介したいところであるが、やむなく抜粋にて紹介をしておきたい。とりあげている句集は、岩田奎『膚』、斉藤志歩『水と茶』(左右社)、小澤實『瓦礫抄』の3冊。テーマは「ものを詠みあらわす」こと。しかしおなじテーマであっても、それぞれの作家による手触りの違いにふれている。「ものを詠みあらわすことで、一句に何が起きているのか。」に言及する。 (略)2020年に角川俳句賞を最年少の21歳で受賞した岩田奎の第1句集「膚」が出た。(略)〈紫木蓮全天曇(どん)にして降らず〉〈にはとりの歩いてゐたる木賊かな〉の無作為の出合い。ドラマからこぼれ落ちるあれこれも、物質感を前に出せば、日常にひらく虚実の裂け目となる。〈しりとりは生者のあそび霧氷林〉言葉の裏に死者の沈黙を見るからこそ、即物も象徴を帯びる。 斉藤志歩「水と茶」は感動のよどみのない清潔感が魅力だ。(略)〈朝練へ雪のスナック街抜けて〉〈蝶の来てそれを告ぐべき人の留守〉、「こと」=ドラマを回避しつつ微温を保つバランス感覚。〈囀やメニューの上に皿置かれ〉〈サンダルを踏んで受け取る出前かな〉、ものの描写が生活のきめを細かくする。 小澤實「瓦礫抄」は、12年に連載された俳句日記。ページをめくり約10年の月日をさかのぼれば、東日本大震災から間もないころの空気感、もういない人たちの記憶がよみがえる。(略)〈キューピー人形燃え炎みどりや焚火の中〉〈鉛筆を落せば跳ねて花木槿〉、「もの」を書くのは、私たちが「心細くささやかな存在にすぎない」(3月11日の日記)から。〈よどみにうかぶうたかたがわれ去年今年〉、「方丈記」の一節を借り無常を見つめる心に、今ここに在る「もの」の揺るぎなさが、生きるよすがとなる。 いま句集制作をおすすめしている長尾博さんのゲラを持って、句友である高橋白崔さんが、ご来社くださった。 ご高齢の長尾さんに代わっていろいろと進行をお手伝いいただいている。 担当の文己さんと打ち合わせをして,帰られるとき、高橋白崔さんが持っている手提げに思わず目がとまった。 そこで写真を一枚。 さらに手提げのみを。 倉敷で買われたということ。 木綿製の丈夫なものであるということだが、なによりもお洒落である。 夕方ちかく、もう一人お客さまが。 目下おすすめしている八染藍子・太田かほり共著『杉山赤富士の俳句』の装丁をお願いしている杉山龍太さんである。 杉山さんは、八染藍子さんのご子息で、デザインの仕事も手掛けており、八染藍子句集『ふたあゐ』の装丁をされている。 実は、杉山赤富士は、俳人・八染藍子の父君であり、杉山龍太さんのおじいさまにあたられる方だ。 そんなご縁もあって今回も装丁をお願いすることになった。 杉山龍太さん。 担当のPさんと打ち合わせをしてお帰りになられたのだった。 お祖父さま、お母さまが俳人であられる杉山龍太さんであるが、俳句の道にはおすすみにならず美術の道へとすすみ、そしてさらには企業の経営者でもある。
by fragie777
| 2023-03-02 19:35
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