春の野に目覚めよき人となって。。。

3月19日（土）　　　旧暦2月17日

昨夜は大雨となったが、今日はいい天気だ。

武蔵野をあるく。

野遊びである。

木五倍子（きぶし）の花が咲いていた。

向こうに見えるのは、桃の花だろうか。

薄黄緑が青空によく映えている。

白木蓮を咲かせている家があった。

大きな木蓮の木である。

こうなると白木蓮も怪物のように思える。

今日は空ばかりみないで、足元の小さな野の花を楽しんだ。

仏の座。

犬ふぐりと姫踊子草。

春落葉にまじって、犬ふぐり、姫踊り子草、はこべなどなど。

ぺんペン草。

ぺんペン草が太き川の流れのようにつづいていた。

たんぽぽ。

これは耳菜草（みみなぐさ）って教えてもらった。

これもそう。

誰も気にとめないような、地味な草であるがちゃんと名前があるのだ。

「みみなぐさ」なんて、なんと優しい響きの名前だろう。

　みみなぐさ目覚めよき人ここへ来よ　　石田郷子

「ほら、土筆よ」って友人が指さす。

「あら、ほんと」

さわってみたら冷たかった。

菫。

やはりいいな。

菫にであって、今日の野遊びは完結した、そんな気持ち。

今日は蝶々もたくさん飛んでいた。

　初蝶の黄に逢ひ白に逢ひにけり　　鈴木美喜子