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2月15日(水) 旧暦1月25日
深大寺の若き僧侶たち。 あたたかな日差しのなかを颯爽と歩き去った。 寺の山門の紅梅。 ![]() ここの紅梅は、日当たりのよい所為かいちはやく咲く。 今日も寒くなると天気予報に脅かされて、ダウンジャケットをはおって出社。 たしかに寒いが、日差しはあかるくやはり春を感じさせる。 いくつか新聞の記事を紹介したい。 2月14日付けの毎日新聞の新刊コーナーで、櫂未知子さんがふらんす堂刊行の句集を二冊とりあげておられる。 毎日俳壇選者の第6句集。あとがきにある「物や心の端正な姿」を具現させた作品に満ちている。家族との日々、勤めの明け暮れ、旅で得た一句など、作者がどこにあってもぶれない視点と珍しい季語への挑戦も楽しい。〈水底に欠茶碗ある蜷の迪〉〈釣堀や帰る家ある者ばかり〉〈駅弁は窓の買ひたし山若葉〉。白眉といえる一句は〈終りなく雪こみあげる夜空かな〉。すぐれて感覚的で、堂々たる自然詠となっている。 第1句集。現実と虚構を自由に行き来する作品が多い。無季俳句が多数収められているのも初の句集としては珍しい。〈しろがねの盆の無限に夏舘〉〈濁らねば蝿帳(はいちょう)ならず母ならず〉〈柏餅父はあつさり母娶り〉 2月6日付けの京都新聞には彌榮浩樹さんが、椎名果歩句集『まなこ』をとりあげている。抜粋して紹介したい。 椎名果歩の第1句集。 囀や真顔映りて窓磨く 赤のまま牛舎まだらに匂ひくる 生活の一断片と季語との清新な取り合せ。「真顔」「まだら」の肉感的な把握が、句に立体感を与えている。 (略) 水着着てマネキン沖を見るごとし 一斉にめくる楽譜や涼新た 裸木に体育館の灯の漏るる 季語と景が調和的に一体化したこんな句群も印象深い。空気感、温度、湿度、重量感を感知する繊細さの賜物だ。 初売のたこ焼突かれ徐々に個々 「たこ焼」がその存在を確立してゆくプロセスを、”実存的”と称したい精妙さで描出する。「徐々に個々」という措辞の肉々しさよ。1977年千葉県生まれ。奈良市在住。「鷹」同人。 12日付けの愛媛新聞の文化蘭では、森賀まりさんの句集『しみづあたたかをふくむ』の「俳人協会賞受賞」の記事が載っている。 こちらも抜粋して紹介したい。 (略)元々は詩を作っており、自身の句作を「目の前にあるものは入り口でしかなくて、しっくりする言葉を置いていく。無意識に言葉を選ぶと、後から、『ああ、これはあの時のことだ』と、自分や誰かの記憶が出てくる」と表現する。 古里への思い入れは強く、愛媛らしい風景が浮かぶ。「あたりまへともなく蜜柑届きしよ」など、受賞句集の中には蜜柑の句も盛り込んだ。「こなごなに蜜柑を剥いてくれたりき」は、角川俳句賞を当時最年少の22歳で受賞するなど、俳壇を代表する若手として将来を嘱望されていた裕明さんとの思い出が詰まっている。 裕明さんが亡くなった時には俳句をやめることも考えたが、友人たちと続けていた句会が大きな力になってくれたといい「友あればこそ、死ぬまで続けていけるだろうなと思っている」とほほ笑んだ。 今日は夕方の午後五時より、吉祥寺にて「清水哲男さんを偲ぶ会」がある。 ご案内をいただき、うかがうつもりである。 清水哲男さんは、昨年2022年3月7日に亡くなった。 もう一年になろうとしている。 この会については、明日また報告をいたします。 ということで行ってまいります。 いつも賑やかな深大寺の仲店通り。
by fragie777
| 2023-02-15 18:00
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