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11月5日(土) 旧暦10月12日
神奈川県平塚市の今日の空。 平塚にわたしははじめて降り立ったのだった。 今日は、午後12時半より平塚市にある「ホテルサンライフガーデン」にて、俳誌「松の花」25周年のお祝いの会が開かれ、yamaokaが出席する。 ご挨拶をされる松尾隆信主宰。 「コロナ下にあって、こうしてささやかにもお祝いの会を開催することができたことをこころから喜びたい」と。 句集出版をお祝いされる皆さま。 右より、句集『未完』(私家版)を上梓されたしかい良通さん、句集『繕ふ』(ふらんす堂)の松波美恵さん、句集『メビウスの輪』(文学の森)の櫻井波穂さん、句集『星々』(ふらんす堂)の松尾隆信主宰。 皆さま、句集のご上梓おめでとうございます。 ふらんす堂は、句集『繕ふ』と句集『星々』を刊行させていただいたご縁で、この二つの句集について、すこしご挨拶を申し上げたのだった。 収録作品数句と作者のことばのみをここでは紹介しておきたい。 青梅雨や白の小皿に金の継 足音と思ひしが風さねかづら 箒目は雨にくづれて罌粟の花 「『金繕い』の世界では、繕いものを施した作品は元の作品を超えて評価されることがあるとか。句集以後の私の俳句もそうありたいと願っております。」 氷柱折るとき星々の声のあり ゆつくりと蛇のどこかの進みをる スケートの十一歳は風のやう 明日ひらく白蓮の先うすみどり 逝く年の富士を白さを見尽くせり 「『星々』の語を含む作は、集中に二句あるが、眼前に迫りすぎて前のめりにならぬよう、ゆったりとひろやかな”眼前”を志向したいとの思いから選んだ」 句集『星々』については、また改めてこのブログでご紹介したいと思う。 会場風景。 すてきなヴァイオリンの演奏があるなど、とてもゆったりと和やかな会であった。 ヴァイオリン奏者の女性(ごめんなさい、お名前を聞きそびれてしまい)は、松尾清隆さんのヴァイオリンの先生であるということ。 松尾清隆さんは、松尾隆信主宰のご子息で俳人である。 今日は、松波美恵さんと一緒に司会を頑張っておられたのだった。 また、ふらんす堂から1992年に句集『白秋記』を上梓された横山節子さんにひさしぶりにお目にかかることができたこともうれしい。横山節子さんは、松波美恵さんの句集『繕ふ』に跋文をよせておられる。 わたしのお隣にいらしたしかい良通さんは、なんと俳句をはじめられたのは「氷海」(秋元不死男主宰)時代からであるという。「畦」(上田五千石主宰)をへて、現在「松の花」の同人である。そして句集『未完』を上梓されたのだった。 「何年俳句を作ってこられたのですか」と伺ったところ、 「63年くらいでしょうか」とお答えに。 63年! しかい良通さんも横山節子さんもともに91歳であるという。 まさに俳句とともにある人生でいらっしゃるのだ。 そしてとてもお元気である。素晴らしいこと。 松尾隆信主宰をはじめ「松の花」の皆さま、創刊25周年おめでとうございます。 心よりお祝いを申し上げます。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 平塚の駅にいく途中、辻堂というところを通った。茅ヶ崎の手前の駅である。 わたしは、辻堂によく知っている男子がいることを思い出した。 (あら、ここに住んでるんだ) ということで、会がおわった3時半ころにLINEをしてみた。 多分、見ないだろうと。 予想に反して、返事がきた。 で、辻堂で会うことにした。 「サーフィンをしようと思っていたら、連絡がきたのでサーフィンをやめた」という。 で、辻堂のカフェで2時間ほど話しこむ。 最近、堀田善衛を読んでいるという。 「若き日の詩人たちの肖像」という本だ。 堀田善衛の若き日をつづった自伝的小説だ。 わたしも好きな一冊である。 「おもしろいね。時代はちがっても人間を取り囲む状況は変わらず、言葉がいまに通じるものがある」という。 戦争へと日本が傾斜していく状況のなかで生き方を模索しつつ苦悩する若者たち。 過酷な日々が描かれている。 いまの時代の若者の危機意識に通じるものがあると思う。 「そこから、サダイエに行くっていうのが…」と男子。 「?? ええっ! サダイエじゃねーよ、テイカ〔定家)だよ。」とわたしは思わず笑いながら突っ込みをいれてしまったのだった。 しずかで珈琲のおいしいカフェだった。
by fragie777
| 2022-11-05 20:42
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