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10月21日(木) 旧暦9月16日
車で出勤途上の小さな交差点である。 わたしは先の信号を左折するのであるが、この道はずっと真っ直ぐにのびて空へとつながっている。 ここの交差点のこの位置が気に入っている。 ゆるやかな登り坂になっていて、住宅街をぬけていく広くない通りである。 信号待ちをしているときに、この道ののびていくさまと道が空とつながるところが好きだ。 あの向こうになにがあるかは現実としては知らないわけではないが、ふっとなにかわたしの知らない世界がひらけているような幻想に襲われるのだ。 信号待ちのほんの僅かな時間なのだが、身体が異空間にスライドするような不思議な気持ちになるのである。 一日のうちの一瞬でもこういう時間があること、それが愛おしい。 木曜日はいつも朝早く出勤する日である。 やや遅刻気味なので、ミー手イングを5分遅らせてもらうことにした。 車をおりて仕事場にむかうちょうど以前のふらんす堂があった建物ちかくに来たとき、「チリチリチリ」と可愛らしい鳥声がする。 何羽かの小さな鳥が電線に止まっている。 「四十雀かしら」と最初思ったが、尾がながく鳴き声も違う。 たくさんいる。10羽以上だ。 動きがはやくてカメラでなかなか捉えにくい。 どうにか撮った一枚。 柄長(えなが)である。 とても可愛らしい。 じいっとしてくれないし、近づくとさっと逃げちゃうし、撮れているかどうかも定かでなかったが、一応撮れている。 声を聞きながらしばらくこの場にいた。。。 ということで、さらにミーティングに遅刻をしてしまったのだった。 ミーティングの時に、遅れたことを詫びながら 「ほら、見てよ、柄長。」ってカメラに写った柄長をライン経由でみせたところ、 「可愛いですね!」 「今日のブログに載せてみたら…」 ということで、いい気になったyamaokaはこうして紹介する次第である。 『田中裕明全句集』の在庫が僅少であることを、ツィートしたところ、随分と反響があった。 もう少し早くお知らせをしておくべきかと思った次第である。 Amazonに在庫があるかと調べたところ、どうやらAmazonの在庫も今日の時点で1冊。 ただし、電子書籍にはするので、そちらでお求めいただくことはできる。 紙の書物ということにこだわる方には、是非にお買い求めいただきたい書籍であるが、すでに僅少である。 この『田中裕明全句集』の造本はとても凝った作りのものであり、表紙は背継ぎ表紙、表紙、函に金箔を使って丁寧に作られている。定価6300円+税というのは、全句集の値段からするとかなり安いものである。この背継表紙は、句集『夜の客人』もそうであり、実はわたしの好みとこだわりを田中さんに押しつけてしまったものかもしれない。(全句集もそう、だから採算度外視ねって今更いうか、)。田中裕明さんは、本作りに関しては鷹揚で基本、こちらに任せてくださった。句集『櫻姫譚』の時も、「フランス装でいきましょう」という私に、「そうですね」とニコニコとしてうなずくのみ。自分と関わる人間がどんなことをするのか楽しんでいる、そういう余裕が自然とある人だった。その心のゆとりのようなものは人間だけでなく世界に対しても向けられている、そんなことをいつも思わされたのだった。 ええっ、全句集の宣伝をしようと思って居たら、いつの間にか田中裕明さんのことを書いている。 あっ、 地震。 このところ、揺れをしばしば感じる。 もう帰ります。 後ろ姿も可愛らしい柄長。
by fragie777
| 2021-10-21 17:49
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