ふらんす堂編集日記 By YAMAOKA Kimiko

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北へ帰る鴨たち。

3月12日(土) 二月堂お水取り 旧暦2月10日


休日の今日は、あたたかな一日となった。

遅ればせながらクローゼットより春のコートを取り出した。
冬のコートはクリーニング行きか、あるいは埃をはらってクローゼットの奥ふかくしまわれたのだった。


詩人の清水哲男氏の訃報を知る。7日に腎不全により死去。享年84。
生前はお目にかかってお話する機会もあった。弟君の詩人・清水昶さんもご一緒に吉祥寺の飲み屋で楽しくお話したことなど懐かしい。
運営されていたサイト「増殖する歳時記」は、たくさんの読者がいて、日々の俳句を楽しみにしていた。清水氏のみならず俳人や詩人などの鑑賞が興味深かった。

生前はお世話になりました。
感謝申し上げております。
ご冥福をこころよりお祈り申し上げます。






久しぶりに丸池公園まで散歩に行く。
鴨たちはもう北へ帰ってしまっただろうか。



北へ帰る鴨たち。_f0071480_20043116.jpg

繫縷(はこべ)が咲いていた。



北へ帰る鴨たち。_f0071480_20043591.jpg
それはそれは小さな花であるが、よくみると端正な花である。




 平凡な言葉かがやくはこべかな    小川軽舟








仙川は菜の花に縁どられていた。


北へ帰る鴨たち。_f0071480_20044656.jpg


胸の白さが美しいオナガガモはすでに帰ってしまって一羽の姿もなかった。



北へ帰る鴨たち。_f0071480_20050194.jpg
コガモ(オス)である。
みな深々と寝入っていた。


北へ帰る鴨たち。_f0071480_20050478.jpg

こちらはメス。

帰るための力を蓄えているのだろうか。
まだかなりの数のコガモがいたが、みな深い眠りの中にいた。


北へ帰る鴨たち。_f0071480_20051021.jpg

オオバン。
仙川では2羽しか見られない。(井之頭公園の池にはたくさんいるが)



北へ帰る鴨たち。_f0071480_20051417.jpg

ヒドリガモ(オス)もまだいた。

たくさんのヒドリガモが集まっていたので、間もなく帰るのだろう。



北へ帰る鴨たち。_f0071480_20051798.jpg

こちらはメス。
鳴き声がヒヨヒヨという声であるので、すぐにわかる。



ひさしぶりにヨシガモ(オス)をみた。



北へ帰る鴨たち。_f0071480_20052263.jpg

美しい鴨である。
仙川には一羽、残る鴨となっていることを知っていたが、果たしてこの鴨はそうなのだろうか。

ヒドリガモに交じって一羽のみ旺盛な食欲を見せていた。メスは傍にいたのかもしれないが、わからなかった。



北へ帰る鴨たち。_f0071480_20052604.jpg
体の模様の細やかさにはおどろく。
この緑色の美しい頭部は「ナポレオンハット」と呼ばれるのだそうである。



そしてなによりも元気でよく肥えていたのが、カルガモである。


北へ帰る鴨たち。_f0071480_20324043.jpg


北へ帰る鴨たちが去ると仙川をわがものとして、カルガモたちの日々がはじまる。




北へ帰る鴨たち。_f0071480_20341217.jpg


菜の花が黄金にかがやく仙川であった。












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by fragie777 | 2022-03-12 20:46 | Comments(0)


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