カテゴリ
以前の記事
最新のコメント
検索
画像一覧
|
4月25日(月) 霜止出苗(しもやんでなえいずる) 旧暦3月25日
井の頭公園の一角にあった使われなくなった井戸のポンプ。 このレストランの一角にオブジェのようにあった。 今日の仕事時間に用事があってスタッフPさんの机のところに行ったところ、ちょっとおもしろいメモ帖がおいてある。 それがこれ。 立体的に組み立てられるようになっている。 「これどうしたの?」と聞いたところ、 「刃牙(バキ)展に行って、買ってきたもの」と。 「へえー、面白いね、こんなグッズ売ってたんだ」 そういえば、「刃牙(バキ)展」に行ったということは聞いていたような気がする。 そこで相撲取りさんにあって写真をとって貰ったとか、言っていたような。 このメモ帖は、閉じるとこんな感じである。 そして、ほかにもグッズを買ったらしく、 それがこれ。光線によって絵がかわるもの。カバンに付けている。 おおーらら。素敵でしょ、とはいえないが、まっいいんじゃないって思う。 興味のない方にはどうでもいいことかもしれないが、この「刃牙展」は、連載漫画「グラップラー刃牙」シリーズの連載30周年(とはすごい!)を記念して東京ドームで行われたイベントらしい。スタッフPさんはこのマンガの熱いファンらしいのだ。 このような話題に興味のない方は、スルーしてくださいませ。 そして、興味のある方は、 →「地上最強刃牙展」(もう終了していますが) これが詩歌といったいなんの関係があるのかと言われれば、なにも返す言葉はないのであるが、ふらんす堂のスタッフ紹介としてこんなスタッフもおりますということで、、みなそれぞれが楽しくやっております、ということでしょうか。 ちなみにPさんは、スタッフ文己さんにも「刃牙展」のお土産グッズを買ってきて、それが文己さんの机の上に飾られているのだが、これも面白いグッズなのだが、今日は文己さんはいないので紹介はいたしません。しかしまあ、メモ帖といいよく考えられたグッズである。 「俳句四季」5月号。 東京四季出版の創業社長で「俳句四季」の創刊者であられた松尾正光氏が亡くなられたことを「お知らせ」で知った。 「三月一二日(土)老衰のため死去致しました。享年八十四」 ここ数年お姿をみることがなくて淋しい思いをいたしていたが、亡くなられたとは。。。 「編集後記」で現社長のにしい洋子氏がこう書かれている。 (「略)昭和五十八年創刊・月刊「俳句四季」は来年一月に四十周年を迎える。四月六日の誕生日で八十五歳になる直前だった。子供の頃に罹患した小児麻痺で片足が地に着かない。両松葉杖で精力的に動き、全国を飛び回った。典型的バブル時代のワンマン社長であったが、人柄は温かく、熱情を仕事に注いだ.(略)」 本当に傍にいてもその熱血ぶりがこちらに伝わってくるような身心に張りのある方だった。かつてはたいへんな文学青年でおられたようだ。 小さな版元である「ふらんす堂」にもあたたかな眼差しをそそいでくださった。 松尾正光さま ご生前にはたいへんお世話になりました。 こころより哀悼申し上げます。 ありがとうございました。。。 酒井佐忠氏による「本の窓辺68」に榎本好宏句集『花合歓』と一緒に秦夕美句集『金の輪』がとりあげられている。 抜粋して紹介したい。 作者は、1938年生れ。三橋鷹女や富澤赤黄男の研究書もあり、句集は実に十八冊目となる大ベテラン俳人だ。現在は、同人誌「豈」に所属。個人詩の「GA」を発行している。実体験に根ざした上に、発想の面白さと感覚的な表現が、いわゆる現代俳句の魅力を感じさせる。(略) さみしいといべぬさみしさ花柘榴 叫びにも色や形や花の雨 八月や息するうちを人といふ 青銅のキリストおはす雪の闇 胎内や渦かき昏るゝ飛花落花 表現は軽快だが死生観にかかわる深みのある重さがある。(略) 座談会「最近の名句集を探る」は、出席者は大西朋、しなだしん、西山ゆりこの各氏、司会は筑紫磐井氏。星野椿句集『遙か』、茅根知子句集『赤い金魚』とともに星野恒彦句集『月日星』が取り上げられている。 ここでは、推薦者の大西朋さんの評を抜粋して紹介したい。 この句集の家族やご自身のことを詠まれた句に私は共感しました。理想を追求する高邁な句もいいですが、読む側にとっては息切れするところもあって、身辺を赤裸々に描くことが読み手の共感を呼ぶこともあるのかもしれないとこの句集を読んで改めて思いました。家族を詠んだ句で「入院費払ふ手冬の雨に濡れ」。やるせない感情ですよね。元気でいてほしい筈の妻が入院して、その入院費を自分が払う、という。感情が濡れた手に押し寄せてくるような、こういう詠み方はなかなか出来ないと思います。(略)「つつましき十一月にわれ生(あ)れし」。確かに十一月って地味な印象の月なんですよね。そのつつましい十一月に生まれて自分はつつましやかだということを言ってのけているところが達人だなと感じました。(略)今回この句集を取り上げたかったのは、実感のある句がたくさんあって、こういう風に年を重ねることをきっちりと描く、詠むということはとても大事なことだなと思ったからです。それを読んで勇気をもらえたし、力になると思って、句集を推させていただきました。 二ノ宮一雄氏による「一望百里」には、河野奎句集『後部席』が取り上げられている。こちらも抜粋で。 逃水を追ふ物心つきしより それとなく本音で生きし初昔 物音に濁音のなく秋深む 春光や花瓶洗つて退院す 熊笹をしばく夕立や山刀 「多作多捨」という言葉の奥行きを感じつづけることが句作の大事な心得」(あとがき)として精進している作者である。 今日は吉田成子氏による「桂信子の百句」を校了とする。 俳誌「草樹」によって連載されたものを、このシリーズのために編集されなおして一冊として刊行。 五月下旬には発売予定である。 宇多喜代子著『この世佳しー桂信子の百句」とはまたちがう作品が鑑賞されており、この二つの書をあわせよむことをおすすめしたい。 おなじ「百句シリーズ」で、仁平勝氏による「永田耕衣の百句」が入稿となる。 三月末までには、ということだったので先日仁平さんに、進行状況をうかがったところ、解説の部分がなっとくがいかず書き直しているのでもう少し待ってほしいということだった。本日入稿。今日は支払日だったりして落ち着かなかったが、五十句まで目をとおした。やはり「耕衣」は作品が面白い。鑑賞も仁平さんならではのするどいツッコミがあり、やや難解な部分のある永田耕衣であるが、読者も耕衣を身近に面白く読めるのではないだろうか。 明日は続きを読む予定である。 井の頭公園に留めてあった自転車。
by fragie777
| 2022-04-25 19:27
|
Comments(2)
|
ファン申請 |
||