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9月25日(土) 寝待月 旧暦8月19日
曇り日の一日。 録りためてあった録画のひとつ、「シャーロック・ホームズ」を観てから、 仙川にそってあるいて仕事場へ。 この「ホームズ」はもうなんべんも観ているのだけど、すごく好き。 ホームズの暮らす部屋を観ているだけでも楽しい。 グッズがどれも凝っていて、いろいろなものがたくさんひしめき合ってあるのだが、なんというのだろうか、ある調和がとれているのだ。乱雑であっても美しい、ってヘンかな、でもそう思う。 それとホームズの優美な身のこなしが素敵だ。 美しい指の関節。細い首の曲げ方。洋服の着こなしなどなど、うっとりとしてしまう。 ずっとずっと前に一度だけロンドンに行ったことがある。 ホームズの部屋というのがあって、そこを見学したような記憶があるけれど、よく覚えていない。 このドラマのように素敵な部屋ではなかったように記憶している。ともかく感動しなかった。と言っても実在の人物ではないわけだから、あくまで観光用の部屋であることはある。 秋明菊が咲いていた。 菊のなかでも好きな花である。 黄鶺鴒。 鷺がたくさんいた。 もちろん翡翠も。 今日は会えないなあなんて思っていたらいた。 そして、仙川商店街へ。 仕事場では、君嶋さんより送られたあったブックデザインの確認。 ちょっと急がなくてはいけないのがあって、君嶋さんに頑張ってもらったもの。 郵便物の整理やらゲラの確認やらしていたらあっという間に時間が経ってしまった。 留守電がいくつか入っていて、そのひとつがある製本屋さんからのもの。 昨日の振込で金額を間違えてしまったようでその電話。 請求額を多く振り込んでしまったらしいのだ。 電話が欲しいということで、すぐに電話をしてもどしてもらうことにする。 本当にいつまで経ってもこの粗忽さは改良されずにいたずらに歳を重ねてしまった。嗚呼。。 奥坂まや著『飯島晴子の百句』』が品切れとなり、電子書籍での再版がきまった。このシリーズはできるだけ電子書籍で読めるようにしていきたい。すでに小川軽舟著『藤田湘子の百句』は電子書籍となっている。 その『飯島晴子の百句』より、秋の句をいくつか。 人の身にかつと日当る葛の花 『朱田』 晴子は葛の花について、「私の大好きな花で、毎年の夏、山で葛の花の匂いのなかを歩くのを楽しみにしている」「濃艶な葛の花の先には必ず滅びがあり、しかもそれはだれもが知っていることのような」気分の複雑さに魅せられる、と記している。 茂りに茂った真葛原の細道を進んでゆくと、急に強い日射しが降りかかる。纏っている衣のなかまで刺し貫くような直射は、生身のさを浮彫りにする。かりそめの肉体は、天日に射竦められて一瞬後には姿を消し、葛の花が爛々と揺れているばかり。 月光の象番にならぬかといふ 『春の蔵』 井の頭公園の吟行で象も見たが、句会までにロクな句は出来なく、夜、締切に追い込まれた状態で不意に生まれた、と自解にある。 象は、太古から地球上の様々な地域で聖獣とされ、異世界と現し世を結ぶ、もっとも深遠な存在のひとつと見なされてきた。象を司る番人も、もちろん、同じレベルに属する。月の光が呼びかける、魅惑的な誘い。だが、月光だけがしんしんと射し続ける不変の空間とは、永遠の夜、死の世界ではないのか。氷のような月の光のなかに、象と象番が密閉される。いつまでも変わらずに。 けむり茸ぱたぱたと踏みいざ後生 『寒晴』 晴子の作品は、初期の段階から、此の世ならぬ空間を現出させるものが少なくないが、夫を喪った頃から一層、現実の中から遥けき世界が生まれるようになってくる。 煙茸は和名オニフスベ(鬼燻べ)で、灰白色の毬状。人間の頭ほどに大きくなる場合もあるという。触れると、胞子を煙のように放出する。生の有りようを変えてしまう煙は、浦島太郎の玉手箱で、おなじみのものだ。一瞬のうちに現世を消し去るのだが、ぱたぱたと踏み入った後生には、ただ煙が立ちこめているだけ。 飯島晴子の句は、読み手にいどんでくるような何かがある。 ふらんす堂では、飯島晴子について書かれたものに、平石和美著『畳ひかりて 飯島晴子の風景』2011年に刊行されたが、すでに品切れである。飯島晴子の句の現場にたちながら丹念に読みこんだすぐれた一冊である。 ホームズのように優美な白鷺。
by fragie777
| 2021-09-25 19:01
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