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9月7日(水) 旧暦8月12日
秋を深める井の頭公園。 ここにも溝萩(みそはぎ)が咲いていた。 今朝はライラックのお香を炊いた。 けっこう甘い香りがする。 そしてバッハの無伴奏チェロ組曲をかける。(今日は5番から) それも太極拳をしながらのバックグラウンドミュージックだ、、、 へんな組み合わせでしょ。 それでいいのよ。。。 8月31日づけの「赤旗」の「俳壇」コーナーに。堀田季可さんが「2冊の全句集」と題し『大牧広全句集』をとりあげている。もう1冊は『稲畑汀子俳句集成』。抜粋して紹介をしたい。 俳句の世界には、全句集(俳句集成)というものがある。(略)俳人一生分の句業にほぼ等しい。その作者の作家としての変遷や俳句観が俯瞰できる。(略) 今年5月、『大牧広全句集』(ふらんす堂)と『稲畑汀子俳句集成』(朔出版)が相次いで刊行され、話題になっている。(略)両者の句風は全く違う。大牧広は「沖」で能村登四郎に学び、還暦前に「港」を創刊したが、何と70歳を超えて句の内容を大きく変化させ、晩年は戦争や社会への思いを積極的に詠んだ。稲畑汀子は、近代俳句の巨人であった祖父・高浜虚子及び父・年尾に学び、やがて「ホトトギス」主宰を継承、さらに日本伝統俳句協会を設立し、終生、花鳥諷詠の大黒柱でありつづけた。 すててこや鉄が国家でありし頃 大牧広 赤狩りがはじまる予感北風(きた)吹いて 〃 空といふ自由鶴舞ひ止まざるは 稲畑汀子 夏燕だけが渡れて早瀬なる 〃 俳人の千葉皓史さんがご来社くださった。 千葉さんにお目にかかるのは、20数年ぶりくらいとなるのかしら。。 たまにお電話やメールでやりとりしたことはあっても。 千葉皓史さんは、篆刻家でもあり、ふらんす堂文庫の装画は千葉さんの手による装幀ではじまったのだ。 そのほかにブックデザインをお願いしたりして、ご縁は深い。 亡くなられた石田勝彦先生が何よりも信頼をおいていた俳人である。 第1句集『郊外』(花神社刊)を1991年に上梓されてから、しばらく俳句の世界からは遠ざかっておられたのだ。 俳句は作り続けておられたが、オリジナル雑貨のお店「GENRO」のお仕事が忙しくなって、そちらに時間を取られるようになったのである。 やがて息子さんにその経営をまかせ時間がうまれたのを機に、これまでの俳句を見直し編集し、30年ぶりの第2句集を上梓されることを決断されたのだった。 今日はその打ち合わせにご来社くださったのである。 「ほんとうに久しぶり!」という挨拶も感慨深いものがあった。 原稿はすでに送っていただいていた。 装幀もご自身でなさる。 句稿について気づいたことなどをお話し、さらにもう一度細部を点検し、新たに入稿していただくことに。 石田波郷の師系となる俳誌「泉」で学ばれただけに、切れのよい饒舌を排した奥行のある句が並ぶ。 すごく新鮮に読んだ。いまはこういう俳句を詠む俳人が少なくなった。 前々から句集を出すことの約束をいただいていたが、やっと上梓のはこびとなる。 千葉皓史さん。 千葉皓史さんと石田勝彦先生の話をすれば、特別な時間が流れる。。。
by fragie777
| 2022-09-07 18:57
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