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11月1日(月) 旧暦9月27日
昨夜、京王線で起こった殺傷事件には身を凍らせてしまった。 国領駅は、仙川から三つ目の駅である。 いろいろな方からご心配をいただきましたが、わたしは無事でございます。 京王線は山に向かってはしる東京の私鉄のなかでも長閑な電車である。 いまはコロナ下の状況であまり利用をしていないが、かつては乗ると必ず熟睡をするくらい暢気な利用客だった。 もうそんな暢気にはしていられないな、って思ってしまうことが悲しい。 比較的よい天気だったので歩いて仕事場に向かうことにした。 イヤフォンを耳に差し込み、音楽を聴くことに。 茶の花。 茶の花はなんと言ってもその蕊を誇る。 すこし歩くと、 石蕗(つわぶき)が咲いていた。 黄色がまぶしく端正で凜とした花である。 わたしはこの花を見ると、武家屋敷が似合うなって思う。 蜂がさかんに蜜を吸っていた。 「茶の花」も「石蕗の花」も、冬の花である。 もうすぐ冬がやってくる。。。 昨日の讀賣新聞の長谷川櫂さんによる「四季」は、金田志津枝句集『花の雲』より。 背の高き人より冬の来りけり 金田志津枝 「冬は空からやってくる。(略)春、夏、秋と違って冬だけは遠い空の奥から来るのではないか」と長谷川さん。わたしこの句集を担当したのに、この句、読み飛ばしていた。いい句だ。確かに冬だけは空からやって来るってわたしも思う。 わたし、背は中くらいだから、冬をいちはやくキャッチするために背筋をのばして歩こうって思った。 そして、 今日は、髪の毛にムースをたっぷりつけて、指でワシャワシャとして通常より1.5センチくらい上の方に盛り上げてみた。冬の到来にそなえてこの路線でいくつもり。 1.5センチ分、冬をはやくとらえるのだ。 どうよ。 ![]() 20世紀の巨匠、名ピアニストのホロヴィッツがピアノを弾く映像をはじめてみた。 なんとピアノが小さいこと、そしてピアノに覆い被さるようにして、上腕をあまり動かさず、指先だけで弾くようなその姿勢に驚いた。 そうだ、吉田秀和さんが、そのことを書いていたな。 ホロヴィッツという人のひき方は、同じ世界の名人の中でも私たちが知っているどんな人ともちがう。腕は肘から上はほとんど胸につけたまま動かさず、むしろ上体を音の高低につれてピアノに向かって左右に移動さす。それに指はなるべく鍵盤からはなさないようにして、主として第二の関節から先で鍵盤をうつという格好だが、それでいて、ものすごい強音から微妙をきわめた弱音にいたるまで自在に鳴らすことができる。そのうえ、音の強弱、大小を問わず、どんな時もピアノ全体が完全に鳴っているということが手に取るように見えるのである。(『ホロヴィッツと巨匠たち (河出文庫)』吉田秀和著) まさにこんな感じでちょっといやかなりヘン(?)な弾き方なのよね。 知っている人は知っているのだろうけど。 それで、わたしは目の前にいる愛猫日向子に、ちょうどその長い胴をわたしの前に横たえていたので、ホロヴィッツの真似をして日向子に覆い被さるようにして日向子の胴を鍵盤の代わりにして指で押し叩いてみた。 すると、日向子ったら異常に驚いてすっ飛んでいってしまった。 ごめん、日向子。 その胴の長さを誇る愛猫・日向子である。
by fragie777
| 2021-11-01 18:19
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Comments(2)
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