カテゴリ
以前の記事
最新のコメント
検索
画像一覧
|
6月17日(木) 旧暦5月8日
川辺でくつろぐ軽鴨親子。 この子たちもずいぶん大きくなった。 藺の花の咲く仙川。 今朝起きたときは、すこし寒いなっておもったのだが、だんだんと暑くなってきた。 開け放った窓からは、気持ちの良い風が吹いてくる。 今日は午後は文己さんとふたりだけの仕事場であったが、さきほどPさんが目下すすめている句集の色校正を見にやってくるという連絡がはいった。。 その前にセブンイレブンによってアイスクリームを買ってきてくれるという。 わたしたちはそれぞれ希望のアイスを言って、いま食べ終わったところである。 今日の夕食後はアイスクリームは控えなくちゃね、、、 「俳句」六月号では、蛇笏賞の発表があった。 もっと前にブログで紹介しなくてはいけなかったのであるが、 わたし、何してたんだろう。 句集『百囀』で第55回「蛇笏賞」を受賞された大石悦子氏の受賞のことばは、「俳句にかしずく」というタイトルだ。 長いつきあいとなった俳句は、もう一人の私が安穏に生きるための隠れ蓑のようなものだと、つねづね思ってきました。それはこれからも変わることはありませんが、今後は着古した蓑をねぎらうように俳句をねぎらい、俳句にかしずいていきたいと考えております。 抜粋して紹介した。 「俳句にかしずく」う~む。。 選考委員の方々の言葉をそれぞれ抜粋して紹介したい。 高橋睦郎氏 「俳句は『ことば』」 大石悦子ほど「ことば」に拘わる人はあるまい。そのせいか若年には紀貫之のいわゆる「ことばあまりてこころたらず」の気味がなかたとはいえない。しかし、「「ことば」への拘わりもここまで劫を経ると、足らないかに見えた「こころ」を補って文句のつけようがない。美しすぎるかに見えた句もいまや美しさを超えて怖ろしいまでだ。 雪の降る眺めに膝を立てにけり 高野ムツオ氏 『百囀』と『此処』 大石悦子の『百囀』は炎でできている。ときには野火となって奔放に燃え広がり、ときには落葉に付いた火のように舞い上がる。浜辺の塩木の焚火さながら、いつまでも燻り続けることもある。 慈愛のまなざしも老いへ向かう自己を凝視する内なるまなざしもひたすら熱く燃えさかるばかりである。 滴りは魑魅の目玉夜の崖 片山由美子氏 「美酒に酔う」 大石氏の俳句には豊かな情緒と共に遊びごころが感じられる。素材は身辺の些事であったり、ふと目にしたささやかな光景であったりするのだが、行き届いた言葉の斡旋によって、どれもが深い味わいを醸し出している。古典的なしらべを活かした日本語が美しい。 若水や天の真名井をあふれきし 長谷川櫂氏 「人間と俳句」 『百囀』の第一の美点は何か。それは一句一句の中に大石悦子という人間がしっかりと生きていることである。生涯をかけて俳句性を追求しているうち、いつの間にか大石悦子という人間が俳句性を追い越してしまったということだろうか。俳句は長い時間を要する文学なのだ。 死にいたる病に春の風が吹き 長谷川氏は、ほかに野中亮介句集『つむぎうた』を高く評価されている。本句集は今年度の俳人協会賞を授賞された句集である。 死神は涼しきうちに来たりけり 池田澄子さんの句集『此処』(朔出版)も、お二人の選考委員がダブル受賞候補として推薦しておられたことも記しておきたい。 「ふらんす堂通信169号」では、大石悦子氏の蛇笏賞受賞の特集を致す予定である。 おなじく「俳句」六月号では、西宮舞句集『鼓動』を、櫂未知子さんが書評しておられる。 タイトルは「ひそやかなれど」 一部のみ抜粋して紹介したい。 『鼓動』はほぼ7年間の作品を収めた西宮舞の第5句集である。夫との永訣を詠みながら、静かに抑えた抒情が光る。(略) 花選ぶ手の重なりて年の市 美しき空取り戻す白雨かな 『鼓動』の中で、特に心に残った二句を挙げた。どちらも特別な言葉を用いず、しかし、十七音の中で単語(というべきだろうか)のバランスがみごとである。 われわれは、日々、言葉を選び取って一句一句刻んでゆく。『鼓動』の持つ「ひそやか、かつ華麗なる抒情」に目を向けてみたい。 松野志保歌集『われらの狩りの掟』の電子書籍版が発売となった。 ふらんす堂のオンラインショップからアクセスできまづので、松野志保さんのファンの方をぜひこの際お求めを。 今日の夕暮れの空。
by fragie777
| 2021-06-17 17:52
|
Comments(2)
|
ファン申請 |
||