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9月24日(土) 雷乃収声(かみなりすなわちこえをおさむ) 旧暦8月29日
連休二日目。 今日は、俳人の石田郷子さんが暮らす、飯能・名栗の山里へ遊びにいく。 じつは、わたしはこのところ仕事が忙しくかなり疲れ切っていた。 その上に台風である。 行くのをやめようかと何度も思った。 しかし、友人との約束もある。 バスの時間などいろいろと親切にラインをくれた友人である。 まあ、行ってみるか、って重たい腰をあげたのだった。 雨風ははげしくない。 しかし、名栗川は濁流となって水嵩をましている。 川岸はすべて水でおおわれてしまった。 霧がたちこみ山肌を隠している。 まるで白い獣のようでもある。 山道を散策したのであるが、あらゆるものが濡れている。 秋海棠。 たっぷりと雨に濡れて、いっそう深く垂れさがる。 釣舟草。 あっちこっちに咲いて色鮮やかである。 西洋鬼薊。 頭がおもたげ。 美しい蝸牛。 雨をよろこびほとんど殻から出んばかりである。 これは何という花だろう。 友人がよく見えるようにと。 調べてみたところ、ヤマニガナという花。 地味ではあるが、清楚な花である。 こちらは、ヤブマメ。 山道では目だたないがこうしてアップで写真に撮るとなかなか綺麗だ。 水引もいちだんと鮮やか。 いままで写真に紹介した花はこの山道にすべて咲いていたもの。 今日は紹介しないが、まだまだたくさんの野の草花が咲いていた。 こんな荒々しい風景が、疲れた心を癒してくれるということに気がついた。 遠くにみえた山鳩の番。 鵙も一瞬その姿をとらえることができた。ズームにしてやっと。 猫の親子連れにもあった。 そのうちの一匹の子猫。 雨をたっぷり吸って膨らんでその輪郭を失いつつある。 曼殊沙華が色あせるほど、鶏頭の赤は燃えていた。 今日一日を水音とともに過ごした。 石田郷子さんによると、名栗はここ最近、熊の出没がはげしいらしい。 わたしたちが歩いている家のすぐそばにも出没、ある家の庭の鯉の餌を食べてしまったという。 すでに子熊をふくむ三頭の熊が射殺されたという。 向こうからあるいてくる男性が立ち止まって、郷子さんに話しかける。 熊情報の交換である。 石田郷子さんがくらす山雀亭のそばにも現れたという。 熊も餌をさがしに必死なる思いで山を下りてくるのだろう。 いやはやなんともである。 山雀亭で用意されていたおやつ。 すばらしく美味しかったあ! 電車とバスをのりついで往復4時間をかけて行き、しかも山歩きをして疲れているはずなのに、わたしはすごくリフレッシュされた感がある。 山の気に触れたのがよかったのだろうか、台風がさって澄み切った空気のなかに身をおき、たのしいおしゃべりに心をはずませたのが良かったのだろうか。 自然の中に十分に身を浸した、そんな気分でもある。 わずかに見えてきた青空。 実は今日も特急を折り損ねそうになった。 寝てしまって目が覚めた時は、飯能。 ああ、だめか、と一瞬おもったが、やおら立ち上がり荷物をかきあつめ、 「おりまーす!」と叫んで、ダッシュ。下りたとたんにドアがしまった。 セーフ。 まさに危機一髪。 ツイテイタ、というべきか。。。
by fragie777
| 2022-09-24 21:57
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